2019.03.23_ボストン・ニューイングランド水族館② 大水槽の深淵へ。

人生2度目の、海外の水族館!アメリカ・ボストンのニューイングランド水族館へ行ってきました!魚メインで、歴史を感じる素晴らしい水族館でした!

(前回記事はこちら)

人生2カ所目の海外水族館・USA/ボストンのニューイングランド水族館、訪問レポート第2弾。今回はこの水族館のメイン展示でもある大水槽をピックアップします!

■ビル4階分?の大水槽。上から見るか?下から見るか?

さて、このニューイングランド水族館。前回記事でも紹介しましたが、館内中央にメインとなる大水槽があり、その大水槽のまわりを螺旋状の回廊が取り巻くような構造になっています。最上階は4階ですので、つまり建屋4階分の大水槽!

写真、右側が大水槽。螺旋状の回廊をぐるぐる回りながら見る仕掛けになっている。左奥は大水槽を取り巻くように外周に配置された水槽群。

見ている限り、館内の順路はあまり厳密に決まっていないようで、大水槽を上から見ながら降りてくるか下から昇っていくかはどちらでも良いようです。我々は外側の(ロの字型の)回廊を下から上まで昇っていきましたので、帰りは大水槽を見ながらぐるぐると降りていくことにしました。

■まずは最上階。えっ?!大水槽にサンゴ礁??

小水槽群を見ながら最上階(4階)へたどり着くと、ちょうど大水槽の展示解説イベントが開催中でした。……とは言っても、解説は当然すべて英語です。「ほら、すごい人の数だし、今なら他が空いてるからさ……。」などと己の英語ヒアリング能力は棚にあげつつ、そそくさとこの場を後にしました(汗)。

それにしても、優に10m以上の水深がある大水槽だというのに、水面直下にはサンゴ(イミテーションかもしれませんが)が茂り、ラグーンの浅瀬が再現されています。浅瀬にはスズメダイの仲間などの小型魚が泳ぎ、ウミガメやサメなどの大型生物もときおり浅瀬に入り込みます。単純に水量のある大水槽というわけではなく、魚たちの棲み処が作り込まれている印象。これは期待ができそうです!

■水面直下は回遊魚たちのスペース

水面直下を泳ぐのは、大型のアジの仲間(これはコバンアジの近縁種?)やサメ、ダツなど、メッキ色した回遊魚たち。
特に、写真にはうまく撮れませんでしたがダツの仲間の鋭敏な泳ぎが目を惹きました。

こいつは……なんだろう。マルコバンを巨大化させたような魚。

アカウミガメ。館内1階ではウミガメの産卵地に関する解説イベントが開催されており、ウミガメの保護にも力を入れているようです。

たいていの水族館では(大水槽を下から見上げる構造のため)大水槽の上層部の魚たちを間近で観察するのは難しいのですが、ここニューイングランド水族館では大水槽を取り巻くように回廊が設置されているため、こういう回遊魚たちを間近で観察できるのが嬉しいところです!

■見たことあるようで、なんか違う魚たち。

回廊をゆっくり降りていくと、水槽内は徐々に岩礁帯っぽい雰囲気に。そして、そんな磯場を泳ぐのは一見すると「あれ?日本でも見たことあるような???」と思ってしまいそうな魚たち。

たくさん群れているこちらは、パッと見まるでヨスジフエダイ。でもよく見ると、カラーパターンが違います(ヨスジフエダイは黄色のボディに青色のライン、この魚はその逆に青色のボディに黄色のライン)。フエダイの仲間か、それともイサキの仲間あたりか。

こちらは、まるでド派手なクロダイのようですがイサキ科のAnisotremus virginicus。由来は分かりませんが、英語ではPork Fishというようです。日本では、葛西臨海水族園あたりで飼育されていたような記憶があります。

魚名板の分布図のとおり、大西洋西部のカリブ海やメキシコ湾に分布しているようです。実は、この大水槽の魚はほとんどが西大西洋・カリブ海に分布する種類。太平洋と大西洋では魚類相が大きく異なりますから、日本の水族館ではあまり馴染みのない魚たちと出会うことができます。

こちらは、まるでちょっと寸詰まりなオヤビッチャ、みたいな謎のスズメダイ。

魚名板のイラストが、よりオヤビッチャそっくりで笑いました。けれど、学名が異なっていました。オヤビッチャはAbudefduf vaigiensis、本種は同じオヤビッチャ属ですが、別種のAbudefduf saxatilis
太平洋と大西洋、アメリカ大陸を隔てて遠く離れた海域にこれほど似ている(だけど異なる)種類の魚が住んでいるというのが、個人的にはとても興味深く思いました。

このフグはネズミフグでいいかな……?ネズミフグは、太平洋と大西洋両方にまたがって分布している魚です。

同じくハリセンボンの仲間でも、こちらは西太平洋(日本近海)でみられる種類とは別種。Chilomycterus schoepfi あたりかな?このように近い仲間でも広域分布するものもいればそうでないものもいて、このあたりが生物の進化(種分化)の面白さであり、分類学の難しさだな、と思います。

む?!
ナポレオンフィッシュ(メガネモチノウオ)のお化け??!
と思いましたが、顔つきが明らかに異なります。ホグフィッシュ、というベラの仲間。

それにしても、ものすごい顔つきです。ガチョウのくちばしみたい。
それと、あとで調べたところ本当はもっと赤みの強い魚のようです。水槽の水深が深いので(ざっと10m以上)青味の強い写真になってしまい、水槽の底近くでは赤色の光がずいぶん減衰していることを実感しました。大水槽を見て歩くときには、水深に合わせてカメラのホワイトバランス設定を微調整してやる必要がありそうです。

■タッチパネル式の魚名板が、とても使いやすくてビックリした件!

ところで、さっきからチラホラと出てくる魚名板の写真。実はこれ、タッチパネル式になっていてその場で魚種の検索ができるのです。

体形や色、模様パターン、サイズ、そして尾びれの形(!)でマッチング可能です。

検索結果がイラストで表示されます。タッチパネルなので、スワイプすれば調べたい魚種を簡単に探すことができます。直感的で、子どもでも使いやすそう!

解説もかなり詳しく書いてあって驚きました。「グリーンモレイは本当は茶色いんだぜ、だけど黄色い粘液で覆われてるからグリーンに見えるんだ」なんて書いてあります。それは知らなかった……。
ちなみに、日本では東京タワー水族館にいたことで有名なグリーンモレイ(今はしながわ水族館にいます)。けっこう探したのですが見つからず、残念ながら本場カリブ海の水槽で出会うことはできませんでした……。

このタッチパネル式の魚名板は、大水槽の何カ所かに設置してありました。とても使いやすいし情報量も多くて、魚に詳しくない人から魚マニアまで幅広く役に立ちそうだなと思いました。なにより、自分で能動的に調べることが簡単にできるというのが素晴らしい!
日本の水族館に最近よくあるデジタル魚名板って、写真と魚名くらいをスライドショーで延々とリピートしているだけのものが多くって、正直イマイチだなと内心思っていたのです。(よくあるのが、画面が切り替わる前にチラ見して、ぜんぜんトンチンカンな魚と勘違いしたまま納得して次の水槽に進んでしまうケース)

(なんだか「悪い見本」にしてしまって悪いのですが、まぁこういうやつです。現役のところだと申し訳ないので、今はなき某水族館にて。)

タッチパネルという意味では、なぜか「水槽のガラス面をタッチパネルにする」っていうのも日本の水族館がやりがちなのですが(というか品川駅前の某館ですが)、どうせタッチパネル技術を応用するんだったらこういうふうに活用すればいいのにな、と思います。

回転寿司のタッチパネル式のリモコン作る技術力があれば、相当レベル高いやつが作れそうです。なんでも海外の真似をすればいいという訳ではないですが、このデジタル魚名板に関しては日本の水族館でも普及してほしいなと、強く思ったのでした。

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写真素材のピクスタ

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