【アクアリストのハネムーン】4日目②_離島とネコと外来種。

■前回までのあらすじ

3日間のウベア島滞在も最終日。
なにもしない、のんびりした時間だったけど、
最後に少しだけ、マジメなことを考えました。

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■ニューカレドニア旅行記・4日目■

3月1日
天気:晴れときどき曇り
場所:ウベア島→ヌーメア

さて。
ウベア島最終日、ホテル周辺を散策中の風景。

DSC_6250.jpg

フランス語で、
「気をつけて!この先250m、パフィン(注)が横断してるよ!
自然に敬意を!」 というようなことが書いてある。
(フランス語読めないんで、雰囲気で意訳ですが)

注:
「Puffin」は正確には北半球に住む「ツノメドリ」を指すんだけど、
南国のニューカレドニアに住んでいる訳がないので、
ここでは「海鳥」くらいの意味で使われてるんだろうな、と推測。

そして、そのまま歩いていった先で見たもの。

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海鳥の亡骸。
看板が示していたように、無謀なドライバーに轢かれたロード・キル個体かな、
とも思ったのだけれど、よく見ると胴体部分がすっぽりと無くなっている。
うーん。

■人間が持ち込んだ動物たち。

そして、さらにその先で見た看板。

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さきほどと同じ看板。
下側はフランス語ではなさそうだ。現地語かな??
個人的に気になったのは、左下のこのピクトグラム。

DSC_6299_20171029180340dcd.jpg

これがイヌなのか、ネコなのか、あるいは両方を示すのか。
ちょっと微妙なマークだけど、人間が持ち込んだ哺乳動物が、
やはり何かしら影響を与えているんだろうなぁ。

先ほど見つけた海鳥の亡骸が、イヌやネコの仕業だとは断罪できないけれど。
(猛禽類に襲われたのかもしれないし、車に轢かれた死骸を
なにものかが食べたのかもしれない)

■目の前のネコに罪はない、かもしれないけれども。

ウベア島ではイヌは見なかったけれど、ネコはホテル敷地内でもよく見かけた。
もともと、南国特有のオープンな造りの家屋が多いので、
「室内飼い」なんてことはまったく徹底されてなくて、気ままにその辺を歩き回っている。

その姿は確かに可愛いし、パラディ・ド・ウベアでも宿泊客たちの人気者。
一方で、離島に多い爬虫類や昆虫、小型鳥類等にとっては、恐ろしい捕食者でもある。

島嶼部の生態系への影響については、数々の研究結果が出ているけれど、
とりあえず公的なもので一番判りやすいのは、国立環境研究所のHPかなぁ。
http://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/10220.html

もちろん、離島の生態系に悪影響を与える外来生物は、ネコだけではない。

■離島は「固有種の宝庫」だからこそ。

こちらは、ウベアの空港の待合室に貼られたポスター。

DSC_5934.jpg

ウベア島には「ウベアインコ」という固有種のインコがいて、
絶滅の危機に瀕したこの鳥の保護を訴えかける内容。
森林伐採や密猟、山火事も個体数減少の要因のようだけど、
ネズミ、ヤギ、さらにはミツバチに外来インコetc…外来生物のオンパレード。

アリの写真もあって、これは最近話題のヒアリではなく
近縁で南米原産の、コカミアリ(学名:Wasmannia auropunctata)らしい。

学生時代に小笠原・父島に長期滞在していたときにも感じたけれど、
離島での外来種の影響というのは本当に深刻で、
ここウベア島にも、確実にその侵出は進んでいるのだな、と思った。

願わくば、いつまでもここが本当の意味で「天国にいちばん近い島」であるように。
人間だけでなく、そこに元々暮らす生き物たちにとっての「天国」であってほしい。
美しい島を去るその最後に、そんなことを祈った。

【追記】
そういえば、ホテルのレストランでオレンジジュースのおこぼれにアリがたかっていて、
あれは在来のアリだったのか、コカミアリだったのか。
写真撮って「ヒアリ警察」さんに送ってみればよかった。

※この旅行当時は、まだヒアリ騒動が発生する前でした。

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