【イベントレポート】2020.09.19_「写真好きのためのおひとりさまナイト水族館」

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■地元の水族館で、写真好き向けナイトイベント!

4連休初日の9月19日、我が地元・仙台うみの杜水族館で「写真好きのためのおひとりさまナイト水族館」が開催されました。

「おひとりさまナイト水族館」は数年前から1年に2回程度、うみの杜水族館で開催されてきたイベント。

「館内では完全単独行動すべし」「私語は控えるべし」というコンセプトは、普段ほぼ水族館では単独行動で楽しんでいる自分にとってはまさに最高のイベントで、これまでの開催時もほぼ毎回参戦。

ほぼ1年ぶりに、仙台うみの杜水族館の「おひとりさまナイト水族館」に行ってきました!話し声のほとんどしない水族館で、思う存分、魚を見る。最高に幸せです!

この「おひとりさま」というコンセプトがコロナ対策の「ソーシャル・ディスタンス」「三密防止」とマッチしたということなのか、今回は満を持してなんと「4週連続おひとりさまナイト」

うーむ、まさに暴挙(笑)。
水族館の経営的には、本来なら客単価の高いカップル客やファミリー客を狙う方が得策なはず。まさに「コロナ様のおかげ」で実現できた4週連続イベントと言えるでしょう。

ありがたやありがたや、早く滅びてねコロナ様……。

第1週目(9月12日)は「普通のおひとりさまナイト」。
そして今回、
第2週目(9月19日)は「写真好きのためのおひとりさまナイト」

仙台を地元に「水族館で魚を撮ろう」というスタンスで水族館通いを楽しんでいる身としては、全身全霊で参戦するしかないでしょう!!

(ちなみに第3週目(9月26日)は「女性」限定ナイト、第4週目(10月3日)は「男性」限定ナイトとなっております)

■「撮影仕様」!暗く静かな水族館内。

さて当日。

日中はいつもどおりの通常営業なので、18時のイベント開始ちょっと前にうみの杜水族館へ。

イベント開始前の光景。
水族館前の広場で、それぞれ所在なげにバラバラと待機するこの感じがまさに「おひとりさまナイト前」って感じなんです(笑)。

そしてやはり、カメラ持参の方が多い!(スマホ撮影でもOKです)

普段使用が禁止されている三脚も今回は使用OKということもあり、立派な三脚を携えている方もけっこう見かけました。

オープンの5分ほど前に、ようやく並び始める人々(笑)。
もちろん、ディスタンスを保っての整列です。

列に並びながらカメラをいじっていたら、和田副館長による呼びかけ。

「写真が撮りやすいように、照明を極力落とし館内をできるだけ暗くしています」

「通常営業のときと同じく、フラッシュ撮影等は禁止ですので撮影マナーをお守りください」

というような内容だったかと記憶しています。

そして18時。
入場口がオープンし、検温・手指消毒をして館内へ入ります。

ほとんどの人が順路通りに撮影しながら進んでいきますが、ぼくはとりあえず「撮影仕様」の館内がどうなっているのかが気になって、広角レンズを携えて館内を撮り進んでいきます。
まぁロケハンといえばロケハンか。

(うみの杜の床って、こんなに綺麗に反射するんだなぁ、という新鮮な発見)

(普段は左側の展示エリアが白色電球で演出されているのだけれど、この日はそれがなし。反射レスなヨシキリザメ水槽を楽しめました)

演出用の照明や解説パネルなど、水槽以外のほとんどの明かりが消えた水族館の中は普段とはまったくちがう雰囲気。
オープン直後でまだ誰もいないこともあり、なんだか閉館後の水族館を探検しているような、不思議な高揚感に包まれます。

誰もいない2階エリアへ……

と思ったら、真っ暗な空間で三脚をセットして撮影準備をしている人物が。
近づいてみると、なんとウチの妻さん(実話です)。

こっちもかなり駆け足で館内を巡回してきたのに、どうやって先回りしたんだ……。ルートを知り尽くした常連客、恐るべし。。。(笑)

誰もいないイロワケイルカ水槽前。青い世界。

その横の自動扉が開くと、また漆黒の闇に包まれた順路が続く……。
ほんとに、ちょっとした探検気分。

自動扉の奥は、南米の生き物エリア。
こんな暗いジャングルゾーン、ちょっと怖いって(笑)。

2階から見下ろす大水槽テラス。
誰もいなくて、静かで、青い空間。

■「不要な照明を消す」だけで、こんなに変わる水族館内。

「写真好きのための」といいつつ、基本的には館内の照明をできるかぎり消しているだけなのですが、それだけの工夫でこんなにも撮りやすくなるんだ、という驚き。

そして、イベント中も随時、気付いたことをすぐ実行してよりよいイベント環境を整えてくださったスタッフの方々の気配りが心地よく。

たとえば、フードエリア脇のアザラシ&ペンギン水槽。

ここ、最初はフードエリアの天井照明が普通についていたのですが……。

撮影しているお客さんの反応を見て、あるスタッフの方が無線でどこかとやりとり。
その後、しばらくするとフードエリアの照明がすべて消されました。

水槽の明かり以外、光源のないフードエリア。
暗闇に水槽が浮かび上がる感じで、とてもよい。

そんな臨機応変な対応もアリなんだ?!と、密かに軽く感動してました。

■3時間、夢中で撮っていた。

黙々とカメラを操り続け、誰とも言葉を交わさずにいた3時間。

そのせいだろうか……。当日のこの楽しさや高揚感を上手く言語化できない……。
しかたないので、当日撮った写真でお届けしときます。

屋外にある「広瀬川」水槽。
ぱっと見は水草が茂っているだけの地味めな水槽なのですが……。

水草の茂みの中を素早く泳ぐアユやカワムツの姿が実はとても綺麗で(そしてけっこう撮影難易度が高くて)、じっくり撮りたい水槽なのです。

今年はコロナ対策で換気をしているので、湿度の高い時期はガラス面の結露が激しいのですよね。。。(理科実験用の「キムタオル」で結露を拭き取るの図)

あえて結露の付いたまま、滲んだような水中風景を撮ってみたりして。

■写真展も開催されるそうです!

当日撮った写真をTwitterに投稿することで、後日開催される写真展に応募することも可能!
(募集はすでに終了しています)

こんな企画を発案してもらえると、撮影により力が入っちゃいますよね。
いつも通っていて見慣れた水族館ではあるのですが、ついつい本気モード120%くらいで撮影(笑)。

※後日ご連絡をいただきまして、ぼくの写真たちもありがたく選んでもらうことができました!

展示期間:10月3日~11月30日
とのことですので、よろしければ足を運んでいただけると嬉しいです!(宣伝、宣伝♪)

■ぜひまた開催してほしい!(少しだけ思うこと)

そんなこんなで、「撮影仕様」に姿を変えた水族館の中はとても居心地がよく。

もちろん映り込みを気にしないで済むのも嬉しいのですが、基本的には自分と同じように「黙々と撮影を楽しむ」人しか来館していないので、それがとてもよかったです。

空いている館内に、ときどきシャッター音だけが響く。
そんな空間でした。

エントランスに設置されたメッセージボード。

「また開催してほしい」というメッセージがいくつも。
ぼくもまったく同感です。

それと同時に「喋りながら歩いている人がいてガッカリ」的な感想もちらほら。
(イベント後のTwitterでも、そういう書き込みがちょいちょいありました)

確かに……ちょっと気になってたんだよなぁ。
ずっと喋りながら撮影している2人組が数組いて。
館内のBGMもなく、基本的にみんな黙って楽しんでいる静かな空間だから、1人でも2人でも喋っている人がいるとどうしても目立ってしまうんですよね……。

「写真撮影に特化した水族館イベント」、ぼくは昨年にサンシャイン水族館で開催された貸切撮影イベントに参加しました。

師走になって今年の残りの運をぜんぶ使い切った気がします!(笑)。サンシャイン水族館にて、閉館後の貸切撮影会に参加!

このイベントの場合は「おひとりさま」ではないのと、どちらかというとポートレイト撮影をする人向けのイベントだったこともあり、館内は比較的賑やかだった印象。(フラッシュ撮影OKで、撮影モデル要因のおねーさんとかいましたし……。)

個人的には、今回のうみの杜のような「静かに黙々と生き物を撮り続ける」というスタンスのほうがいいなぁ、と思いました。

まぁ、カメラ好き同士で撮りながらいろいろ喋りたくなる気持ちもとてもわかるので「おひとりさま」にこだわらなくてもいいのかもしれませんが……。

あとは、「水族館ならではの撮影マナー講座」みたいな話がもう少しきちんとあったらいいなぁ、と思いました。
サンシャイン水族館でのイベント時にも感じたのですが、やっぱりこういう撮影特化型のイベントだと「そんなに生き物や水族館に興味はないけどカメラが好きだから来た」という方が一定数いらっしゃるわけで……。

そういう来客層がダメって訳ではまったくなく、むしろ今まで水族館にあまり来ていなかった人が水族館の魅力に気付く絶好のチャンスだと思います。

だからこそ、水族館に特有の撮影マナー・撮影ルールをしっかり知ってもらうのは必要だよなぁ、と思ったりして。

・フラッシュ切ろう
・AF補助光も切ろう
・水槽叩かない

みたいなこと。耳にタコができる話かもしれないけど、特にAF補助光とか、そこそこカメラの好きな人でも意外と気付いてなかったりするしなぁ。

たびたび議論になる「水族館でのフラッシュ撮影」。結局のところアリなの?ナシなの?「魚好き」かつ「カメラ好き」という立場でちょっと考えてみました。

それから(勝手なワガママばっかり言いますけど)、もし次回またこの「カメラナイト」が開催されるのであれば、プロの写真家の方による水族館撮影講座があればいいなぁとか、カメラ/レンズメーカーとのタイアップ企画(一眼レフ・ミラーレスをお試しで借りて使えるとか)があればいいなぁとか、勝手に思っています。

※カメラメーカーもまぁまぁ売れ行きが悪くて苦しいところばかりだと思うので、「水族館撮影」という新しいマーケットが開拓できればお互いにWin-Winなのではないかと……。

ともあれ、秋の夜長を静かな水族館で夢中で撮影しながら過ごすことのできた、素晴らしい一夜でした。本当に本当に本当に、また次回の開催を楽しみにしています!

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