【水族館探訪記】2019.03.23_ボストン・ニューイングランド水族館①

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当ブログ2館目の(そしてぼくの人生2度目の)、海外水族館訪問レポート。
アメリカに行ってきました(仕事で)。

移動の空き時間だったので短時間で、ほんと駆け足でしか回れなかったけど、アメリカ東海岸・ボストン市の「ニューイングランド水族館」へ!

魚類展示が充実していて歴史を感じる、とても落ち着いた水族館でした!!

■まずは基本情報を。

●ニューイングランド水族館

公式HP(英語です)。

At the New England Aquarium, we know a habitable planet needs a healthy ocean. Let's take action for the ocean together.

所在地 :USA・マサチューセッツ州ボストン市
入館料 :大人$31
営業時間:9時~17時(月-金)、9時-18時(土日・夏期)
アクセス:空港から地下鉄乗り継いでいったらどうにか着いたけど迷ったらタクシー乗れば連れてってくれる。すぐ横が船着き場だからたぶん船でも行けます。

●歴史ある水族館

ボストン市自体がアメリカでも有数の歴史ある都市(東海岸のいちばん北側に位置する州で、つまりヨーロッパからいちばん近い。イギリスが最初に領有したのもこの地域)ということもあって、相当に歴史のある水族館です。

現在の「ニューイングランド水族館」は1969年開業。日本で言うと、下田海中水族館(1967年開業)とか京急油壷マリンパーク(1968年開業)、大洗水族館(1970年開業)とだいたい同世代ということですね。

ちなみにボストン市自体には1859年から水族館があったそうです(直接的な前身ではなさそうだけど)。日本で言えば「安政の大獄」があった年。バリバリ江戸時代、幕末まっただなか。ちなみにこの年にはチャールズ・ダーウィンが「種の起源」を刊行してる。「進化論」がアタリマエじゃなかった頃の水族館、いったいどんなだったろう?

●入場料が高い??

Purchasing tickets to the Aquarium directly supports our mission to ensure a vital and vibrant ocean for all.

入場料は大人1人$31。日本円でだいたい3,500円くらい(2019年4月時点)。これは日本の水族館の感覚からすると「けっこう高い」と感じる価格帯かな、と思います。参考までに、鴨川シーワールドが大人1人¥3,000で、ちゃんと調べたわけじゃないけどこれがたぶん国内最高値レベル。

一方、アメリカ・アトランタのジョージア水族館が大人1人約$33、同じくアメリカ・シカゴのシェッド水族館が大人1人約$40。カナダのバンクーバー水族館も大人1人$38なので、これくらいが北米の大型水族館の相場なのかもしれませんね。
(逆に、維持費だとか人件費を考えると、日本の水族館の入館料が安すぎるってことか?!)

■それはさておき、さっそく入館!

左側のガラス張りの小部屋がチケットセンター、奥が水族館本館。ちなみにこの手前にはアザラシのいる水槽があって、そこはタダで見ることができる。

チケットセンターで入場料を支払い、早速入場です!

エントランスをくぐると、まずはこんな感じ。

1階フロアには、どーんとペンギンの展示スペースが広がります。日本で、屋内でオープンなペンギン飼育というとすみだ水族館が浮かびますが、それよりちょっと「生臭い」です。改めて、すみだ水族館ってすごいなぁと少し思いました。

上2枚の写真で伝わるかどうかちょっと自信がないですが、館内の構造としてはけっこうシンプル。まず、館内中央に大きな円柱型の大水槽がそびえています(4階建て)。そして、その大水槽を取り巻くようにグルグルとらせん状の通路(写真右側のコンクリート)が。日本の水族館でいえば海遊館のように、高さのある大水槽を上から下まで見て回れる構造ですね。

その外側には、四角型に回廊が。こちらは大水槽以外の水槽を見て回れるようになっています。外側の回廊と内側のらせん階段はところどころで繋がっていて、興味のおもむくままにアッチコッチと見て回りやすい構造です。

■海沿いの水族館だけど、淡水魚展示がスゴい!

大水槽がずいぶん混んでいたので、ひとまず外側の回廊に並ぶ小水槽(といっても幅2,3mの水槽がずらり)から見て回ることにします。ちなみに階ごとに展示テーマが決まっていて、

1階:サメ・エイ、海獣、ペンギン、クラゲ
(Shark & Ray Touch Tank, Science of Sharks, Marine Mammal Center, Penguins, Jellies Exhibit)
2階:温帯の生き物(Temperate Water Gallery)
3階:淡水の魚たち、タイドプールの生き物、北国の魚たち(Freshwater Gallery, Edge of the Sea Tidepool, Northern Waters Gallery)
4階:サンゴ礁水槽、大水槽(Yawkey Coral Reef Center, Giant Ocean Tank)

となっています。(館内マップ参照)

まず度肝を抜かれたのが、この淡水水槽!!

アジアアロワナが泳いでいて「あぁ、熱帯魚水槽ね」なんて思ってよく見ると、モルミルス(エレファントノーズ、ダブルトランクエレファント)、ポリプテルス、アミメウナギにヘテロティス(ナイルアロワナ)、極めつけはでっかい肺魚(アネクテンス)まで!

海外産の(つまりアメリカ大陸産以外の)古代魚大集合!産地もバラバラ、サイズもバラバラ。こんなにごちゃ混ぜにしちゃって大丈夫なの?!という感じもするけれど不思議とどの魚も立派に(やや太り気味だけど)育っていて、見ているうちになぜか「さすが多様性の国アメリカ!」とか意味不明なことすら思ってしまって、なんだかとってもアメリカンな水槽だったのでした。

さらに進んでいくと、今度は南米産の魚たちを集めた水槽群が。

シルバーアロワナにたくさんの中型シクリッド&カラシン、そして水槽奥にはレッドテールキャット!

小型テトラたちは、水草水槽ではなく流木でレイアウトされた現地感たっぷりの水槽に。

「持続可能なホーム・アクアリウムを」という展示。熱帯魚を大量に消費している日本人としては、考えさせられる展示。ネグロ川を再現したブラックウォーター水槽も凄みがある。

■地元・北米産の魚たちに注目!(地味だけど)

日本でも見られる熱帯魚たちが、日本の水族館とはまた違った感覚で展示されているのを見るのも面白いのだけれど、海外の水族館で気になるのはやはり、その国の地元の魚たちと出会うこと。

特に北米産の淡水魚はいろいろと大人の事情(外来生物法)で日本ではなかなかお目にかかれない魚種も多くて、内心かなり期待していました。

ブルーギル……ではなく、パンプキン・シード(Lepomis gibbosus)。綺麗な魚!!

こちらはゴールデン・シャイナー?

大西洋サケ。いわゆるノルウェー・サーモンも本種。今ではスーパーでいちばん見かけるサケですね。日本のサケ(シロザケ)とはずいぶん見た目が違う。

■なぜか大人気のミズダコ!

淡水魚コーナーを抜けると、その先は深海魚や北方系の海水魚の水槽。

北の海の水槽とは思えないほど、色とりどりのイソギンチャクで彩られた水槽。

そこに、めちゃくちゃアクティブなミズダコが!!なにか、この動きを引き出す工夫があるのだろうか……。

通りかかる人がみな目を止めて、スマホで動画を撮っていました。ミズダコがこんなにも注目される生きものだとは!!!

(※長くなってしまったので、ここの水族館のメインである大水槽編はまた次回!)

USA・ボストンのニューイングランド水族館探訪記その②。今回は大水槽編です。大西洋・カリブ海の魚たちと出会い、そして、素晴らしきデジタル魚名板に感動!
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