【水槽部屋計画②】飼いたい魚。

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先日ちょっとご紹介いたしました、我が家の水槽部屋計画。

長年の夢だった「水槽部屋」を作ろうとしています。大豪邸を建てなくたって手に入れられる「フツーの人の水槽部屋」計画その1。

現在進行形で工事中ですが、こんな感じになってます。

【BEFORE】

【AFTER】

なんということでしょう!
白い無地の壁紙が、モルタル調の黒い壁に!(笑)
写真では見えませんが、床下もばっちり補強されました!

残るは電気工事、水道配管、窓の断熱工事、エアコン取付、などなど。
胸をワクワクさせながら日々仕上がりを楽しんでいます。

一方、そろそろ「どこにどんな水槽を置くか」についても考えなければ……!
休日ごとに行きつけのアクアショップに行ったり、自宅でアクア雑誌をパラパラめくったりして「あの魚も飼いたい」「こんな水槽にしたい」などと空想をふくらませる日々を過ごしてます。

というわけでそんな妄想トークを、過去に水族館で撮った魚たちの写真とともにお届けいたします。(一部、我が家の魚の写真もあり)

■10年前を取り戻したい。コリドラス&ドジョウ水槽!

これから水槽を増やすなら、絶対にまた作りたい。
そう思っている水槽が2つあります。

先日ちょうど発生から10年を迎えた、東日本大震災。
ぼくは津波で流されたわけでもなく、もちろん「被災者」だなんて言えないのだけれど、地震と停電で当時飼っていた魚をほぼ全滅させてしまったことだけは悔しい出来ごとでした。

震災から9回目の3月11日。ちょっとだけ当時のことを思い出してみました。

そのころに6畳1Kの狭い部屋で飼っていたのは、こんな魚たち。

コリドラスたちの混泳水槽!(水槽サイズ:60×45×45cm)
エサの冷凍アカムシを撒くとワラワラと集まってくる様子が楽しかったのです。

ステルバイにアドルフォイ、メタエ、パンダ、パレアトゥス。
昔は憧れだったコンコロールやゴッセイも。

別に値段が高かったりレアな種類を集めたい訳ではないのです。
手の出せる範囲(だいたい1匹千円以下くらい)で、地元のショップに通いながらチマチマ集めたコリドラスたち。愛おしい。

※なんか知らないけど、ステルバイだけは友人知人からの引取り個体がやたら多かった。捨てるばい、ってこと??(ダメだよ)

そしてもう一つ、熱帯アジアのドジョウの仲間たち(ローチ、ボティア)。

こちらも、震災前の水槽より。

ボティア・ダリオ。
ボティアの仲間(日本の魚でいうと「アユモドキ」に近い仲間)って、似たカラーパターンの種類が多く、そして成長とともに模様が変化していく種類が多いので、どれがどの種類か悩ませてくれるのも楽しいです。パキスタンローチとか、アンジェリカス・ボティアとか、ボティア・ストリアータとか、ボティア・ロストラータとか。

アクアリウム業界ではそれほどメジャーな仲間たちではなくて、特に地方のアクアショップだとなかなか入荷しないのです。それゆえにコツコツ地道に集める楽しさが、そこにある!

水槽の上の方には、同じく東南アジア産のラスボラの仲間を合わせてました。日本の魚でいえば「モツゴ(クチボソ)」に近い仲間たち。

ラスボラの仲間もローチ・ボティアの仲間もよく泳ぎ回るので、魚のサイズに比べて少し大きめの水槽で飼うといいなー、と思っています。横長な水槽で少し強めに水流をつけてあげると、小川みたいな雰囲気になるような。

実はコレとほぼ同じようなコンセプトが、とある水族館にもありまして。
それがこちら。

板橋区立・熱帯環境植物館(通称:グリーンドームねったい館)。
現在はリニューアル工事のため閉館中ですが、閉館前の館内中央にはこんな横長の水槽が3つ並んでいました。

※ねったい館、4月20日にリニューアル・オープンが決定したそうです!
大好きな水族館の1つ。また早く遊びに行きたいです。

水草の茂みをスイスイ泳ぐラスボラたち。(スマトラナ、キンセンラスボラ、エスペイetc)

水草の上でちょこんと休む、ドワーフ・ボティア。
この仲間ではいちばん小さな種類。最近はあまり流通していないのですが。

板橋ねったい館でこの水槽を見るたびに何度「これこれ!こういう水槽だよ!自分が作りたいのは!」って思ったことか(笑)。

こちらはロージー・ローチ(Yunnnanilus sp.)?
熱帯アジアのドジョウの仲間、種類すら分からないことも多くて悩ませてくれます。そもそも未記載種だったりすることも往々にしてあるし。

閉館してしまった東京タワー水族館にも、同じく熱帯アジアのドジョウたちがたくさん展示されていました。

ゾディアック・ローチ(Mesonemacheilus triangularis)。
自宅でも飼ってたことがあるのですが、石とか流木の上で見張りをするみたいによく定位してます。そこそこテリトリー意識が強い種類かも。

こちらはポルカドット・ローチ(Schistura geisleri)。

東京タワー水族館はボティア・ローチ類の飼育種数も多くて、クラウン・ローチやパキスタン・ローチあたりはMAXサイズに成長した個体もいたりしてすごかったですね。おおいに影響されました。(というか、我が家に当時いた熱帯ドジョウたちは半分以上がタワ水の販売コーナーでお迎えした子たちだった)

あとは、厳密にはドジョウの仲間ではないですが、このへんの魚もいいなぁ。

レッドテール・ブラックシャーク。
(1枚目:@アクアテラス錦ケ丘、2枚目:@東京タワー水族館)

この魚自体はかなり昔から観賞魚として知られているのですが、それゆえにどこか軽んじられているというか、あまり注目されることが無いように思います。(ちょっと気が荒い性格のせいかも)

ショップで売っている幼魚はあまり冴えない色合いですが、しっかりと育て上げられた個体を水族館で見ると素晴らしいのだよなぁ。漆黒のボディに深紅の尾びれ。この美しさを自宅でも再現してみたい。

■水槽内に「虹」をかけたい。

「水槽部屋を作るんだよね~」と言うと、綺麗でオシャレな水槽が並んだ空間を想像されそうで、なんだか怖いのです。とにかく「水草水槽」を維持するのが、とても苦手。。

(いや、チャレンジしたことはあるし、水草が育つメカニズムは理解しているのです。ただ、ズボラで自堕落すぎる性格が災いしまくって、毎回挫折してしまうのです)

一方でいわゆる「小型美魚」が好きという、やや矛盾する趣味特性。

最近なんだかマクロレンズばかり使っているのです。小さな魚がくっきり撮れると最高に気持ちいですよね!という話。

レインボーフィッシュの仲間あたりを自分の水槽でしっかり飼いこんで、その美しさを日々愛でていたい。

ハーフオレンジ・レインボー(@すみだ水族館)。
よく泳ぎ回るので、これはちょっと大きめの水槽で飼いたくなる。

1枚目:セレベス・レインボー
2枚目:ポポンデッタ・フルカタ(いずれも@アクアマリンふくしま)

ネオンテトラあたりの分かりやすい美しさとは少しちがう、レインボーフィッシュたちの奥深い美しさ。
成長とともに鮮やかさを増していく体色、環境や気分によって目まぐるしく変化する輝き。
もちろん水族館で見る姿も素晴らしいんだけれど、この美しさを心ゆくまで堪能するには、常にそばにいてもらうしかないんだよなぁ。カメラ持って毎日水槽を覗きこんでしまいそう(笑)。

■「魚の個性」も楽しみたい

「小さい魚が好き」な一方で、1匹1匹の存在感がある大型魚たちも好きだったりします。(まぁ魚ならなんでも好きなんですけどね 笑)

とはいえ、一般家庭では飼える魚に限度があるのも事実。

(@北の大地の水族館)

ピラルクーとかレッドテール・キャットを飼おうとは思わない。
水槽部屋を作ったといっても6畳1間なので、彼らをのびのびと泳がせられるほどの巨大水槽は置けません。(そんな水槽を置ける人は本当にすごい。「選ばれし人だけが飼える魚」と言うことでいいんだと思う)

ドラードあたりも大好きですけどね!
これも我が家ではとても無理。自分では飼育できない魚たちの勇姿を存分に拝めるのも、水族館の素晴らしさだとずっと思っています。(@なかがわ水遊園)

淡水エイもずっと飼ってみたい魚たちではあるのだけれど、水族館でこんな風に泳いでいるのを見ると、体盤長ギリギリのサイズの水槽で無理して飼わなくてもいいかなぁ、なんて思ってしまう。(@なかがわ水遊園)

大型魚の定番、アロワナ。
ノーザンバラムンディあたりが好きです。幼魚のこんな美しい姿を見ると、思わず自宅に迎えてしまいたくなる。(@アクアテラス錦ケ丘)

ただ、成長したサイズやその悠々とした泳ぎっぷりを考えると、やっぱりこういう飼い方が理想だよなぁ。
※写真はスポテッド・バラムンディ。(@須磨海浜水族園)

というわけで、飼うとしても「大きくなりすぎない大型魚」、そして1匹でも存在感がある魚たちが好きです。

現在飼育中のオレンジキャット。
全長15cmくらいのサイズで我が家にやってきて3年目、じわじわと成長していて現在30cmオーバー。最終的には60cmくらいになるナマズだけれど、成長がそれほど速くないのがとてもよいです。もうしばらくの間、90cm水槽で無理なく飼い続けられそうです。

これがレッドテール・キャットだったら、今ごろとっくに1m近いサイズになっているはず。よく可愛いベビーサイズが安売りされてるのを見るけど、いったい誰が飼いきれるの??と思ってしまうのです。

そういう心配をしなくていい。一般家庭ではこれだって十分「でっかいナマズ」。
何度でも言います。「オレンジキャットはいいナマズ!」

オレンジキャットと並んで、個人的にずっと飼ってみたい南米の怪魚・タライロン。(@東京タワー水族館)
こちらも最終的には相当大きな水槽が必要な魚。それほど大きくならない近縁種のブラック・タライロンとかホーリーあたりなら、いつか飼いたいなぁ……と思っています。

北米産の古代魚、アミア・カルヴァ。(@アクアマリンふくしま)
ポリプテルスともスネークヘッドとも似ているようでちがう、唯一無二の存在感のある不思議な魚。ベビーサイズがときどき入荷するけれど、じっくり育てて大きくしてみたい……。(水族館でも、フルサイズに成長した個体は意外と見ない魚です)

そして、この手の魚で個人的にいちばん好きなのは、スネークヘッドの仲間たち。

マルリウス・スネークヘッド?(@東京タワー水族館)

カムルチー(@アクアマリンいなわしろカワセミ水族館)
大型種はそれなりに大きな水槽が必要になってしまうけれど、小型種~中型種でもその野性味を十分に味わえるのがいいですね。人にもよく慣れるし、飼っていて最高に楽しい魚たちです。

こちらは我が家で飼っているスネークヘッドの一種「コウタイ」。
先代は11年2か月の長寿を全うし、現在は2代目を育成中です。

2018年4月19日、「飼育」の日。 2007年2月から飼い続けてきたコウタイが、天国へ旅立った。

さっきのアミア・カルヴァもだけれどこのスネークヘッドも低水温への適応力が強くて、そこらへんに逃がしてしまうと外来種として定着する可能性のある魚たち。こんな素晴らしいペット・フィッシュたちとの暮らしを、いつまでも楽しめる世の中であってほしい。
「飼うなら最後まで」「絶対に逃がさない」という当たり前のことを、これからも全員が徹底するしかないですね。ぼくにとってはそのための「水槽部屋計画」でもあったりします。

■フグ!フグ!フグ飼いたい!

「ペットフィッシュ」という呼び方がどれほど市民権のある単語か分からないけれど、間違いなくそのカテゴリーに含まれるのが、淡水フグの仲間たち。

小型種ではずーっと砂に潜っていて人に慣れない、なんて種類も多いですが、大型種の物怖じしない存在感は格別!

テトラオドン・ムブ(@東京タワー水族館)
全長70cmにもなる巨大な淡水フグ。こんな大きくて綺麗なフグが淡水で飼えるのだから、アクアリウムは面白い。(よく見かけるミドリフグは汽水魚で、意外と育てるの難しいんです)

こちらはファハカ(テトラオドン・リネアートゥス)。
1枚目:@東京タワー水族館
2枚目:@仙台うみの杜水族館

こちらも50cm近くになる大型種。とはいえ水族館でもあまり大きく成長した個体を見かけない気がする。よく行く仙台うみの杜水族館の個体を観察している限り、数年たっても10cmちょっとの大きさなので、成長もわりと遅いのかもしれない。
じっくり育てあげて、いずれは水族館も顔負けの立派な個体に仕上げたいなぁ。

■海水水槽も1つくらいは……。

フグの仲間といえば、飼えるものなら飼いたいのがハリセンボン。
とにかく人馴れするのです。(昔バイト先で世話をしてた個体は、エサをねだって水面で水鉄砲を打ったりしていた)

このかわいい正面顔!!(@仙台うみの杜水族館)

一方で、もし海水水槽を立ち上げるならばぜひ飼いたいのがウツボ。

クモウツボ(@東京タワー水族館)

そしてウツボを飼うならば……ホンソメワケベラと同居させてみたい……。(@仙台うみの杜水族館)

まぁホンソメはさておき、ウツボって凶暴なイメージとは裏腹におとなしいし、人によく慣れるし、エサをあげるとまるで犬みたいに寄ってきたりしてめちゃくちゃ可愛いんですよねぇ!
これまた大型種はなかなか飼えないけれど、小さめの種類でいいから飼いたいなぁ。ニョロニョロ系が好きなんです。

もう1つ、もし海水水槽を立ち上げるのなら飼いたいのが「共生ハゼ」。
テッポウエビと共生し、エビが巣穴を掘ってハゼが見張りをする、という興味深い共生生活をする魚たちです。

水族館で、共生ハゼの水槽があるとずっと見ていられる……。
見た目の可愛さもですが、魚たちの行動を観察するのが好きなのです。
(1枚目:@しながわ水族館。2枚目:@東京タワー水族館)

巣穴が掘りやすいように枝サンゴを混ぜたサンゴ砂を敷いて、彼らを驚かせないようにほかの魚は少なめで、なぁんて妄想してしまいます。アリの巣の観察キットみたいに奥行のない水槽なら、巣作りの様子をしっかり観察できるかな……?

水族館で実物を見て「この魚ならウチでこういう風に飼えるかも!」とか、逆に「こんな大きくなる魚、ウチで飼うのは無理だなぁ」とか、「こんな風に工夫すればもっと観察しやすくなるかも!」みたいなことを発想するの、とても楽しいです。
観賞するだけなら水族館でももちろんいいのだけれど、ある種類の魚をしっかり観察してどんな魚かを理解するためには、ときには「自分で飼う」ということもとても重要なんじゃないかと思います。

余談ですが、往年の東京タワー水族館が展示エリアとは別に生体販売エリアを設けていたのはきっとそういう狙いだったんだろうなぁ。(創設者の方の取材記事にもそんなことが書かれていた)

■ガーパイク、見果てぬ夢。

最後に、もし時を戻せるのならば、ガーパイクを飼育してみたかったよ……。
ずっと憧れだった、いつか大型水槽を置けるようになったら飼いたかった魚たち。

特定外来生物に指定されて、今では新たに飼育することが禁止されてしまいました。
こんなにカッコよくて素晴らしいペットフィッシュたちを「厄介もの」にしてしまったのは、他ならぬ熱帯魚飼育者たちなんですよねぇ。

今回、水槽部屋は作りますけれど、決して無理な飼育や衝動買いはしてはいけないな……と改めて思っています。ぼくは一介のサラリーマンですので、自分の生活スタイルに合わせて、飼いきれるだけの魚を細く長く飼い続けていく。
20数年続けてきたこのスタイルを崩すことのないように、気をつけておきたい。

今回ここに挙げた魚、すべていっぺんに手を出したらそれこそ世話がしきれなくなりそう。少しずつ少しずつ、マイペースで楽しめればいいなぁと思っています。

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