2019.10.05_箱根園水族館~タワ水移籍組に会いに.~

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■そうだ、箱根に行こう!(水族館のためだけに)

東京タワー水族館から移籍した魚たちに会いに行こうシリーズ、第4弾。

足立区生物園で、「東京タワー水族館の顔」的存在だったアイツと再会!他にもここだけの展示が満載でした!
今回挙げた東南アジアの小型美魚たちは、熱帯魚店の店頭では「冴えない小魚」にしか見えない、ちょっと損してる(?)魚たち。しっかり飼い込めばここまで美しくなるよ、という見本のような水族館でした。
大寒波の3連休、予定変更して「さいたま水族館」を初訪問!東京タワー水族館から移籍したアイツとも再会することができました!

神奈川県の最西部・箱根にある、箱根園水族館。

関東圏の水族館としてはなかなかのアクセス難度なのだけれど、意を決して週末を使って行ってみることにしました!(しかし……、温泉も観光地もあるのに水族館のためだけに日帰りで箱根まで行くのって……冷静に考えると普通じゃないよな。)

小田原駅前から路線バスに乗って山道を揺られること1時間半、芦ノ湖のほとりの箱根園に到着!!

■海水館の大水槽も見事……だけどまずは淡水館のアイツらの話。

箱根園水族館”ならでは”の展示といえば、日本一標高の高いところにある海水魚館と、日本唯一のバイカルアザラシのショー。
なんだけれども、それらの話はいったん置いておいて、今回は東京タワー水族館からやってきた淡水魚たちの話。

そんなわけで、「淡水魚館」へと急ぎます!

1999年にオープンした「海水魚館」と比べると、レトロさと素朴さを感じる「淡水魚館」の館内。(1979年オープン)

順路を進むと、世界各国の熱帯魚のコーナーへ。

東南アジアの魚たちの水槽には、シルバーシャーク、レッドテールブラックシャーク、それにたくさんのクラウン・ローチが。

そして、ひときわ大きな個体が2匹!!

この2匹は!まさしく東京タワー水族館にいたあの巨大クラウンローチだ!!
ちょっと痩せてしまっているようにも見えるけれど、飼育員さんに聞いたところ、搬入直後はもともと住んでいたまだ若い個体たち(その分、食欲旺盛)に食欲で負けてしまっていたとのこと。最近ではしっかり餌を食べているとのことで、ほっとひと安心。

■TTA時代の写真がこちら。

30cm強という巨体で、一部の熱帯どぜうマニアの間では以前から有名だった、東京タワー水族館のクラウン・ローチ。
現在の個体がいつから飼育されているのかは定かではないけれど、少なくとも手元の「月刊アクアライフ 2002年9月号(『夢の大型水槽』特集)」では、アジア・アロワナやダトニオと一緒になって幅3mの水槽を泳ぐ3匹のクラウン・ローチの写真が掲載されている。ぼくも中学生の頃にこの巨大クラウン・ローチを初めて目の当たりにして、「えっ、こんな大きくなる魚なの??!」と衝撃を受けたことをよく覚えている。

2匹のうち、ちょっと小ぶりなほうの個体は特徴的な乱れバンドが「ニコちゃんマーク」と呼ばれていたのを記憶している。たぶん10年以上は生きているはずだ。

こちらは、現在の箱根園水槽での様子。

手前を泳ぐ個体(オレンジ色が鮮やかな個体)が小さく見えるけど、それでも10cmくらい。熱帯魚店であれば「クラウン・ローチ Lサイズ」として売られていてもおかしくないサイズの個体。
野生下では本来ここまで巨大化する魚だということなのだろうし、このサイズにまで成長しないと繁殖には至らないのかもしれない。一般家庭でも飼育できる丈夫な魚で、美しさも相まってたくさん流通しているけれど、実は奥が深い魚だなぁと思う。

■淡水大水槽。コロソマたちの物語。

さらに順路を進むと、大型魚たちが泳ぐ大水槽が。

2m近いピラルクー、丸々太ったレッドテール・キャット、がっしりと太いアリゲーター・ガーたち。そして大量のコロソマ。

実はこのコロソマの群れの中でも、比較的小ぶりな個体は東京タワー水族館からやってきた個体なのだとか。

運よく飼育員さんと一緒にこの水槽を眺めることができたのだけれど、「たぶんこの手前の何匹かはタワ水さんから来た子じゃないですかね」とのこと。

そして、タワ水から来たコロソマたちは食欲旺盛で(タワ水では割と狭い水槽で飼われていたからなぁ……運動量も違うのでしょう)、その貪欲な姿に影響されてもともといたコロソマたちの食欲も上がってきたのだという。魚たちの世界にも、そういう微妙なパワーバランスが働くから面白い。

箱根園水族館の淡水大水槽、ほんと広いし深い。手前にフェード・インしてるコロソマのせいで遠近法が効いているのもあるけれど、成魚サイズのレッドテール・キャットが小さく見える水槽ってあんまりない。

この広々とした水槽で、ますます伸び伸びと育ってほしいものです!

■バックヤード・ツアーにも参加!こぼれ話もろもろ。

館内をウロウロしていると、「**時からバックヤード・ツアーを開催いたします~。ピラルクーへの餌やり体験もできます!ぜひご参加ください~」というアナウンスが。

なんと!ピラルクーへの餌やり体験??!

ピラルクー(ほか大型熱帯魚)大好きな身としては嬉しすぎるイベント!ニヤニヤ笑いを噛み殺しつつ時間通りに集合場所に向かうと……なんと、参加者は自分ひとりでした!

担当していただいた飼育スタッフさんと初顔合わせ。マンツーマンなのでなんか照れくさいなーとか思いつつ雑談していると……、

「あ、普段もよく水族館とか廻られてる方ですか??!」

あー、やっぱり分かっちゃいますかぁ。(開館とほぼ同時に入ってきてデカいカメラ2台持ちでニヤニヤしながら一心不乱に写真撮ってるんだから……そりゃあまぁ、アレな人である)

もうこの際だからいいや、と思い、「その通りの水族館/魚好きですし、実はかくかくしかじかで東京タワー水族館出身の魚たちを追いかけています……。」と白状したところ、

「なんと!!じゃあ、水族館の設備の話だとか “これが魚たちのエサです~” みたいな話は別にもうご存知ですよね!普段見せてるのとはちょっと違うコースでご案内します!」

ということで、豪華マンツーマンのバックヤード・ツアーが始まりました!

※「かくかくしかじか」については……まぁこの辺でもご一読いただければ。。

1年間のアルバイトという短い間だったけれど、たくさんの思い出がつまった特別な場所で、今回の閉館決定を知っていろんな思いがこみ上げてきます。いまでも自分があちこちの水族館に通って写真を撮ったりブログを書き続けているのは、当時のそんな気持ちを追いかけているからなんだと思います。

箱根園水族館のバックヤード・ツアーでのクライマックス・シーン、巨大魚ピラルクーへの餌やり。とにかくものすごい迫力です!

このときに件の「TTAのコロソマたちの食欲の話」を教えて頂いたり。

「まだまだ、展示に出せてないタワ水の子たちがいるんですよねー!」と言って、バックヤードで出番を待つシノドンティスたちを見せてもらったり。
「展示リニューアルして、この子たちもデビューさせてやりたいんですよねぇ」とのことでした。その日が楽しみだ!

実際のところ、東京タワー水族館ではこのシノドンティス(アフリカ産のナマズの仲間。代表格は「サカサナマズ」)たちとか、モルミルス(エレファント・ノーズの仲間)とか、誰かが趣味で集めたとしか思えないやたらとマニアックなコレクションが充実していて。
他の水族館ではまず見ることができない種類なんかもいて確かに貴重なコレクションではあるものの、でもあまりにマニアックすぎて、どこの水族館が引き取るのよコレ。。。と、内心心配していたのでした。

この背後の3段~4段水槽で飼育されていた子たちですね。

結果、箱根園さんにまとめて移籍していたようでひと安心。

あとは展示デビューを待つのみなんだけど、うーん……。
このコンゴテトラ水槽じゃ、ちょっと狭いのかな……。(産地的にはマッチしそうだけど)

シノドンティスのほかには、メガロドラスも3匹、バックヤードで展示デビューを待っていました(暗くて写真は撮れなかった)。

バックヤードを案内してもらいながら、タワ水まで魚を引き取りに行った話だとか、本当は***とか***も欲しかったけど既にほかに譲り先が決まっていた話だとか、こぼれ話をいくつか教えていただきました。

そのエピソードの端々に、急に閉館が決まってしまいバタバタする中で、それでもなんとか魚たちの行き先を見つけなければと奮闘されていたタワ水のスタッフの方々の思いと苦労が垣間見えるようで、本当にいい話を聞かせていただきました。

あ、そういえば、この水槽にたくさん泳ぐフラミンゴ・シクリッド(ピンク色の魚たち)も、昨年の閉館よりはずっと前ですが、過去にタワ水から貰われてきた子たちだそうです。
確かにタワ水/南米コーナーのシクリッド水槽、昔と比べたら密度が下がってた気がしてた。

こちらのフラワートーマンもタワ水出身の個体な気がするんだけど、うっかり聞きそびれた。

■箱根園水族館と東京タワー水族館。ちょっと意外?な共通点。

ところでこのブログ記事を書くために、自宅書斎にある「月刊アクアライフ」のバックナンバーを何冊もあさっていたのだけれど、その中でちょっと気になる特集号を発見。

2005年7月号『南米産大型魚名鑑』特集、紙面で紹介されている個体の多くが「箱根園水族館」または「東京タワー水族館」の飼育魚なのですね。

・タイガーショベルノーズ:箱根園
・ジャウー:東京タワー
・ドラード:東京タワー
・ブラックコロソマ:箱根園
・アイスポットシクリッド:箱根園
・オスカー:東京タワー
・ピラルクー:箱根園
・シルバーアロワナ:箱根園
・デンキウナギ:東京タワー

この号だけでなく、2000年代の月刊アクアライフ誌では箱根園水族館と東京タワー水族館の魚たちがよく掲載されていたような気がします。

いまと違ってインターネットが発達していなかった時代、ぼくらが熱帯魚飼育の情報を集めるのはもっぱら「アクアライフ」「フィッシュマガジン」に代表されるアクア雑誌でした。
その紙面を飾る写真を見て、当時まだ学生だったぼくは「うわぁ、こんな魚がいるんだ!」「へぇぇ、この魚ってこんなに立派になるんだぁ!」と毎月ワクワクしていたものです。

あのころの自分にとって憧れの場所の1つだった箱根園水族館に今回ようやく足を運べた嬉しさ。(当時は北海道に住んでいたので、なかなかおいそれと遠征できる場所ではなかった)

そして、東京タワー水族館は残念ながら閉館してしまったけれど、箱根園水族館にはこれからもぜひ、世界中のデカくてカッコいい熱帯魚たちを展示し続けて欲しいなぁ、と思うのです。

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