【水族館探訪記】なかがわ水遊園~後編:アマゾン大水槽が素晴らしすぎる~

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約8年半ぶりの「なかがわ水遊園」訪問記、後編。

(こちらは1日目、閉館間際の夕焼け。近場に泊まって2Daysしました)

地元・那珂川の淡水魚たっぷりな前編はこちら↓

「なかがわ水遊園」8年半ぶりの訪問!まずは1階部分の日本産淡水魚エリアから。天然光たっぷりの淡水魚水槽が、本当に素晴らしいのです。

■水族館後半は、現地感たっぷりのアマゾン大水槽!

那珂川の自然を再現した1階フロアを抜けると、この通路の向こうは趣のまったく異なるジャングル・ゾーン。

もともと「熱帯魚好き」から水族館にシフトした自分としては、めっちゃワクワクする入り口。(館内マップ上は「世界の川」となっていますが、実際にはほぼ全て南米産の魚で統一されています)

館内前半:那珂川の淡水魚
館内後半:南米アマゾンの淡水魚

こんなにもテーマがはっきりしていて、メリハリの効いた水族館もなかなか無いのではなかろうか……。

そんなアマゾンエリア、まず出迎えてくれるのが、このトンネル大水槽!
やっぱりトンネル水槽ってかなり人気らしく、なかなか客足が途切れなくて写真を撮るのに苦労しました。

腹側からタイガー・ショベルノーズ。
トンネル水槽って湾曲して写るのが苦手だけど、こうやって普段は見られない角度から魚たちを観察できるのは好き!

トンネルの横側は平面ガラスになっていて、ここからだと魚たちが撮影しやすいです。

レッドテール・キャット。
アマゾン大水槽のある水族館では定番の魚だけど、広々した水槽で飼われていると体形が綺麗だから好き!
水深のある水槽なので、ずっと底にへばりつくのではなく自由に泳ぎ回っているのが楽しいです。

ピラルクーとレッドテール・キャット。これぞアマゾン大水槽というツーショット。

ピラルクーたちは1匹1匹名前が付けられているようです。性格まで把握しているのがすごい。(by 魚の個体識別が苦手な人)

すごく好きなアマゾンの巨大ナマズ、ピライーバ。
広い水槽をビュンビュン泳ぎ回る姿に憧れます。(他の水族館だと、スマスイのアマゾン館とかが好き)

ドラード!
自然光の差しこむ大水槽で見るドラード!!!

最高です。それ以外に言葉がありません。

水が少し濁っているので(それがまた写真や映像で見て憧れたアマゾン川っぽくていいのだ)、濁った水の向こう側から大型魚が次々に現れる感じがとても楽しいです。

そしてさりげなく同居しているレモンテトラ。
これだけ小さい魚だと、逆に巨大魚たちに食べられないようです。

■トンネル水槽を抜け、大水槽を上から眺める!

大水槽のトンネルを抜けると(いくつか小水槽がありますがそれは後述)通路のスロープを通り大水槽の上側に抜ける構造になっています。

いろんな角度から眺められる大水槽って、いいよね。

ほぼピラルクーの全長ぴったりに開けられた観察窓。(いや、狙ったのかどうか分からないけど)

■アマゾンの「中型魚」たちの乱舞がとても良い!最高!推し!!!

さらに順路を進むと、また別の観察窓が。

こちらは、先ほどの巨大魚たちより小ぶりな魚(いわば「中型魚」)たちが泳ぐエリア。

シクリッド:セベラムにエンゼルフィッシュ、ゲオファーガスなどなど。
カラシン :メチニス類、レポリヌス類、カラープロキロダスなどなど。

とにかくものすごい種類数、個体数。
熱帯魚好きな人なら、思わず立ち止まってじっくり魅入ってしまう水槽ではないでしょうか。

8年半前に初めてなかがわ水遊園に来たときは、この水槽の前で感動しすぎて絶句して立ち尽くしてしまったなぁ。
(それから今までの間にそれなりにあちこちの水族館を巡ったせいか、そのときほどの感動を覚えなくなってしまった自分の水族館不感症っぷりが少し悲しい)

3匹、整然と並んだレポリヌス。

おそらく水槽内で自然繁殖していると思われるセベラムたち。
水底には流木がゴロゴロ転がっていて、現地感たっぷりでとてもいいです。

ずっと水槽に張りついていると、唐突にエンゼルフィッシュの一群が通り過ぎていったりする。たぶんアルタム・エンゼルかなぁ。(魚名板はドゥメリリィになってたし、スカラレも混じってた気がするけど)

これだけ広い水槽だと、ヒレが綺麗に伸びてとてもいいですね!

先ほどからチラホラ写りこんでいたのですが、なんとこの水槽、ピラニアも混泳されているのです!

「獰猛な魚」という印象が強いけれど、実は繊細で臆病なピラニア。これだけ広い水槽で十分にエサを与えられていれば、他の魚とも同居できるのだそうです。(種類にもよるとは思う。このピラニア・ナッテリーは割と他の魚との群泳も目にする)

ところで、ここなかがわ水遊園には東京タワー水族館(2018年閉館)から譲り受けた魚もけっこういると聞いています。
当時の東京タワー水族館の発表だと、ピラニア類、メチニス類、ポルカドット・スティングレイ(淡水エイ)などなどが引き受けられた模様。

さすがにどの個体がタワ水からの移籍組か分かりませんでしたが、また1か所、タワ水移籍組のいる水族館を廻ることができて嬉しかったです。

本日11月5日、ずっと沈黙を保っていたTTA公式アカウントさんが、突如としてツイートを再開!飼育されていた生き物たちの行き先を公開してくれました!!

■アマゾン川に思いを馳せながら没入したい大水槽。

この「中型魚」水槽、水中をじっくり眺められる観察窓は実は(ほぼ)この場所だけ。

こんな風に、熱帯雨林の植栽の一部だけが切り取られたみたいになっています。

幅約2mくらいの観察窓。
水槽の構造を考えると、本当は(やろうと思えば)ここの通路側は全面ガラス面にできるんじゃないかと思うのです。

敢えてそれをせずに「ジャングルの茂みからちょっとだけ見える水中」という演出がニクい!チラリズム!エロい!!!

実際ここのコーナー名「南米アマゾンをのぞく」なんですよねぇ。
狙い通りだなぁ。

ほんと「魚たちを眺める」というよりは「魚たちの住処を覗かせてもらう」という気分になる大水槽です。

あぁもう、このスペースに寝ころんでずっと水中を眺めていたいわ。
入れかわり立ちかわり、いろんな魚たちが出てくるのも楽しい。

南米産の淡水エイ、モトロ。

モンキヨコクビガメ。

カラープロキロダス。水面の油膜でも食べてるのだろうか。

カラープロキロダス、大きく育った個体はピラルクーたちと同じエリアにも泳いでいました。

■巨大魚と小型魚、水中と陸上が混在するアマゾン大水槽。

この「中型魚」エリア、実は先ほどの巨大魚たちのトンネル水槽と繋がっているのです。

水槽の奥に目を凝らすと、なにやらネットが。

水槽の上側から見ると、このとおり。
メッシュ状のネットで1つの大きな水槽を仕切り、巨大魚エリアと中型魚エリアを分けているのです。(そしてメッシュの網目を通過できる小魚たちは自由に行き来している)

アマゾンの巨大魚を集めた大水槽って割とあちこちの水族館で見るけれど、この「いろんな魚が混在している」感じってあまり見られないように思います。自然光がたっぷり降り注ぐ構造と相まって雰囲気抜群で、この水族館の大好きなポイントです。

そして、水中世界からふと目線を上げると。

植物の茂みの向こうに浮かぶ、水上エリア。

大水槽の上側が通路になっていて、水面からも大水槽を眺めることができます!

ピラルクー、淡水エイ(ポルカドット・スティングレイ)、大型ナマズを上から眺める。
なかなかない構図ですよね。特に淡水エイは、上から見るといっそう美しいです。

そして陸上部分には、カピバラ。
タイミングがいいと、トンネル部分から水中を泳ぐカピバラを眺めることもできるそうです。

木々の茂みには、ルリコンゴウインコ。
このほか、グリーンイグアナが何匹かいたりします(隠れていて探すのが大変なのですが)。

■小水槽たちもしっかりチェック!

「下から」「横から」「上から」と3倍楽しめるアマゾン大水槽が本当に素晴らしいのですが、そのまわりに配置された水槽群も個性的でとてもよいのです。

まずは「小型美魚」たちの世界。

水草で美しくレイアウトされた小型魚水槽。

パッと目に付くのはカーディナル・テトラ。
100人いたら100人が「綺麗!」と言うであろう、安定の美しさ。

けれど実はこれだけでなく、水草の茂みにはたくさんの隠れキャラが。

スリーライン・ペンシルフィッシュ。
細身なので目立たないけれど、近寄って観察するとめちゃくちゃ綺麗。

アロワナ・テトラ。
その名前の通り、アロワナのようにしゃくれた口元が個性的。

実はこの水槽でいちばん幅を利かせていた、ナンナカラ・アドケタ。
何ペアかいるようで、盛んに縄張り争いをしていました。

同じくドワーフ・シクリッドの仲間、こちらはちょっと繊細な見た目のチェッカーボード・シクリッド。

いわゆる「綺麗な熱帯魚と水草」的な水槽は実はこの水槽くらいで、他の小水槽には南米の個性的な淡水魚たちがズラリ。

思わず声を上げてしまった、ブルー・カンディルの群泳水槽。

カンディル、常にグルグル泳ぎ回っているのでなかなか撮影が難しい魚なのですが、ここは撮りやすい!(というか何度か失敗しても粘って撮っていられる! ※混んでなければ)

このなんともいえないノホホン顔がかわいいです。
実際には大型魚や動物(ヒト含む)を集団で襲う、なかなか恐ろしいナマズなんですけどね。。(写真のブルー・カンディルはそこまで凶暴ではないらしいけど。※でも魚は食う)

「キーン!」という効果音が聞こえそうなポーズ。
(今だったら「TT兄弟」?古い??)

また別の水槽では淡水フグが展示されています。
よく見かけるミドリフグ(東南アジア産)ではなく、南米淡水フグ。しっかり産地にこだわっていて良いですね。

こちらはなかなか見かけることのない淡水エイ、プレシオトリゴン・ナナ。
魚名板によれば日本唯一の展示だそうです。そして飼育下で繁殖した個体だとか。綺麗な模様と、細くてものすごく長い尾が特徴的。

ナマズの仲間を筆頭に、膨大な種類の魚たちが住んでいる(そして毎年新種が見つかっている)南米・アマゾン川。

コリドラスやプレコを集められるだけコレクションした水槽とかもあればアマゾンの生物多様性をいっそう感じられるなぁ、とか思っちゃうのですが(完全にマニア目線)、まぁそれはそれとして、熱帯魚好きならば本当に間違いなく楽しめる水族館です。

※今回は食べる時間がなかったのですが、併設のレストラン「アマゾンカフェ」では南米の料理やドリンクが。(ピラルクーとタイガー・ショベルノーズを食べることができます!)

■そして憧れの海へ。

那珂川の淡水魚たちに始まり、栃木県内の希少なタナゴたち、イトウにアカメ。
そしてアマゾンの巨大魚 / 中型魚 / 小型美魚たち。

「海なし県」らしく徹頭徹尾、淡水魚にこだわった水族館なのだなぁ。

と思ったら、最後の最後に海水魚水槽!!!

実は「~那珂川から世界の川そしてあこがれの海へ~」というのが、この水族館のコンセプトだったりします。

日本生まれ日本育ちのぼくにとって南米アマゾンが憧れの場所であるように、栃木県民の方々にとっては(以下自主規制)。

実はこの海水水槽はエントランス側からも眺めることができます。

そして年間パスポートを作るときは、この水槽を背景に写真撮影。
淡水魚水族館のはずなのに、なんで??!!(笑)

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写真素材のピクスタ

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