皆さま、あけましておめでとうございます。
異例づくめの1年だった2020年。
新しい年は、少しでも平穏で明るい展望の見える1年となりますよう。
■悩みに悩んで年越し「プチ遠征」。
実家が首都圏のわたくし。
例年であれば年末年始は東京方面に向かうか、帰省しつつその途中でどこかの水族館に寄るか、場合によってはどこかへ旅行に行くのですが……。
(2018/2019は小笠原へ遠征してました)
今年は時節柄、東京への帰省は取りやめ。
さらに年末年始に大寒波が襲来したこともあり、なかなか北へも南へも移動しづらい状況に。
ギリギリまで悩んでいたのですが、感染対策(「家族以外と外食をしない」「移動はマイカー」「館内が混雑していたら潔く退出する」etc…)を徹底したうえで、少しだけ水族館遠征。
我がイチ推し水族館である、福島県の「アクアマリンふくしま」に行ってきました!
※水族館に関しては、基本的にどこも感染対策を徹底しており、「集団でワイワイガヤガヤ歩く」とかをしなければ感染リスクは低いのではないか、と個人的には思っています。
コロナ下となってから何ヶ所かの水族館に行きましたが、消毒用アルコールが至るところに置いてあったり展示エリアのこまめな消毒が実施されていたりと、下手に市中で行動しているよりずっと衛生管理に徹底している印象です。(もちろん「密」は避ける前提で)
付け加えると、「水族館では騒がず静かに展示を鑑賞する」「ひとりで水族館に行くのはまったく変なことではない」という、文化施設を楽しむにあたり本来なら当然であるべきことが、このコロナ禍の影響で定着してくれればさらに嬉しいところです。
■まずは12/31、「水族館おさめ」。
思いたったのは年末も押し迫った12/30。
出発は翌、12/31。
地元民としては「うみの杜おさめ」もしておかねばならず、午前中は仙台うみの杜水族館に足を運びそのまま福島・いわきへ向かうという強行日程に(笑)。
現地に着いたのは15時ちょっと前。閉館時間が17時なので実質2時間しかありません。
(普通の人なら水族館に2時間いれば十分だよ、というツッコミはさておき 汗)
入館してすぐの「わくわく里山・縄文の里」エリアは、また明日行けばいいやと思いスルー。
本館に入る手前の広場で、新春特別企画「バードショー」に出演する鳥たちがリハーサルをしていました。(バードショー協力:那須どうぶつ王国)
ワシミミズク。
本番は明日。(1/1~1/3まで開催)
時間がないので、急いで本館へ。
どこの水族館でも新春おなじみの「干支の生き物」特別展ですが、さすがアクアマリンふくしま、目のつけどころがマニアックだな……。
まずは順路どおりにぐるっと一周することにします。(果たして2時間で一周できるのか……気分はまるでタイム・トライアル)
本館トップの「海・生命の進化」コーナーは、いつ行ってもほぼほぼ展示内容が変わらないので若干スルー気味に。(いや、アミアとかガーパイクとか、大好きな魚の多いコーナーなのですが)
「生きた化石」テラマチオキナエビス。
七福神の一柱・えびす様の名前を冠した巻貝。なんとなく新年らしく縁起がいいなと思い一枚撮影。
順路を進むと、ネオケラトドゥス(オーストラリア肺魚)が運よく泳ぎ回っていて、可愛いポーズを撮らせてくれました。
動かないときはずーっと流木のようにじっとしている魚なので、こういうシャッターチャンスは逃せませんね。(実際、翌日また訪問したときにはずっと置物のようになっていた)
エスカレータを登り「ふくしまの川と沿岸」コーナーへ。
今年10月にバショウカジキが搬入・展示され、一躍話題となった大水槽(潮目の大水槽)。
そのバショウカジキは残念ながら12月に死亡してしまいましたが、2020年の思い出がたっぷり詰まった場所です。
カジキを撮るときにはあれほど視界を遮られ、一部で「イワシカーテンの襲来」などと呼ばれていたマイワシの大群も、いまは純粋な気持ちで眺めることができます。
そうそう、バショウカジキといえば(少し順路が飛びますが)大水槽前にあった解説パネルが更新されていました。
今回(2020/10~12)のカジキ展示がを反映した内容になっていました。
一部分だけ写真で紹介しますが、現地へ足を運んだ際にはぜひお見逃しなく!貴重なデータです。
誰もいない潮目トンネル。
(コロナの影響もあるのかもしれませんが、とても空いていました)
トンネルをくぐり「ふくしまの海」コーナーへ。
太陽光たっぷりで明るい大水槽から、一気に真っ暗な大陸棚の海底へと引きずり込まれます。
ギンカガミ。
小さな個体が追加され、群泳美が綺麗でした。ここはまた明日撮ろう。(撮影が難しいのです)
サンマ。運よく給餌タイムに遭遇。
ここもまた明日チャレンジだなー。(ただでさえ撮影が難しい上に、給餌タイムは泳ぎが速くなるし水も濁るので難易度が爆上がりするのです)
(以下、少し順路が前後します)
「親潮アイスボックス」コーナーのクリオネ(ハダカカメガイ)。
この次の水槽群の深海魚たちに気が急いてしまって普段はスルーしがちなんだけど、今回は「どうせまた明日来るしね」という安心感が、カメラを向ける原動力に。
同じく「親潮アイスボックス」より、ハゴロモコンニャクウオ。
もともとほとんど動いてくれない魚なのですが(深海魚なので代謝が低い)、この日はボールのように丸まっていました。
おーい、大丈夫かぁ、、、(翌日見たら普通に泳いでいたのでひと安心)
アクアマリンふくしまには水槽展示だけでなく「オセアニック・ガレリア」という情報密度の濃いパネル展示コーナーがあるのですが、「明日もあるし」と思うとここをじっくり読む余裕も生まれます。
毎年行きたいなぁと思いつつ、2019年は台風、2020年は遡上量減(&コロナ)で未だに見に行けていない、木戸川のサケ漁。2021年は見に行けるといいなぁ。
(これまた順路が前後しますが)個人的にイチ推しの「熱帯アジアの水辺」コーナー。
ゴシキタメトモハゼ?
普段は流木の陰に隠れてしまっていることも多い魚。明るい前面へ出てきているところは見逃せません。
オニボラ軍団。
午前中に行くと給餌直後で水が濁っていることが多いので、これまた明日に回さずにしっかり撮っておかなければ……。
「交通整理」?
こういう一瞬のポーズは、一期一会。
「日本一小さな魚」ともいわれるミツボシゴマハゼ。体長わずか1.5cmくらい。
ギリギリまで寄って綺麗に撮りたいけど……。この魚と格闘してたらあっという間に閉館時間になりそうだ……。明日にしよう……。(いったん逃げる)
ミナミハタタテダイ。
隠れていることが多いので、水槽前面に出てきていたら漏らさず撮るようにしています。
ミゾレチョウチョウウオ。
魚名板に名前がなくて、「もしかして隠れキャラ?」と思い、こちらも忘れずに撮っておきます。(そういうのを後で帰宅して図鑑で調べるのが楽しいですよね!)
順路最後は企画展「シーラカンスからメダカまで」。
2020年7月の展示開始以来、何度か訪れていますが、水槽も展示されている魚も綺麗で大好きなコーナーです。
ずらっと並んだキューブ型水槽。
中にはいわゆる「小型美魚」たちが1種類ずつ展示されています。(展示テーマは「生物多様性」で水槽ごとに小テーマが設けられているのだけれど、解説パネルがやや読みづらいのがちょっと残念)
アフリカ産ドワーフ・シクリッド「ペルヴィカクロミス・プルケール」。
展示開始すぐはペアでの展示だったけど、その後産卵に成功し子育て中です。
ポポンデッタ・フルカタ。
泳ぎが速くてトリッキーなので、なかなか撮影に苦労する魚。
ここも……明日にするか……。(閉館の案内が鳴り始めたのでいったん逃げる)
滞在時間約2時間。これが2020年最後の水族館訪問(水族館おさめ)となりました。
(別館「アクアマリンえっぐ」までは廻りきれず。やはり2時間で回るのは無理があるな、、、)
今年はいつになく何度も足を運んだアクアマリンふくしま。
ありがとうございました。よいお年を!(まぁまた明日来るんだけど)
この日はいわき市内の「いわき湯本温泉」に宿泊。
コロナ対策ということで「団体客が多そうな大きいホテルを避ける」「部屋で食事可能」という条件(と、値段)で選んだところ……。
建物は古かったけど、年越しそば付の豪華な食事をリーズナブルに楽しむことができました。(なんとチダイ・カナガシラ・ヒガレイと、尾頭つきのお刺身が3品もついてきました!)
よい年越しになりました。
■1/1、元旦。「水族館はじめ」
寒波の襲来で猛烈な寒さとなった今年の元旦。
寝正月を決め込みたい気持ちをなんとか奮い立たせ、9時の開館ちょうどにアクアマリンふくしまを再訪。(数量限定の福袋も買うことができました!)
エントランスをくぐり、順路を無視して一直線にこちらのコーナーへ。
朝もやたなびく「熱帯アジアの水辺」コーナー。(実際は朝もやではなく、温室内の加湿のためにミストが噴霧されています)
このエリア、だいたい朝イチに給餌が行われるということを以前の訪問時(2020年10月)に発見。エントランスからここまで順路通りに歩けば早くても30分くらいはかかるので、来館者が辿りつく前に終わらせておきたい、ということなのでしょうか。
すぐ隣の「サンゴ礁の海」コーナー。
こちらのエリアも朝イチに給餌をしていることが多いようです。
サンゴ(イボヤギ、カラマツの仲間)への潜水給餌。
調味料を入れるボトルにエサが入っていて、サンゴの群体1つ1つに給餌していきます。動かないサンゴたちへの丁寧な給餌作業。
まだ空いている朝イチの館内でこの作業を眺めていると、なぜだかものすごく贅沢をしているような、とても幸せな気分になってきます。
エサの匂いに誘われたのか、普段は隠れがちなミカドチョウチョウウオが姿を見せました。
こちらはツキチョウチョウウオ。
この水槽、チョウチョウウオの仲間がすべて「サンゴのポリプ」を専食する種類で揃えられているところに、アクアマリンふくしまの密かで頑ななこだわりを感じるのです……。
(ミカドチョウ、ツキチョウ、ミスジチョウ、ヤリカタギ)
給餌後は、水槽内の潜水掃除。
細かいパウダー状のサンゴ砂をザルですくい、ゴミを取り除いているようです。これまた丁寧な作業。こうやってあの美しい水景が維持されているんだなぁ。(この水槽、少なくとも10年以上ほぼレイアウトが変わっていないのです!)
少しだけ順路を戻り、「熱帯アジアの水辺」コーナーへ。
(こういうふうに順路を行ったり来たりできるのも、空いてる日の特権ですね!混雑してるときはさすがに逆走できません)
前日はじっくり撮影する時間のなかった「ミツボシゴマハゼ」の撮影にチャレンジ。
この魚、「日本いち小さい魚」の1つとされているのです。なんと体長約1.5cm。
中望遠のマクロレンズで撮ったものをトリミング。
小さすぎて肉眼ではとても分からない造形美。あぁカメラって素晴らしい……!
※その代償として、気力・体力・集中力を根こそぎ持っていかれました。これが流行りの「全集中」ってやつか……?(まだ「鬼滅の刃」読んでない人)
正面顔にもチャレンジ。
日本いち小さい魚の正面顔!
「ミツボシゴマハゼ・チャレンジ」に全集中しすぎて放心したまま、新春特別イベントのバードショーへ。会場は屋外エリア。風が強くて寒い!!(鳥たちは無事に飛べるだろうか……)
こちらの「たろうがま」前の広場がバードショー会場となります。
奥に見える社(祠?)に黙礼。今年の初詣はなんと水族館でした!
余談ですが、この「たろうがま」で焼いた木炭が館内で販売されています。
BBQ好きだし買いたいけど……。1箱2kgを抱えてあの広い館内を歩くのが、ちとつらい(笑)
バードショーを見せてくれるのは、友好園館「那須どうぶつ王国」のスタッフの皆さんと鳥たち。
ワシミミズク。(そして背景のイオンの主張が強い)
フクロウ類特有の、羽音のしないフライト。(そして背景のイオンの主張が強い)
こちらはルリコンゴウインコ。
仙台うみの杜水族館のショープログラムにも登場します(うみの杜のバードショーは那須どうぶつ王国で技術指導を受けたのだそうです)。
ラストはハリスホーク(だったかな?)による鷹狩りの演技。
広場のはるか後ろの高台から……
テイク・オフ!!
……飛んでいる鳥たちの撮影はとても難しく、奇跡的になんとか撮れた1枚。
元旦から鷹の飛ぶ勇姿を拝めるなんて、なんだか縁起がいいなぁ。
バードショーの演技後は、鳥たちとの記念撮影イベントがありました。
ダルマワシ。
実はバードショーの最初に登場してくれたのですが、慣れないバードショー撮影で上手く撮ることができず。。。丸っこい体つきが特徴的な猛禽です。
トレーナーさんに撫でられてもおとなしい。(※トレーナー以外の人が勝手に触るのは絶対NG)
脚の爪すごい……。
まさに「わしづかみ」です。
バードショー後は、すぐ近くにある「金魚館」へ。
前日(滞在時間2時間)には近寄る時間すらありませんでした(笑)
お正月特別展示の「福達磨」という品種。
おめでたい紅白模様に、丸っこくてかわいい体形。
■元旦の大水槽で不覚にも泣きそうになった(幸せすぎた)
屋外の空気を吸ってリフレッシュしたら、再び本館へ。
今年の元旦は晴天に恵まれました。光たっぷりの館内を楽しまなければ!
光射す、大水槽の潮目トンネル。
RPGだったらたぶんセーブポイント。
「元旦アクアマリンふくしま」の思い出も、ぼくの水族館ライフのセーブデータに永久保存しておきたい。
「親潮水槽」のホヤ。
新春の穏やかな日射しを浴びたホヤに、なんだかよく分からない感動を覚えてしまったのです。
ホヤの間をあそぶクダヤガラ。太陽光を浴びた輝きが美しい!
小さくて細い魚なので見逃しがちだけど、広々とした大水槽をツツー、ツツーとホバリングしながら泳ぐ姿がとてもいいですね。
この光景を見ていたらなんだかひどく平和な気持ちになって、訳もなく「今年はきっといい年になりそうだ」という予感に包まれて、しばらく立ち尽くしていました。
2021年、今年は何度、こういう風に水槽を眺めることができるだろう。
■ここでようやくランチタイム(1日が長い!)
お昼は館内のレストランで、新春限定メニューの「海鮮かき揚げ蕎麦」を(普段はうどんオンリーなのです)。
大水槽前でお寿司を食べるという選択肢もあったのですが、前日の夕食でたっぷり魚を食べたので、今回はこちらで「年越し(た)蕎麦」。
ランチ後は別館「アクアマリンえっぐ」へ、干支(丑年)にちなんだ企画展を見に。
牛柄模様のナマズ、ブラック・ホルスタインタティア。
小型ナマズあるある、隠れがち。
彩りとして入れられた(?)こちらのやや牛柄のグッピーの方が目立っていました(笑)。
同じく干支展示。
こちらは「蝸牛」ということでアオミオカタニシというカタツムリの展示。しかし姿はかすかにしか見えず。
再び本館に戻り「親潮アイスボックス」コーナーへ。
小水槽がずらっと並んだエリアで、こちらも前日は時間が足りず駆け足でスルーしたのでした。
ニュウドウカジカ。
「世界一ブサイクな生き物」だなんて呼ばれますが、それは深海から引き揚げられ死んでしまった後の姿。生きている姿はこのとおり。
昨年(2020年)11月に搬入された「アバチャン」。
この水槽の魚はみな冷たい深い海の魚なのであまり泳がないのですが、アバチャンはそのなかでは比較的よく泳ぐ感じ。
前日(12/31)訪問したときにはぐるっと丸まってしまっていたハゴロモコンニャクウオ。
この日はその名の通り羽衣のような美しい姿を見せてくれました。(しかし動かない)
ふたたび大水槽の潮目トンネルへ。
親潮水槽にいた、マトウダイ……ではなくてカガミダイ。
身体の真ん中に「的」のような大きな目玉模様のあるマトウダイは以前からこの水槽に何匹もいたのですが、それにそっくりで「的」模様のないカガミダイが、さりげなく展示されていました。(魚名板にも載ってなかったやつ)
「鏡」つながり、こちらはギンカガミ。
1科1属1種(つまり近縁の魚が見当たらない)の珍しい魚。そして飼育も難しく、常設展示している水族館はアクアマリンふくしまくらいだと思われます。
真っ暗な水槽に浮かぶ輝き……ISO感度と戦いつつも撮りたい姿です。
さらにその向かいの水槽のサンマ。
こちらも前日には時間がなくてスルーした水槽です。
食卓でおなじみすぎるせいか、「あー、サンマかぁ」と言って一瞥する人も多いこの水槽。
しかしながら、サンマも飼育難易度がとびきり高く(網ですくうと鱗がすぐ剥がれて弱ってしまう)、これまた水族館で常設展示できているのはアクアマリンふくしまだけです。
おまけに水槽が暗くて撮影難易度もやたら高いので、ついついこの水槽前で長時間粘ってしまいがち……。(「黄色いくちばし」まで鮮明に撮ることができたのは今回が初めて 笑)
■「ポポンデッタ・チャレンジ」と、大水槽の給餌タイムで締め!
朝イチから(というか前日から)館内を何周もして、さすがに疲れてきた昼下がり。
体力的にそろそろ潮時かなーと思い、企画展「シーラカンスからメダカまで」へ移動。
前日12/31は閉館間際になってしまい、十分に時間のとれなかったコーナーです。
写真映えするいわゆる「小型美魚」揃いで、特にいちばん最初の水槽にいる「ポポンデッタ・フルカタ」が一部の水族館好きの中で人気が高く。
ごくごく一部の水族館撮影界隈で「ポポンデッタ・チャレンジ」なる言葉まで生まれているとかいないとか。(いや、ないか)
こちらがその「ポポンデッタ・フルカタ」。
パプア・ニューギニアに棲むレインボーフィッシュの1種。透明感のあるボディにレモン色のエッジが爽やかです。
しかし……泳ぎが速くて小刻みにターンするので、撮影がとても難しい……。
ぼくが学生だったころ(90年代~2000年代)のアクア雑誌って、この手の魚をみんなフィルムカメラで撮ってたんだなぁ……と思うと、震える。
今回のベストショットはこれかなぁ……。
顔の方のピントがちょっと甘くて、納得いってないですが(笑)。
似ているけれど、こちらは別の水槽にいるセレベス・レインボー。
これまたすばしっこい。ちょこんと上に向いた翼のような胸ビレが可愛いです。(ややオニボラに似ているという説もあり)
「シーラカンスからメダカまで」展なので、メダカの仲間も多く展示されています。
グッピーに近縁の卵胎生メダカ「エンドラーズ・ライブベアラー」。
グッピーの仲間も泳ぎが速くてなかなか撮りづらい魚ですねぇ。
アフリカ産の卵生メダカ「クラウン・キリー」。
(クラウンは道化師、キリーはこの仲間の英名である”キリーフィッシュ”の略)
あぁ、うん、今日イチの1枚かもしれない……。(水面に映る鏡像がもう少し綺麗に撮れていれば尚よし)
水面直下を佇む姿が美しかったので、水槽の上側からも1枚(上部がオープンになっている水槽なのです)。目の輝きが好き。
小さな魚たちの輝きを無我夢中でカメラで追いかけていたらまたしても「全集中」モードになってしまい、気力・体力が枯渇……。
一緒に行った妻も同じタイミングで「ポポンデッタ・チャレンジ」(全集中モード)しており、夫婦そろってエントランスのベンチでしばらくグッタリと動けなくなっておりました……(笑)
時刻は14時過ぎ。
ウーム、そろそろ帰ろうか……。(今から仙台に戻ればちょうど夕食どきだし……)
いや待てよ、最後にアレだけ見て帰ろうか。
そう、14時半からは黒潮大水槽の給餌タイム!(毎週火曜日を除く)
昨年10月にバショウカジキを見に行った時に、この大水槽の給餌タイムの素晴らしさに気付いてしまったのです。
ビュンビュンと弾丸のようにエサに突進していくマグロ・カツオの仲間たち。
続いて撒き与えられるコマセエサに、まるで黒い塊のような大群で群がるマイワシたち。
(10月に訪問したときは、そんな中で新入りのバショウカジキがエサを食べるのかどうか?!にばかり目が向いていたわけですが)
今回、見ていて面白かったのはこのカラスエイ。
水面付近で逆さまになり、そのままエサを抱えこみながら沈んでいきました。
Twitterに載せたら軽くバズったやつ(笑)。
なお、アクアマリンふくしまの公式HPでも紹介されており、以前から見られる行動のようです。タイミングが合えばぜひ探してみてください。
そんなこんなで、17時の閉館を待たずこの日は退館。
大好きな水族館を2日間にわたって訪問するという贅沢。
それも「1年の締めくくり」と「新しい年のスタート」という形で。
なんとなく今年は、充実した水族館ライフを送れそうな予感がします。
■2020年のAMF訪問(計6回)を振り返る
12/31の「水族館おさめ」で、アクアマリンふくしまへは2020年は6回目の訪問。
① 2020年3月:「スーパーひたち」全線開通にあわせ訪問
② 2020年8月:7月から始まった企画展を見たくて訪問
③④ 2020年10月:バショウカジキの展示開始。2日間訪問
⑤ 2020年11月:連休を使い遠征。バショウカジキと再会
⑥ 2020年12月:大晦日、水族館おさめ
アクアマリンふくしまのことは「いままで行った中でいちばんスゴいと思った水族館」と常々公言しているのですが、その割にこれまでなかなか足を運べずにいました(近いのに)。
参考までに2019年以前の訪問歴を数えてみたところ……
2006年:1回(初訪問)
その後、2007年、2009年、2012年、2016年、2017年、2019年にそれぞれ1回ずつ……。3年くらいブランクの空いている時期もありました。
「好きな水族館には何度でも通う!」がポリシーの筈なのですが、それとはまったく裏腹な結果に。。。
それはなぜかと考えてみたのですが。
数年に1回程度の訪問だと、あの展示ボリュームに圧倒されてしまうのですね。
本館に辿りつく前の屋外展示。
本館トップの進化エリア。
「ふくしまの川と沿岸」エリアの植栽に圧倒され。
上側から見る大水槽に見惚れ。
このあたりでいったん集中力が途切れて小休憩。
研究展示コーナー「オセアニック・ガレリア」の情報量にパンクしそうになり。
その後は個人的イチ推しな「東南アジアの水辺」に没入し。
潮目のトンネルに感嘆し。そして寿司を食べ。
「親潮アイスボックス」や「大陸棚への道」の小水槽群も、1つ1つチェックしないと気が済まず。
友好園館ブースの展示パネルも毎回きちんと読み、まだ見ぬ海外の水族館に思いを馳せ。
「アクアマリンえっぐ」を子どもたちに混じって満喫し。
蛇の目ビーチやビオトープ「かっぱの里」で童心にかえり。
ここでエントランスに戻り、気になる展示をまた見たくなってもう一周。
帰り道は「金魚館」にも寄って、グッズショップもしっかりチェックし……
って、こんな調子で廻ってたら途中でぶっ倒れるわ!!!
(そもそも1日じゃ廻り切れない可能性が濃厚……)
その結果、数年前のぼくは
「うーん……アクアマリンふくしま……。
大好きなんだけど、大好きすぎるんだけど、
尊すぎて無理!遠くから見てるだけでいいの!」
という思考スパイラルに陥り、なかなか気軽に足を運べなかったのでは、と思います。
2020年。
平均すれば2か月に1回という(自分的には)ハイペースでアクアマリンふくしまへの再訪を繰り返したことにより、「あー、ここはこないだも見たし変わってないからいいかー」とか「この水槽はずっと見てると面白いから少し粘ろう」という感じで、「尊すぎて無理。」という心理的ハードルがぐっと低くなったような気がします。
なるほど。
こういうメガ級の水族館は、こうやって何度も通えばいいのだな!
コロナ禍でなかなかあちこちの水族館に遠征できなくて、そのかわり近隣の水族館へ何度も足を運ぶことになった2020年。
これはこれで、よりよい水族館の楽しみ方を見つけることができたのかもしれません。
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