【水族館撮影】My New Gearしました:望遠ズーム / TAMRON 70-210mm F/4

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■My New Gear!!

久々に新しいレンズを買いました。

タムロン写真用レンズのラインアップページです。マウント、センサーサイズ、撮影ジャンルでレンズを絞り込むことができます。タムロンはミラーレスカメラ、一眼レフカメラ用の各種レンズ、アクセサリー、ソフトウェアを開発・製造しています。

買ったのはこちら。F/4通し、いわゆる「小三元」の望遠レンズです。

あのですね、ニコンFマウントのレンズはこれ以上買わないと思ってたんですよ。
そこは我慢して、近いうちに買うであろうフルサイズミラーレス機の購入資金に回すという予算計画だったはずなんですよ。
なぜこうなった。

いや、今まであまり満足な望遠レンズを持っていなかったので(18-300mmとかのいわゆる便利ズームか、F/4.5-5.6とかのいわゆるキットレンズのみ)、この手のレンズはずっと欲しかったんですけどね。

前記事で機材に関するコメントをいただいたので、最近自分が使ってるレンズについて纏めてみました。ニコンFマウント、まだまだ楽しいのですよ!

■開封の儀。そしてとりあえず試し撮りへ。

このレンズ、新品販売が終了してしまっています(詳しくは後述)。そのため、今回は中古で購入。

某オンラインストアでポチってから数日後、

届きました!

さっそく愛機・ニコンD500に装着してみます。

おお~。
なんというか、ちょうどいいサイズ感。

ちょうど連休だったので、このままカメラ担いで近所の水族館で試し撮り。
(余談ですが、連休初日の水族館はめちゃめちゃ混んでました……。)

■まずは屋外ショーを撮る。

水族館で望遠レンズの出番といえば、すぐ思いつくのは海獣・イルカショー。

ぼくは普段ショーをほとんど撮らない人間なので、うみの杜のショースタジアムに陣取って開演待ちをするのなんて、本当に何年ぶりでしょうか。

待っている間、サブプールで遊んでいるイルカたちを狙って試し撮り。

望遠端(210mm:APS-C機に装着してるのでフルサイズ換算315mm)でこんな感じ。
当たり前だけどけっこう寄れる。満足です。

こういう切り取り方、望遠レンズの醍醐味ですよね。

イルカショー撮影苦手侍、、、
(座った位置も悪かった、ジャンプ撮ると背景に必ず他のお客さんが写っちゃう、、)

それはさておき、こういうの撮るならやっぱり望遠ズームレンズって便利だなと。

今回は広角端(70mm)で撮ってますが、慣れてきてイルカの飛び出す位置・タイミングが把握できればもっと望遠側で寄れて、背景もボカせるかな。精進あるのみだな……。

うみの杜水族館のスタジアムショーには「鳥」も登場します。
これまた、望遠レンズの活躍しそうな被写体。

飛んでいる被写体にもしっかり合焦してくれます。『爆速!』とまではいきませんが、十分に素早いAF応答。

■屋内展示でも使えるか?

望遠レンズを手に入れたらもう1つ撮りたいものがあって、それは大水槽の魚たち。

2階のテラス席から魚をブチ抜いて撮ってみたかったのです。

ちょうどいい位置にめぼしい魚がやってこなかったので、とりあえず水槽掃除中のスタッフさんを試し撮り。手に持った小道具とか、潜水機材に書かれた文字とかまで写せて楽しい。

1階側からマアジを撮影。
大水槽では小さな部類に入る魚ですが、遠くから狙ってこれくらい撮れれば、まあ十分かな。

他の水槽でも使ってみます。

これくらいのサイズ感の魚を自然な距離感で撮れるのが楽しいですね。
2枚目はいわゆる「あくび顔」。小型軽量なズームレンズなので、こういう突発的なシーンへの機動力が嬉しいです。

クラゲ撮影。今まではマクロレンズでガッツリ寄って撮ってたんだけど、多少遠くから望遠レンズで狙った方がまとまりよく画角に収まる気がしますね。

うみの杜水族館に、今夏オープンしたペンギンビーチ。
好奇心旺盛なペンギンたち。望遠レンズで少し離れた距離から狙うと、自然な姿を撮れる気がします。

■『望遠マクロ』もできちゃいます!

最短撮影距離:0.95mと、同世代・同等スペックの望遠ズームと比べると『寄れる』というのもこのレンズの魅力。

ピントが合うギリギリまで寄って撮ってみると、こんな感じ。

1枚目のフグ(テトラオドン “ファハカ”)は10cmくらいの小ささなのですが、ここまでしっかり寄って大写しにできるのは驚きました!

こういう写真、今まではマクロレンズを使い、水槽にギリギリまで近寄って張りつくようにして撮っていました。けれど臆病な魚の場合は水槽前に近寄るだけで隠れてしまったり、明らかにこちらを意識した行動になってしまうことも。

今回のように離れた位置から撮ろうとするとアクリル面の反射を拾ってしまったりもするので一長一短ではありますが。それでも、撮影方法のオプションが1つ増えるのは嬉しいです。

そしてもう1点、インナーズーム機構を採用していてレンズの前玉が繰り出さないので、水槽のアクリル面に寄って撮るシーンでも「ウィーン……ガツッ!」と行かないのが、水族館撮影的にはとても安心です。

■「人混みの後ろから抜く」も可能に!

この日は3連休の初日ということで、水族館内はけっこうな大混雑。

特に、うみの杜の人気者・イロワケイルカ水槽の前にはずっと人だかりができていました。

そんなとき、無理に前に出なくても後ろから抜けちゃうんだぜ、望遠レンズさえあればね!

こういう「生き物とそれを見る人間」という構図って、いかにも『水族館』という感じがして好きです。(黒ツブシさせるなりボカすなり、プライバシーへの配慮は必要ですが)

混んでいる日に試し撮りしていたので、「遠くから抜ける」という望遠レンズの特性をより感じることもできました。
無理に最前列に突っ込んでいく必要がなくなって気持ちに余裕が持てる一方、自分の前にガンガン割り込まれたり、下手すると前の人が急に立ち上がってレンズにヘディングされたりもしますけどね……(苦笑)。

この日は1時間強で合計100枚ちょっと撮って切り上げました。
いちおう保険で別のレンズも持っていたのですが、結局この小三元望遠レンズ1本で完結。

遠くから海獣ショーを撮るもよし、水槽の魚にググっと寄るもよし、その万能っぷりにおどろかされたのでした。

■やっぱり欲しいぞナナニッパ、しかし「新しくて軽くて安い」は正義!

改めて、今回買ったレンズのスペックを軽く紹介。

■TAMRON 70-210mm F/4 Di VC USD(モデルA034)
焦点距離: 70-210mm
明るさ: F/4通し
最短撮影距離: 0.95m(ズーム全域)
サイズ: φ76mm×174mm
重量: 850g
その他: 手ブレ補正機構(4段)、インナーズーム
発売開始 / 生産終了: 2018年4月発売 / 2019年12月生産終了
参考価格: 中古 ¥49,800前後(2022年9月時点)

この手の望遠ズームレンズの王道といえば、70-200mm F/2.8通しの通称『ナナニッパ』。
メーカー各社が本気で技術の粋を注ぎ込んでくるフラッグシップ機、いわゆる「大三元レンズ」です。

実際に今回、この『ナナニッパ』とどちらを買うかけっこう悩みました。
ニコン純正の新品なら30万円近く、タムロンやシグマでも新品で15万円前後はするレンズ。さすがにそこまでは予算を割けず。(というか、そこまで出すならいっそ、ボディ含めてミラーレスシステムに一新します)

予算的にはちょっと古めのナナニッパの中古機、

タムロン:https://www.tamron.jp/product/lenses/a009.html

シグマ:https://www.sigma-global.com/jp/lenses/70_200_28_os/

このあたりだと値段的に近いのだけど、それぞれ2012年、2010年リリース。そして重い。
明るさ(F値)をとるか、コンパクトさと設計の新しさをとるかで悩んだ結果の判断でした。(30万円の新品のナナニッパ我慢して5万円でこのレンズ買ったから実質25万円節約した、その分ミラーレス購入資金が貯まったはずというガバガバ理論)

レンズ単体で1.5kg前後ある大三元レンズ『ナナニッパ』と、重量的にはほとんどその半分程度の小三元レンズ。そのサイズ感・携行性の差は歴然としています。

今回、ニコンD500に装着して使用してみました。この程度なら無理なく手持ち撮影で館内を持ち歩けます。わたしは男性としてはそこまで腕力がある方ではないですが、それでも片手でも持ち歩けるくらいの重量感。

開放F値1段分を犠牲にしたとしても、この携行性の良さは非常に魅力的でした。

そして、今回買ったタムロン「A034」は2018年リリースと、年式としては比較的新しめ。設計の新しさという点も、このレンズの長所です。

この頃といえば、ニコンは2017年にD7500、D850をリリース。一方で翌年の2018年にはミラーレス機のZ6、Z7を次々とリリース。
デジタル一眼レフ(ニコンFマウント規格)のシステムがほぼ完成形に到達した一方、着々とミラーレスへの転換期に差しかかっていた、という時代です。

そんな時代背景ゆえに、このタムロン「A034」は数奇な運命を辿っていました。
このレンズがリリースされたのは2018年4月。リリース後ほどなくしてカメラ機材の世界的な表彰である「TIPAアワード2018」を獲得します(一眼レフ用望遠ズームレンズ望遠部門)。

この勢いで売れまくり、ロングセラー製品に!!と思いたいですが……。

なんとその約1年半後の2019年12月、このレンズはひっそりと生産終了を迎えます。

まさにミラーレス化の波に呑まれた不遇の銘玉……。抱きしめたくなってくるぜよ……。
(「ええっ!Fマウントはもうオワコンにしちゃうのニコンさん?!」という、当時のタムロンさん/シグマさんあたりの心の叫びが聞こえてきそうです)

■まとめ:Fマウント(ニコンDシリーズ)ユーザーにはオススメできる1本!

2022年、世間はすっかり『一眼カメラといえばミラーレス機』という時代。(Pンタックスユーザーを除く)

それでも、ニコンFマウント機を今でも愛用している人も、まだまだいることでしょう。

自分もその一人です。
というか、そりゃあできることならニコンZ6Ⅱあたりを買ってしまいたいところですけどね。
これまでに買い揃えたFマウントレンズ(それもAPS-C専用レンズ)の数々、そしてなにより愛機のニコンD500がまぁ手に馴染むというか、性能面はさておき感覚的なところで、なかなか次の1台が決められないのです。(性能面も、ほんの5年前のフラッグシップ機なわけで。)

そしてなにより、『カメラは確かに楽しいけど、最優先でお金をかける趣味じゃない』という人も、一定数いるのではないでしょうか。

数年前にD5600とかD7500あたりをお迎えされた皆さん!(←急に特定の層を狙いに行く)

「うーん、ミラーレス機に買い替えるにはお金かかるし、だったらスマホでいっか」となる前にちょっとだけ、このあたりのレンズに手を出してみませんか?

タムロンだけでなくシグマも、2019年~2021年あたりにひっそりと、Fマウント対応レンズを徐々に生産終了にしています。(半年ほど前に、カメラのキタムラにシグマの未使用アウトレット品が大量入荷してニュースになったりもしてました)

カメラのキタムラに未使用アウトレット品で状態「AA」のシグマ製一眼レフ用Artレンズが大量に入荷されています。主にキヤノン・ニコン・ソニー用で、新品と比べると安く入手可能。 カメラのキタムラ:交換レン

今回購入したTAMRON A034に限らず、このころ(2017年~2020年くらい)にリリースされたレンズは設計・性能面でも洗練されていて、世が世ならロングセラーになっただろう、と思わせる製品が多いのです。

中古市場でもまだまだ新しめの個体が出回ってますし、『もうしばらく一眼レフ機を使っていたい』という人にとっては狙い目だなあ、と思いますよ!

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