■Fresh Water Aquarium な日々。
11月某日。
連休を使い「アクアマリンふくしまいなわしろカワセミ水族館」 ⇒ 「なかがわ水遊園」と廻り、そのまま足を延ばして茨城県へ。
目指すのは、茨城県 常陸大宮市にある「山方淡水魚館」。
そう、気付けば2日間で3か所目の淡水魚水族館です(笑)。
そろそろ海水魚がみたいぞ、サメとかサメとかサメとか。(フラグ)
あ、途中の「袋田の滝」で食べた「特大子持ち天然アユの塩焼き」がめっっっちゃくちゃ美味しかったです!!!淡水魚おいしい!!!
■久慈川をずっと下り、小さな水族館へ。
袋田の滝からずっと久慈川沿いの国道を下り、水族館には15時くらいに到着!
(閉館は17時か……2時間くらい見学できるな)←フラグ
飾りっ気のない建物だけど、屋根の上の魚の看板?がかわいい。
やや難しい入庫。どっちが西だ???
(実際には駐車場に2台だけ車が止まっていたので並べて止めておいた)
大人:150円という国内最高レベルのコスパ!(入場無料の施設も世の中にはありますが)
むしろこの料金設定って必要あるのか?!と少し思った。
(館内の随所に募金箱おいといたほうが収益上がりそう←)
ともあれ入場します。しっかり「水族館」なエントランス。
受付には男性のスタッフの方が1名。
■なぜかオオサンショウウオ推し。
入館するとまずはオオサンショウウオがお出迎え。
汽車窓型の水槽が3つ並び、それぞれに1匹ずつオオサンショウウオが。
茨城県でなぜオオサンショウウオ推しなのだろうか?(オオサンショウウオの分布域は岐阜県より西)と一瞬だけ思ったけど、まぁ丈夫そうだし、見た目と大きさのインパクトも知名度もあるし、展示の目玉としてはいいのかもしれない。
1匹1匹名前がついています。
水槽のガラスが白く結晶化してしまっていて撮影しづらかったけれど、ガラス面に物差しが書いてあって大きさを体感できるのは面白い。
定期的に体長測定をしている模様。
(定期的……と書いてしまったけど、平成3年って30年近く昔なんだな……)
オオサンショウウオのオリジナルグッズも!めっちゃ推されてる!
(そしてお土産用のTシャツ\1,500って、さりげなく安いよな)
オオサンショウウオと並びの水槽で展示されているナマズ。
(あっしまった!最初の水槽に割と立派に育ったエンツュイがいたのに写真を撮り忘れた!)
■身近な淡水魚だらけの2号館!
1号館を堪能したあとは、隣接する2号館へ。といっても長さ数mの短い通路で繋がってるだけですが。
通路の壁に掲示されている解説パネル。
久慈川のアユの生態が書かれています。文字の大きさとか表記からして、子どもたちを対象にしている感じ。
※ただしかし、館内にアユは展示されていませんでした(季節によるのかも)。
60㎝水槽でアカハライモリは展示されておりました。かわいい。
2号館、全景は(ほぼ)こんな感じ。
円形の部屋を、ぐるっと水槽が取り囲む感じになっています。
向かって右側は、上流~下流へと段々になった連続水槽。
こちらはやや大型の魚たちの展示スペースになっているようです。
イトウ。
ちょっと顔がしゃくれて寸足らずな印象。
あれ、ニシキゴイって脂ビレあったっけ……。
続いて向かって左側の壁面。
こちらは90cmの規格水槽がずらっと並んでいます。
統一感があってこれはこれで好き(こういう部屋に住みたい)。
突き当たりには60㎝水槽(たぶん)の並ぶ3段ラック。
うーん、いちばん下の水槽たちは中が見づらい……。
そして部屋の中央部には……!
タッチ水槽!!
果たしてなにに触れるのでしょうか?
ザリガニ?
チョウザメ??
ドクターフィッシュ???
イワナ!!!
しかもでかい!!!
ほぼフルサイズのイワナが何匹も放たれています……。
そして追いかけあったりして、なかなかアクティブな泳ぎっぷり。
触るのにはちょっと勇気のいるタッチ水槽ですね(笑)。
(イワナの背中を少しだけ撫でておきました)
さて、館内の様子としてはほぼこれで全てです!
(正確には屋外にコイの泳ぐ池があるんだけど、暗くなりかけてあまり見えなかったので割愛します)
■小水槽の淡水魚たちをパチリパチリと。
ぐるっと館内をひとまわりし、こちらの90cm水槽群に戻ってお魚撮影を楽しむことに。
こういう(小さな)水槽の方が、魚たちを安定して撮れたりもするのですよね。
(あちこち泳ぎまわったり奥の方に泳ぎ去ってしまったりしないから)
「魚の調子があまりよくない」という話も事前に聞いていたのですが、そこまでではなかったです。このカネヒラなんかはちょっと体形が歪な感じもして、午前中に行ったなかがわ水遊園と比べると、全体的にどうしても見劣りはしてしまいますが。
テツギョ。
宮城県ではいちおう「地元の魚」だけど、なぜここに???
カネヒラ(西日本原産)やタイリクバラタナゴ(中国大陸原産)などなど、あまり「地元産」にはこだわってない感じでした。
■「水族館がある理由」を、山方淡水魚館で考える。
さて、そんな感じで1時間弱の滞在で十分に堪能しつくしたので、サクッと退館。
(※15時についたので17時の閉館まで2時間見れるなー、とか言ってた人、、、)
館内を見学しながらずっと頭の中をグルグルしていたのは「なぜここにこの水族館があるのだろう??」ということ。
いえ、別にこの水族館への批判というわけでなく。純粋な疑問として。
以下はたぶん偏見たっぷりな、すっごく個人的な感覚です。
そしてJAZA(日本動物園水族館協会)の掲げる「4つの役割」みたいな話はいったんスルーさせてください(ごめんなさい)。
いろんな水族館をそれなりに(といってもまだ60数か所ほどですが)廻った感想。
「この場所に水族館を作ろう!」に至る理由って、すごーく大ざっぱに言うと次の2つなんじゃないかなと思うんです。
・水族館を観光の目玉にして人を呼ぶ
・地元の人々が楽しめる遊び場にする
異論はあると思いますけれど、なにはともあれ「この場所に水族館を作ろう!」という第1歩がまずあったうえで、JAZAの掲げる「種の保存」「環境教育」「調査・研究」みたいな話になるわけで。
そういう意味で言うと、この山方淡水魚館はハッキリ言えば「観光の目玉として集客を稼ぐ」という要素は(ほぼ)皆無だなー、と思うのです。(※それが悪いとは言っていない)
ここを目当てに全国から人々が来るような施設でもないし、「水族館に行ったついで」にお金を消費するような観光施設も特に近隣にはないし、わざわざ泊まりで行くほどの規模の水族館でもないですし。(そして入場料150円だし)
してみるとここはもうほぼ完全に「地元の人のため」にある水族館なのだろうなぁ、と。
そういう水族館もあっていいのだなぁ、と思いました。
下手に媚びた演出もなく、エンタメ要素だらけの展示もなく、シンプルに魚たちの泳ぐ水槽が並んだ空間。
小さな町の一角にそんな小さな水族館があって、そしてすぐ傍を流れる清流で実際に川の生きものたちと出会うこともできる。
そんな町で生まれ育つのって、ちょっと羨ましいような気もするのです。
果たしてぼくはこの水族館を再訪することがあるのだろうか。
だけどこの町の人々(特に子どもたち)にとって、この水族館が大切な場所であり続けるといいな。
最後にミニSLに乗ろうかなと思ったら、既に終電が終わっていました……。