当ブログではたびたび激推ししている、仙台うみの杜水族館の「おひとりさまナイト水族館」。
コロナ禍前の2018年1月に初開催され、その後も不定期開催。閉館後の水族館を静かにマイペースで楽しめるので、自分にとっては本当にありがたいイベントです。
コロナ禍に突入してからは、新江ノ島水族館など他の園館でも同じようなコンセプトのイベントが開催されており、「おひとりさま水族館イベント」発祥の地(?)の仙台の民としては内心ニヤニヤと嬉しみを持っておりました。(いや、時代を遡ればもっと前にどこかで似たようなイベントやってそうだけど)
それが今回は!
新潟県・上越市の「上越市立水族博物館 うみがたり」で「大人のおひとりさま水族館」開催とのこと!
うみがたりと言えば、仙台うみの杜水族館と同じく「横浜八景島」系列の水族館(市立だけど㈱横浜八景島が指定管理者)。SNSにシェアされたイベント概要を見ても、「うみの杜のおひとりさま」に通じるコンセプトをプンプン感じます。これは楽しみ!
■とにかくスタイリッシュな「うみがたり」。イベント前から期待大!
「おひとりさま」イベントは17時半~の開催でしたが、せっかくなら昼間の館内も楽しみたいと思い、15時ごろに現地着。(ちなみに約1年弱ぶり、2回目の訪問です)
「うみがたり」、とにかく外観も内装もスタイリッシュなのです!
外観はこんな風に、スクエアでカチッと硬質な印象。
この日はあいにくの曇天(というか鉄道網が止まるレベルの暴風で荒天)でしたが、晴れた日は青空&海辺の雰囲気と相まって、近未来感すら漂うカッコよさ。
館内の内装もオシャレです。
こちらはイルカプールの傍らの壁面。まるで海辺のカフェのウォールアートみたい!(それでいて鯨類に関する解説展示も情報量が多く、気がつけば内容をじっくり読んでしまう「壁」なんです)
屋内エリアはこんな感じ。
コンクリート調のダークな空間に明るく照らされた水槽や展示物がまるで浮き上がるようで、ぐぐっと引き込まれる没入感抜群の館内です。
メイン水槽である「うみがたり大水槽」周りは大小の水中窓やベンチが効果的に配置されていて、思い思いの場所で水槽を眺められる仕掛けも満載です。
写真は、ひと1人がちょうどすっぽり収まるくらいの小さな三角窓から見上げた大水槽。マイワシの大群が迫りくるのです!(ちょうどマイワシ・パフォーマンス開催中でした)
この空間を、夜の時間帯に「おひとりさま」で静かに楽しめるなんて!
静寂な空間と、それに没頭する自分……想像するだけでワクワクしてきます。
17時、通常営業がCLOSE。
期待感を胸に、水族館を一度退出しました。(しばらく駐車場待機)
■イベント開場。いざ「おひとりさま水族館」へ!
17時30分。
いよいよ、「大人のおひとりさま水族館」イベント開始時間。
開場待ちの入場列。
グループ客が基本的にいないので、全員ただただ黙って開場を待つ、独特の感覚。
仙台うみの杜水族館での「おひとりさまナイト水族館」に初めて参加したときにもこんな感じだったなぁ、なんて、ちょっと懐かしく思ったり。
館内に入ると、スタッフの方も必要最小限しか言葉を発しません。
その代わり、こんなメッセージの1つ1つにおもてなしの気持ちを感じます。
通路を進んでいきます。
暗色系でダーク&シックにまとめられた館内空間に、ときおり現れる大水槽の水中窓。
静寂さが、本当に心地いいです。
大水槽の最深部は水中トンネル。
日中だとキッズがはしゃいでいたり、トンネル内で記念撮影をする団体客がいたりと賑やかな人気スポットです。
360°広がる水中風景に静かに没頭できるのは、まさに「おひとりさま水族館」ならではの贅沢。最高すぎる……。
そんな水中トンネルのすぐそばに、とっておきの場所を見つけました。
■「特等席」を見つけた!
トンネル大水槽の入り口前。
ちょっとしたホールのように天井が高く、縦に長い水中窓もあり、通常営業時にも多くの人が足を止める場所です。
そのかたわらに、すてきな隠れ家を発見。
ここ!
ここです!
なんだこれ……とんでもなく魅力的すぎる……。
水中トンネルのすぐ脇に、袋小路になったデッドスペース。
そこを上手く活用して、寝ころべるリクライニング・ソファが1つ。
天井部分は大水槽を見上げる水中窓。ゆらゆらとゆらぐ光が射しこみます。
他の人の目が気になって少し恥ずかしいけれど、意を決して寝ころんでみました。
うわぁぁぁぁあ!
なんだこの「おこもり」感。
コンクリートの壁にぐるっと囲まれて、天井を見上げれば大水槽。
やわらかいソファに身をゆだねながらブリやイワシの群れが横切っていくのを眺めていると、本当に時が過ぎるのを忘れそうです。
まるで大人の秘密基地です。
一生ここで過ごしていたい……自宅にこんな空間が欲しい……。
大水槽まわりには、他にもこんな素敵な空間がありました。
「うみがたり」の少し入り組んだ館内構造だからこそ、館内を探検しながら「自分だけのお気に入りの場所」を探す楽しみがあったように思います。
■この夜だけの特別イベントも豊富!
基本的には「おひとりさまで、思い思いに館内を楽しむ」という趣旨のナイトイベントなのですが、2時間半のイベント期間にはいくつかの特別プログラムが。
大水槽前のソファでくつろいでいる間に最初のイベント(ペンギントーク)を見逃してしまったので、その次のドルフィン・パフォーマンスくらいは見てみようかと館内を移動。
まだ外気温が低い冬期ということもあり、ドルフィン・パフォーマンスはジャンプ種目はなし。水中での演目中心の冬限定プログラム「ART OF DOLPHIN」になっていました。
(「うみがたり」ではリニューアルオープン後に鯨類の死亡が相次いでしまった経緯もあり、イルカたちの健康への配慮として、こういった形になっているのかもしれません)
3階の屋外スタジアムではなく、2階の水中ホールから眺める趣向。
ぼくの個人的な好みとして「イルカたちと人間のコラボ」みたいなことにあんまり感動しない(イルカ本来の身体能力とか、ショーではない時間帯に自由に泳ぎ回ってる姿を眺めていたい)性格ということもあり、正直「あんまりよくわからない」というのが個人の率直な感想。
とはいえ、目前に大パノラマで広がる水中風景をみんな黙って眺める光景はなんだかシアターのようで、一種独特の空気感がありました。
さらに大水槽では、魚たちへの水中給餌イベントも。
あえて水中側ではなく、水上側のテラスから給餌風景を眺めるという謎の楽しみ方をしてしまいました……。給餌担当のダイバーさんに合わせて、大きなマダイやブリがびゅんびゅんと泳ぎ回る迫力!
そして独特な岩の形にお気づきでしょうか?佐渡島です。
「うみがたり大水槽」、実は本物の日本海の地形を1/1万スケールで忠実に再現して作られているのです。こだわりが強い!!
■閉館時間(20時)まで、静かな館内を満喫!!
そんなこんなでイベントプログラムもちょいちょい楽しみつつ、静粛さで包まれた館内を心ゆくまで満喫しました。
終盤にかけての1時間ほどは館内を巡覧する人の数も徐々に減っていき、どんどん「おひとりさま」感が強まって贅沢さが増すばかり……!
閉館間際、誰もいなくなった大水槽前。
まるで柱のように、メバルたちの群れがそびえていました。
アザラシ水槽の前にはビーズクッション(いわゆる「人をダメにするクッション」)が鎮座。
こんな空間ずるいって、だめだって、心から溶けてしまう、帰りたくない……。
(※これらのリビンググッズは、水族館の近隣に店舗のある「無印良品」さんとのコラボ企画だったようです)
そして20時、イベント終了時間。
後ろ髪を引かれる思いで館内を後にしました。
いやーーーーーー!
仙台うみの杜水族館の「おひとりさまナイト水族館」にはこれまでに何度も何度も参加していて、多少おごったことを言うならば、こちとら「おひとりさま水族館のベテランだぜ」くらいな気持ちで内心いたのですが。
「うみがたり」でのおひとりさま企画、館内の特徴を最大限に活かした雰囲気が素晴らしくて、「うみの杜」とはまた違った雰囲気を楽しむことができました。
第2回、第3回とぜひ続いていって欲しい企画ですし、そして他の園館でも(八景島系列以外でも)あちこちで開催されてほしい試みだなぁ。
そしてそして!
今週末(4月9日)には!!!
その仙台に「おひとりさまナイト水族館」が帰ってきます!!
【仙台うみの杜水族館】
4月9日(土)おひとりさまナイト水族館開催決定!今年も様々なナイトイベントに挑戦していきます!2022年度第一弾は、今回で10回目の開催となる「#おひとりさまナイト水族館」
前売りチケット販売は25日18:00~開始(年パス利用可) #s_uminomorihttps://t.co/WSBBRDEEKO pic.twitter.com/iP5NQMnceM— 仙台うみの杜水族館公式 (@sendaiuminomori) March 21, 2022
気がつけば今回で第10回ですかぁ。
今回も、静かで心おちつくナイト水族館だといいなぁ。
地元の水族館でこんなイベントが定期開催されてくれることが、最高に嬉しいのです。