仙台うみの杜水族館で5月22日に「カメラナイト水族館」の開催が発表されました!
【仙台うみの杜水族館】2つのナイトアクアリウムの開催決定!https://t.co/5psX6ePUdh
5/22の「カメラナイト水族館」は、今回はおひとりさまでなくても参加OK!
6/4.5は定番の「おひとりさまナイト水族館」!#s_uminomori pic.twitter.com/KWambOufkP— 仙台うみの杜水族館公式 (@sendaiuminomori) May 1, 2021
これまでにも
・おひとりさまナイト水族館
・日本酒ナイト水族館
・プレミアムナイトアクアリウム
などなど、数々のユニークなナイトイベントを開催してきた仙台うみの杜水族館。
【過去のイベントレポート】
個人的には「おひとりさまナイト水族館」が本当に大好きです。コロナ前から何度も開催されてきたイベントですが、コロナ下でさらに新たな意味を持つイベントになりました。
去年(2020年)の秋には「4週連続おひとりさまナイト」という冒険心あふれる試みも。
その中のひとつ「“カメラを楽しむ”おひとりさまナイト水族館」が、今回リニューアルして帰ってきたというところでしょうか。
■「カメラナイト水族館」を、もっと楽しもう!
仙台在住の水族館&カメラ好きとしてはこんなストライクゾーンど真ん中なイベントを見逃すわけもなく、もちろん参加する予定でおります!
そして勝手ながら、この「カメラナイト水族館」をさらに楽しむ方法を、独断と偏見で少し語ってみたいと思います。
スマホが普及して、綺麗な水槽を前にすると自然とスマホでパシャリと1枚……という光景がごくごく当たり前となった昨今。
けれどせっかくの「カメラナイト」。
”水族館で写真を撮る”ことについて、改めてちょっと考えてみませんか?(なんて、ちょっと堅苦しいでしょうか……笑)
※イベント概要については下記公式HPのページをご覧ください(諸注意アリ)
◆ポイント1:カメラを持っていこう!
まずはコレ。
せっかくの「カメラナイト」ですので、一眼レフでもコンデジでもスマホでもいいので、カメラを持って出かけましょう!(カメラなしでの来館が禁止というわけではなさそうですが)
最近はスマホでも一眼レフ顔負けの綺麗な写真が撮れますし、スマホ撮影派の方もでっかいカメラ持った一眼勢に臆することなく撮りまくったらいいと思います。(そんな平和なイベントになるといいなー!)
そしてせっかくなら、スマホのカメラも入館前に「水族館仕様」にちょっといじっておくといいのではないでしょうか(設定方法は機種によりますが、ナイトモードにするとか接写モードの使い方を調べておくとか)。
最低限、フラッシュはOFFにして入館しましょうね!
一眼レフ&ミラーレス勢の方は、もうお気に入りの機材を持っていっちゃいましょう!
「水族館用の機材なんてないよー!」という人へ。
ややこしい機材論は控えますけれど、とりあえず「単焦点の標準レンズ」があると、水族館でだいぶ幸せになれると思われます。
(ややこしい機材論については以下をどうぞ!)
このためだけにカメラやレンズを買うのはちょっと……という方には、レンタルもオススメです。自分も「試したいレンズがあるけど買うのはちょっと……」なんてときは、けっこう気軽に利用しています。
レンタル会社や機種にも依りますが、1泊2日程度から借りられる機材もありますよ!(レンタル予約が5月22日に間に合うように、急いでこのブログを書いてます)
※この手のカメラ系のイベント、可能ならカメラ・レンズメーカーとかカメラ専門店が協賛して機材の貸出しやってくれると嬉しいんですけどね!!
◆ポイント2:お気に入りの水槽を探そう!
今回の「カメラナイト水族館」、開催時間は18時~21時の3時間。
カメラ片手に水族館で撮影してると、3時間って意外とあっという間です。(え、そんなことないって??)
なのでここはひとつ、アレもコレもと欲張らずに目当ての水槽や目当ての生き物を見つけて、腰を据えてその被写体と向き合ってみてはいかがでしょうか。
(そのための「マイチェア持込みOK」ルールなのだと都合よく解釈 笑)
(※水槽前の占拠はやめましょうね~。公式HPにも書いてあったけど、譲り合い大事!)
【撮影例1:隠れがちな魚をじっと待つ】
うみの杜水族館2階「アメリカ大陸」エリアにいるフレーム・カーディナル。
警戒心が強く岩組の陰に隠れていることが多いです。水槽前で騒がしくするとすぐ隠れてしまいます。
なので水槽前でカメラを構えたまま静かに待つ……待つ……待つ。
岩組の下から、こんな風にかわいい正面顔を見せてくれました!
【撮影例2:「あくび顔」「正面顔」はごほうび】
魚たちが突然、口を大きく開けて伸ばす「あくび顔」。
実際には眠いわけではなく、エラについたゴミや寄生虫を落とすためだとか、エラから酸素を取り込むためだとか言われています。
うみの杜1階、「日本のうみ」エリアにいるサクラダイ。しばらく眺めていたら、見事な「あくび顔」を披露してくれました。なんていうかこう、じっくり魚を眺めていたご褒美、って気分♪
「あくび」をする頻度は魚種によって違うようです。(うみの杜水族館だと、このサクラダイやクロソイ、ケムシカジカ、イワナあたりがよく「あくび」をしてくれます)
そしてもうひとつ、撮っていて楽しい魚たちの表情が「正面顔」。
うみの杜水族館2階「アフリカ」エリアで展示されている淡水フグ「ファハカ」。
フグの仲間の正面顔って、目がクリっとして印象的です。そして好奇心旺盛な種類が多いので、シャッターチャンスも多めです。(視力がいいのか、両目でしっかりとこちらを把握しようとします)
このときもしばらく眺めていると、「なになに?撮って撮って!」と言わんばかりに正面から近寄ってきました。(おどろかさないように、静かにじっと待つのがポイントです)
こんな風に、お気に入りの魚を見つけてその魚の「あくび顔」や「正面顔」をじっと待つ、そんな過ごし方も楽しいのではないでしょうか。
もっとも、自分もこらえ性のない性格なので、この「待つ」ってやつが大の苦手なんですけどね……(苦笑)。
◆ポイント3:魚のことをよく観よう!
前の項ともやや重複しますが、魚たちの行動や表情って一瞬のシャッターチャンスです。
それを逃さぬようにとにかく「待つ」こと、そしてそれと同じくらい「魚を観察する」ことって大事だなー、と思います。
生き物のどんなシーンが心の琴線に触れるかは人それぞれですが、ここではフルスロットルの独断と偏見で、ぼくがビビビッと来るシーンをご紹介。
【撮影例3:魚たちのパーツに注目してみる】
うみの杜水族館2階「オセアニア」エリアにいるオイランヨウジ。
とても美しい魚なのですが、同時にとても撮影の難しい魚でもあります。(木の枝のように細長いのでピント合わせが難しい)
ある日、この魚を眺めていて気付いたのが、尾びれの美しさ。
「この尾びれを撮りたい!」という一心で、じっと観察します。どの場所でどのタイミングでターンするのか。泳ぐ速さはどれくらいなのか……。
ターンする一瞬を逃さず、尾びれにピントを合わせてパシャリ!と撮った一枚です。
【撮影例4:不思議な行動は見逃さない】
こちらも同じく、うみの杜水族館2階「オセアニア」コーナーで展示されている、オジサンという魚。
ある日の閉館間際。
普段とはまったくちがうド派手な体色で、ヒレをピンッと張った一枚。全身で「ドヤッ!」と言わんばかりの、色気たっぷりの表情です。
実はこのオジサン、夕暮れどき~閉館時間くらいの時間帯になると2匹で激しく追いかけあっていることがあります。
おそらく繁殖行動と思われ、そんなときは興奮して全身を深紅に染めています。
(「真っ赤になりながら必死でメスを追いかけ回すオジサン」って言うと……なんだか危ない感じですが……。。)
先ほどの写真も、そんな繁殖行動らしきシーンを観察していて撮れた1枚。
その直後には、ペアと思われる2匹で水面に向かい何度も突進を繰り返す、情熱的な産卵シーンを見ることもできました。(すぐに他の魚がワッと群がってきます。産まれたばかりの卵をついばんでいるようです)
「あれ、なんだかいつもと違うなぁ」と感じたらそのままじっと観察してみると、思いがけない1枚を撮ることができるかもしれません。
【撮影例5:お気に入りの魚は、やっぱりとにかく「待つ」】
うみの杜水族館で個人的に大好きな水槽が、これまた「オセアニア」エリアの共生ハゼ水槽。(先ほどのオイランヨウジも同じ水槽で展示されています)
ハゼの種類はときどき入れ替わってしまうのですが、おそらく現在はヤマブキハゼという種類が展示されているはず。
数センチの小さい魚ながら、透明感のあるボディに鮮やかなオレンジ色の水玉模様が美しいヤマブキハゼ。うみの杜水族館を訪問するたびに写真を撮ってしまう、お気に入りの魚です。
ある日、いつものように写真を撮っていたところ、背びれをパタパタと広げて見せてくれました。そして初めて気付いた、広げた背びれの美しさ。
背びれにもボディと同じように鮮やかなオレンジ色の水玉模様。そしてその間に、さらに細かい水色の水玉模様が散りばめられています。
そして息をのんだのが、フィラメント状にスッと伸びた第1背びれの2本の条。こんなに美しい背びれを持つ魚だとは知りませんでした。
背びれを広げているのはほんの数秒。お見逃しなく!
(ほかの魚に威嚇するときは、割とヒレを広げる頻度が高いようです)
この共生ハゼたちのもう1つ面白い生態が「エビの掘った穴に住んでいる」ということ。(エビと共生するから「共生ハゼ」なのですね)
水槽の前で静かに待っていると、運が良ければ巣穴を掘るエビの姿も見ることができます。
(このときのハゼはヒレナガネジリンボウ)
エビたちはハゼと比べると格段に警戒心が強く、ちょっとでも人影や物音を感じるとすぐ巣穴に隠れてしまいます。まるで極小のブルドーザーのように一心不乱に巣穴を掘り続ける姿はいじらしく愛らしく、おどろかさないように静かにお待ちすることをオススメします!
この「とにかく待つ」「静かに待つ」が、普段の水族館ではなかなか難しいのですよね。例えばこのエビが巣穴から少しずつ顔を出した瞬間に、団体客がドヤドヤとやってきたりとか(笑)。
今回の「カメラナイト水族館」では、きっと落ち着いて静かに生き物撮影ができるはず!
館内照明も「撮影仕様」にしてくれて、カメラ好きにとっては本当にありがたい空間です。
◆ポイント4:「水族館おサカナ撮影」のテクニック
えーとこれは、「水族館 撮影 テクニック」とかでWEB検索するといろいろ出てくると思いますので、そちらをご覧ください……!
とお茶を濁すわけではないですが、この手の話題ってまぁテクニック論や機材論がいろいろ語られていますが、最終的には上の2つ「お気に入りの水槽を見つける」「魚の行動をよく観察する」に尽きると思うんです。
とはいえ自分なりにいくつか「こうするといいよー」というノウハウらしきものはありますので、簡単に少しだけご紹介します。(だいたい似たような話はWEB検索すると出てくるのですが)
【大前提:マナーは守る】
・フラッシュは焚かない(AF補助光も切る)
・周囲の邪魔にならない(占拠しない、場所を譲る)
・水槽を叩かない、生き物を驚かせない
さっきも書いた通り、いい生き物写真を撮るコツって結局「静かに待つ」なのですよね。だからフラッシュ焚かない、水槽を叩かない。
そして「待つ」のは大事だけど、水槽を独り占めしない。
【映りこみを防ぐ】
・水槽のガラス面にできるだけ寄る
・水槽と平行に向き合う
・ラバーフードを使用する
特に3つめの「ラバーフードの使用」については、水槽のアクリル面を傷つけないという配慮からも強くオススメしたいです。
1つ数百円程度の比較的安価なツールですし、なんなら全国各地の水族館の売店に置いておいて欲しいくらい。(ラバーフードメーカーの各社さん、売り込みのチャンスですってば!!)
(傷だらけの水槽ってなんだかとても悲しくなるのです……来館者の民度が試されているようで。。。)
【ブレ、ピンボケを防ぐ】
・なるべく動かない魚を被写体に選ぶ
・明るめの水槽を選ぶ
・水槽の中でどこが明るいかを意識する
・(できれば)シャッタースピード/絞り/ISOの関係を理解する
最後の点についてはちょっと敷居が高いかもですが、最初からそこまで考えなくても「明るい水槽で動かない魚を撮る」ことを意識するだけで、格段に水族館撮影が楽しくなるだろうと思います。
最近では水槽の照明にLEDが使われることが多くなったので、3つ目はちょっと要注意。
LEDの光ってスポットライト的なので、パッと見で水槽全体が明るく見えても実は「めちゃくちゃ明るい場所」と「かなり暗い場所」が混在してたりするのですよねー。
それを逆手にとって、魚がまるでスポットライトを浴びているようなシーンも狙えます。
(いわば「水槽の中の晴れ舞台」。そこに主役の魚たちがやってくるのを待つイメージ)
より詳しい撮影ノウハウについては、素晴らしい水族館フォトを撮られている方に学ぶのが最適だと思います。勝手ながら個人的に大好きなブログ記事を2つ、紹介させていただきます。
■写真展デビューのチャンス?!渾身の1枚を狙おう!
前回(2020年9月)の「“カメラを楽しむ”おひとりさまナイト水族館」のときには、当日撮った写真の中から30枚程度を館内に展示していただくという写真展企画がありました。(ハッシュタグ付けてTwitter投稿する方式)
今回も同じような企画があるのかどうか現時点では分かりませんが、もしまた実施されればぜひチャレンジしたいですし、ぜひ1人でも多くの方に参加してほしいなー、と思います。
ありがたいことに、前回は2枚の写真を館内で展示していただきました。
自分の写真が水族館の館内に展示されるのって、本当に嬉しいんです!
展示エリアを訪れて自分の写真が飾られているのを初めて見たときは、たぶん不審者かっていうくらいニマニマ笑ってたと思います。
その後また訪問したときにたまたま「このハリセンボンの写真めっちゃかわいい!」って自分の写真を眺めながら話していたカップルのお客様がいて、もう飛び上がるほど嬉しくて思わず「そそそそそれ、ぼぼぼぼぼくが撮ったんですぅ!!」と話しかけてしまいました。(不審者ですね、、、)
ほかにも展示されてる写真を見ながら「あれ、こんな魚いたんだ~。探してみようか!」と言って館内2周目に突入される方を見かけたりもして、あぁこれが写真の持つ力だなぁ、なんてしみじみ思ったりして。
もしかしたら今回もそんな素敵な写真展企画があるかもしれないので(ないかもしれませんが……)、「カメラ仕様」にカスタムされた館内で思う存分、渾身の1枚を狙ってみてはと思います。
当日がいまから、とても楽しみです!