【2021秋 東海遠征】最終日:シーライフ名古屋編

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2021年11月某日。
3日間の東海遠征も最終日。そしてこの日が唯一の平日(月曜日)。

……本当はこの日は平日を利用して、18年ぶりくらい(←事実)に名古屋港水族館に行くつもりだったんだ。という目論見は「名古屋港水族館は月曜定休だった」という事実の前にもろくも崩れ去りました。それくらい最初から調べておけって話なんですが。

というか中京地区、やたらと「月曜定休」の水族館が多いのですね。
ざっと調べただけで、「名古屋港/東山動植物園(世界のメダカ館)/碧南/伊勢シーパラ」の4か所が月曜定休ということが発覚。(名古屋港がダメなら世界のメダカ館に行こうとしてました)
※働いてらっしゃる方の福利厚生を考えれば、週1日定休日があるくらい全然いいのですが。

そしてこの日は遠征旅の最終日。
夕方のフライトで仙台に戻るため、遅くとも14時には名古屋を離脱しないといけません。(飛行機をキャンセルして19時台最終の新幹線を乗り継いで帰るという奥の手はありましたが)

うーむ。帰路のアクセスも考慮するとあまり遠くへは行けないか……。
しばし悩み、これまで未訪問だった「シーライフ名古屋」に向かうことにしました!

■初訪問!”世界の”シーライフ。

シーライフ名古屋までは、名古屋駅から「あおなみ線」という電車で約20分強。アクセス面では名古屋近郊でもっとも恵まれている立地かもしれません。

あおなみ線「金城ふ頭駅」から、テクテク歩いて水族館へ。テーマパーク「レゴランド」に併設されてます。

まず出迎えてくれるのは、ツマグロと思われるサメの壁画。
幾何学的なレゴブロック調の建物にあって、その自然な造形が際立ってます。

初訪問の園館あるある「観覧の所要時間が分からない」
というわけで張り切りすぎて、まぁまぁ早く着いてしまいました。

おまけに誰も並んでなかった。向かいのレゴランドにはそこそこ家族連れが吸い込まれていくのに。まぁ平日(しかも月曜)ですしね。

入場待機列に並ぶ必要すらなさそうなので、少し周辺をブラブラ。

奥に見えるのがレゴランド。
そして噴水の上には、レゴブロックでできた精巧なエイの模型が。(ヒョウモンオトメエイ?)

建物全景。
正面側も、けっこうリアルな海洋生物のイラストが描かれています。外資系の水族館だけあって、どこか欧米風のタッチ。

開館時間になり、いざ入場!
なお、開館時間になるとそのとき並んでいる人全員でカウントダウンするのがお決まりみたいです。(スタッフのお姉さんと2人でやりました)

エントランス水槽。
あまりしっかり見ずに館内に入ってしまったことを少し後悔。(シーライフ名古屋、再入場NGなのです。出口を出てからこの水槽だけ見に行くこともできなくはなさそうだけど……)

■なんか確かに、ぼくが知ってる水族館とちがーう!

順路を進むと、まずは「レゴのあいつ」がお出迎え。
「レゴのあいつ」、このあとも水槽内外にちょいちょい出没します。

いちばん最初の水槽。
ここでアレッと思ったのは通路側の壁や照明が「赤/オレンジ系」の色であること。

水族館(少なくとも、日本国内の水族館)って、だいたいは通路側の内装や照明を「青系」にして、海中感を演出しているところが多いです。もしくはモノトーン系統の内装で、シックな雰囲気と生物たちの自然な色合いを引き出してたりとか。

なのでこの「通路側はオレンジ、水槽内は真っ青」という配色に、なんだか(自分の知ってる水族館じゃない……!)という感覚が生まれました。

水槽内は真っ青系の照明、そしてそこに通路側のオレンジ系の照明が混ざるので、なんだか不思議な色合い。ガラス面に書いてある「カタチやモヨウ、ウゴキに注目して!」というメッセージとやや裏腹なものを感じてしまったのは、私だけでしょうか……。

そして水槽内には、またも「レゴのあいつ」が!

水槽の演出にはどこかケミカルなものを感じてしまう一方、掲示物には生物保護への真摯なメッセージが目立ちます。

系列の水族館を、世界中に40~50か所も持つシーライフ・グループ。
海外での海洋生物保護の取り組みを紹介した動画が流されていました。

フラッシュ禁止のメッセージもしっかり掲示。

そこから少しだけ進むと、こんな水槽。

ただひたすらに一方通行でグルグル泳ぐヒメツバメウオ。
あまりに整然としていて、一瞬バーチャル展示かと思ってしまった。
一方向に水流をつけて、魚たちが群泳する生態を見せる水槽のようです。(あとで調べたところ、以前はユメウメイロもいたらしい)

■ぼうけんのはじまり!!

洞窟風の窓から大水槽をチラ見。
ここにも「レゴのあいつ」が!なんか未来的な乗り物(海中探査艇?)に乗っている!

その先は階段です。

ぼうけんのはじまり!
日本語/英語/中国語と3段で書かれてて、コロナ前はインバウンド需要がそこそこあったのかな、なんて想像。

2階に上がります。

まずは地元の大河「木曽川」ゾーン。
木曽川を再現しつつ思いっきりニシキゴイが泳いでるけど、あんまり気にしてはいけない。(金魚については、愛知県が誇る「弥冨の金魚」の解説パネルがありました)

多少順番は前後しますが、こちらは「港」ゾーン。
近場の海を再現しつつ(真ん中の四角い水槽には漁網や消波ブロックが入っていたりする)、空間の雰囲気としては自然の海とまったく違う、幻想的でつくりものな感じのする世界観。

一方で館内随所に、「生きものを見てみようね!」的な展示手法も目立つのです。
この辺のバランス感覚が、なんだか実に不思議。これが日本の水族館とは違う、海外の水族館らしさ(或いはシーライフらしさ)なのでしょうか。

タツノオトシゴの目って確かにあんまり注目したことがないな、と気付かされたり。

広めのタッチプール。
ほかの体験コーナーはコロナ対策で軒並み休止中のところ、ここだけは解説スタッフの方が常駐されていました。(引きで写真を撮ろうとしたら一瞬どいてくださいました。優しい!)

海洋ゴミ問題に関する展示ブースがあって

クラゲ用の円形水槽にビニールゴミが漂っていたり。

地元の「藤前干潟」について紹介されていたり。

シーライフ名古屋には海獣類は一切いないですが、海外でのアザラシ保護活動についての解説があったり。

SDGs活動について紹介されていたり。

■再び、幻想的な世界観へ。

さらに進むと、めちゃめちゃ小さいトンネル水槽が!
これは完全にキッズサイズですね。空いていたのでしっかりしゃがんで通りましたけど。

水槽を泳ぐのはカクレクマノミ。
この世界観だと、思わず「ニモ!」って言いたくなってしまう。
(ふだん他の水族館だと「ニモじゃねえ、**クマノミだ!」って内心思っちゃう人なのですが 笑)

クマノミ類の性転換云々~~という難しい話は抜きにして、「いちばん大きいのがメスのカクレクマノミだよ!」というシンプルな投げかけ。

やや開けた、ラグーン状の水槽。
通路側はちょっとしたスタジアム状の観客席になっています。現在はコロナ対策で休止中でしたが、コロナ前はフィーディング解説等のイベントが開催されていたようです。

たくさんいるウシバナトビエイに混じって、ブルースポット・スティングレイ(ルリホシエイ)とかエポウレット・シャーク(マモンツキザメ)とか、個人的に好きなサメ・エイたちが見られて嬉しい!

さらに進むと、今度は沈没船を模したエリア。

水槽のアクリル面に書かれた手描きのキャプションは、基本的にはキッズ向けな感じ。

強烈に緑色の照明で、魚本来の色がどうしても撮れなかった水槽……。

■最後はトンネルくぐって、竜宮城へ!

このあたりで、館内順路はいよいよ終盤です。

※実際は館内を何度も行ったり来たりしながら、魚を愛でていましたが。(冒頭に書いた通りシーライフ名古屋は「再入場禁止」なので、一旦出口まで行ってまた2周、3周と廻ることができないのです)

最後はサメのトリックアートが書かれた通路を進み……

いざ、竜宮城へ!

そう、順路の最後はトンネル大水槽。

ウミガメに乗った浦島太郎の大きなモニュメントががが。

浦島太郎に目を奪われがちですが、実は、泳いでいる魚種はかなり多いです。(といいつつ、館内の独特の世界観にも気圧され、あまりしっかり撮ってこなかったのですが)

こちらは乙姫様。

水槽の規模や泳いでいる魚種の豊富さからして、そのままナチュラルに大海原感のある大水槽にすれば……とつい思ってしまう。でもそのあたりが、このシーライフ名古屋の独創性なんだろうなぁ。

順路の最後には、タッチパネル式の端末で遊べる体験学習コーナーが。

滞在時間は2時間半ほど。
次にいつ訪問するか分からない(なにしろ名古屋近郊は他にも行きたい園館が目白押しなのです)ので、帰りの飛行機の時間を気にしつつギリギリまで楽しんでしまいました。

感想としては、「海外のシーライフ系列の水族館に、一度行ってみたくなった」です。

率直に言うと、ケミカル感のある水槽照明とか人工的な装飾への違和感は最後まで消えなかったのですが、一方で館内のあちこちに海洋生物保護や海洋環境問題への解説パネルがあったのが印象的でもありました。

「自然を大切に」的なメッセージは、自然の風景を模した水景にこそしっくり馴染むもの、というのは先入観なのでしょうか。「伝えるべきことは伝えつつ、人工的でファンタジーな世界観で楽しませちゃおう!」という、ある意味で合理的な発想。

あの感じが、世界中に水族館を展開する「シーライフ」流なんだろうか。それとも欧米の水族館ってみんなこんな感じなの??というところ、興味深いです。(海外の水族館って、数えるほどしか行ったことないのです)

ドイツにあるシーライフ・ベルリンに、機会があれば行ってみたいです。ホテルのロビーのど真ん中に、建物7~8階くらいまでの高さのクソデカ円柱水槽がそびえてるらしいです。(しかもその中をエレベータで昇降できるらしい!)

海外旅行はおろか、ともすると国内ですら往来の機会が減ったコロナ禍。
水族館好きならでは感じる異国情緒を味わいに、名古屋まで行ってみるのもいいかもしれません。

スポンサーリンク
写真素材のピクスタ

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

Copyrighted Image