少し前になってしまいますが、秋田県は男鹿市にある男鹿水族館GAOへ行ってきました!
いつもはおひとりさまアクアリウム、もしくはせいぜいお嫁様と2人ということが多いのですが、今回ははるばる東京から東北遠征してきたお二人を迎え、4人での水族館遠征ツアー!
■各自マイペース!ゆっるーい集まりが最高すぎた!
そもそもは、一昨年の東京暮らしで何かとお世話になった(気がつくとイベントで一緒になっていたり、自分のイベントにも何度も来ていただいた)デザイナーのあきねこさん(@necoratta)さんと東北の水族館遠征をしようしようと前々から話していて。
そこから共通の知り合いにも声をかけ、ぼくの妻も誘い、LINEグループ作って、宿情報から乗る新幹線からレンタカー屋さんの場所、気になる居酒屋情報までグループトークで共有。つくづく便利な時代になったものです。
当日は秋田駅前のレンタカー屋さんの開店と同時に現地集合し(もちろん全員、金曜の仕事終わってから秋田に移動して前泊した)、そこからさらに男鹿半島に向けて走ること1時間ちょっと。
いやほんと、男鹿水族館GAOのびっくりする立地条件よ……。(離島だったり山の中だったり日本津々浦々あちこちに水族館はありますが、その中でもなかなかのアクセス難度ではないでしょうか)
男鹿半島に入っていくにつれ道はどんどん細くなり、途中からはすれ違う車も皆無。断崖絶壁の上を走る国道からは冬の日本海が眼下遥かに望まれ……。正直に言うと車中では「ほんとにこんなとこに水族館があるの??!」なんて会話も飛び交っていました(笑)。
水族館裏は男鹿半島の断崖絶壁。裏山ギリギリまで、土地の有効活用具合いがすごすぎる!
■入館、即、解散!!マジで自由すぎだってば(笑)
今回、遠征前からメンバー全員の共通認識だったのは「館内では各自自由行動でいいよね、どうせ閉館時間までいるし。」ということ。
果たして当日。駐車場に車を停め、チケットを買い入館し……いちばん最初の大水槽前で、早くも解散しバラバラになるというフリーダムさ!
魚が好きだったり海獣好きだったり、それぞれの好みが少しずつ違うことをお互い尊重した結果の暗黙の了解でした。そしてこれが、すっごく居心地がよかったんです!
(サンゴ水槽にでろーんと伸びたオオイカリナマコをひたすら撮ったりしてたからな……。こういうやつが同行者だったら、そりゃあ放っておくに限る)
水族館好きの鉄則で、4人とも当たり前のように館内を何周も何周もグルグルしていたので、一旦解散しても館内の思いがけないところで再会したり、気がついたら同じ水槽を撮影していたり。
(イベントの時間になると自然と再集合するんだけど、水槽前にかぶりつく人、後ろのベンチでまったり解説聞く人、2階席から眺める人(自分)と、これまた絶妙なバラバラ具合 笑)
ランチタイムはさすがにレストランに再集合してお昼ご飯。食事しながらお互いが発見した推し生体や推しポイントの情報交換もしたりなんかして、それで「あー、閉館までもうあと3時間しかない!」なんて言って再びバラバラに館内に散らばっていくという(笑)。
■そう、やっぱりいろんな楽しみ方があるから、水族館は面白い!
男鹿水族館GAOはその立地条件とは裏腹に、地元の魚類展示からアマゾン水槽、サンゴ礁の海、そしてホッキョクグマやペンギン、アシカ&アザラシと、かなり総合力の高い水族館!
今回同行した4人もそれぞれに推し展示が違っていて、それに気付けたのもまた面白い経験でした。
以下、個人的な推しポイントをちょっといくつか。
<サンゴ礁の海>
館内のほぼ最奥(3F)にあるサンゴ礁水槽。思いがけず立派な水槽でびっくり!4方向から眺められるんです。
最近Twitter上とかでやたら人気のオニボラちゃん。バリアリーフ水槽には、まだ煮干しみたいなサイズのちびっこが健気に泳いでいました。
傍らのサンゴ礁大水槽にはアダルトサイズのオニボラが。凛々しいカッコよさです。
同じ水槽には、こんな隠し扉が。開けるとサンゴの岩組がセットされていて、魚たちが隠れている様子を観察できます。こういう工夫に、とてもグッとくるんだよなぁ。
<アマゾン水槽>
以前(5年くらい前)訪問した時からずっと印象に残っていたアマゾン水槽。広々としていてとても好きです。
GAOのアマゾンコーナーが大好きなのは、大水槽のかたわらにあるこの小部屋。現地の調査小屋を模した造りになっていて、カンディルの骨格標本なんて珍品が展示されていたりします。(あとカンディルの攻撃から股間を守るためのあやしい防具も展示されている)
この小窓から大水槽の魚たちを眺めているのが本当に心地よい!
ぼんやりと大水槽の巨大魚たちを眺めているだけで、ずーっとここにいられます。そして、ごくたまに展示されているヤドクガエルが綺麗な鳴き声を聴かせてくれるのです!!
館内も暖かくて、ここが秋田県の最果てだということを忘れてしまうような贅沢な時間が流れています。
※なお建物の外には、こんな日本海の冬の海が広がっていたりする。
<ハタハタ展示>
サンゴ礁の海やアマゾン大水槽ももちろんいいのですが、地方の水族館ではやはりその土地の魚たちのことをしっかり展示してほしいもの。
秋田といえば、民謡にも謡われるハタハタ。県の魚にも制定されているそうです。
この真っ暗な暗室の先に、ハタハタ水槽が……。
いました!成長段階ごとにいくつかに分けて展示されていて、これはお腹に卵を抱えた成魚の水槽。よく見ると卵(ブリコ)が砂の上に転がっています。
ハタハタと地元の食文化の解説展示。とても読みごたえがあります。実際に水族館で漬けたしょっつる(ハタハタの魚醤)も展示されていて、ハタハタが発酵しどんどんドロドロになっていくさまが観察できます……。
こういう、地元の水産業や食文化と結びついた展示、地味だけど水族館には必要な要素だと思うし、それを大事にしているGAOが大好きです。
■これぞ相乗効果??普段スルーしがちな展示にも興味が!
気のおけない水族館仲間と同行することの面白さ。
それは、普段ひとりならスルーしてしまいがちな展示やイベントにも目を向けさせてくれること。
こちらは、大水槽のお食事タイム。飼育スタッフさんが潜水し給餌の様子を解説してくれます。それにしてもウミガメの貪欲さがすごい……。
実はこの日は新人スタッフさんのイベントデビューだったそうで、貴重なタイミングに遭遇することができました!サメ推しとのことで、水中でエイやウミガメの猛攻に懸命に耐えながら熱心に解説してくださる姿に感動しました。
「魚好き」としては普段飛ばしがちな海獣類も、今回はしっかり観察。GAOの人気者、ホッキョクグマの豪太。エサやりタイムには「地球温暖化とホッキョクグマ」というテーマでかなりしっかりと解説トークがされていました。繁殖成功してくれると嬉しいなぁ。
今回個人的に大発見だったのは、ジェンツーペンギンの水槽。とにかくアクティブなんです!エサの時間はもとより、それ以外の時間でもジャンプしたり潜水したり。次回はちょっとペンギン撮影メインでGAOに行きたいと思ってしまうほど魅力的でした。
■水族館を出た後は、男鹿の海の幸と秋田の地酒を!
冬期営業期間ということで、この日は16時に閉館時間が。
4人とも閉館時間ギリギリまで館内を満喫しつくし、それでも全員「まだ時間が足りないぃぃい。。。」と後ろ髪をめちゃくちゃ引かれながら退館しました。
クルマで秋田市に戻った後は……
秋田駅前で良さげな居酒屋さんを見つけ、新幹線の時間ギリギリまで秋田の味覚を満喫!
やばいって、地魚に日本酒はほんとやばいって!!
秋田にもう一泊すればよかったなぁ、と、軽く後悔。
「ガサエビ」こと、クロザコエビのから揚げ。
鮮度が落ちやすいので大都市圏ではめったに流通しないらしく、地元ならではの逸品!
水族館はもちろん晩の宴まで、充実しすぎた1日でした!
おひとりさま水族館も気楽でいいんだけど、気のおけない水族館仲間とこうしてワイワイ楽しみながら行く遠征ツアー、本当に最高でした!!(今年もまたどこか行きたいなぁ)