■GWに水族館になんて行くもんじゃない、自分もそう思ってた。
4月某日。
いや、今回に関しては正確な日付が重要なのできっちり訪問日時を特定しよう。
4月29日。
我が地元・仙台うみの杜水族館に行ってきました。
世間は(自分も)折しもゴールデン・ウイーク。
4/29といえばカレンダー的には3連休の最終日。そしてうみの杜的には、4/29はイロワケイルカ・セーラの誕生日。
きっとさぞかし混雑していることだろう……けどせっかくならセーラにHBDだけは伝えたい……。
そう思い、閉館前のラスト1時間だけでもと、17時過ぎに水族館へ。(この日の閉館時間は18時30分)
この日は晴天。
隣接する市民公園は家族連れで賑わっていたし、きっと館内もそれなりに賑やかなはずだよね??
入場ゲートで年間パスポートを提示し、館内へ。
あれ、思ってたより空いている……?
混雑の気配が感じられないので、とりあえず順路通り館内を進みます。
まずは順路最初に待ち構える、大水槽前へ。
まさかの無人状態??!!
うみの杜水族館にはなんだかんだで100回近く訪問していますが、入場していきなりここが無人状態だったのは数えるほどです。
待って待って、今日って一応GWだよね?祝日だよね???
大水槽を別の角度から。
あとで撮影データを見返したところ、17時20分ごろの様子でした。閉館まではまだ1時間以上もあるんだけどなあ。
※他の人が歩き去るのをしばらく待った結果とか、閉館間際のタイミングでとかで「大水槽独り占め」を満喫したことはこれまでも時々あるのですが。
今回はそうではなく(いやーGW中だもんねえ、きっと混んでるよねえ)と覚悟すら決めて訪問していたので、本当に意表を突かれました。
このまま無人の大水槽を独り占めしていたいとも思いつつ、さらに順路を進んでみます。
ヨシキリザメ(とマンボウ)水槽前。
やはり、訪れる人は数えるほど。
「なんだこれ!”勝ち確定”じゃん!!」
と、喜び勇んで館内を闊歩します(笑)
すると館内放送が……。
「まもなく17時30分より、本日最後のスタジアム・ライブが始まります……!」
お、(いわゆる)イルカショー。
時計を見ると2分前。あれ、いつも2分前に館内放送なんてあったっけな??
(普段あんまり気にしてないので、いつも通りだったのかもしれないけど)
入館した時点で17時15分。
順路どおりに(水槽で足を止めながら)歩いていくと入り口からショースタジアムまでどう頑張っても20~30分はかかるので、今日はショー観るの諦めてたんだけどな。
開演2分前でまだ館内放送流すってことは、意外とまだ空席があるのかな。
(というか、そうか、ショー時間の前だから館内が空いていたのかもしれないな)
そう考え、予定を変更して順路をショートカットし、ショースタジアムへ急ぎます。
■ちょっと待ってくれ好きな場所に陣取り放題なのだが?!
ショーの開演ほぼぴったりに、ショースタジアムへ到着。
そして目に飛び込んできたのがこの状態。
え、待って、ほぼ貸切状態なんだけど??!!
※プライバシーに配慮し、一部写真を加工しています。
いやすみません。
他のお客様を後でボカすのが面倒だったので、人がいない場所をあえて切り取りました。
とはいえ、ちょっと引いて撮ってもこれ。
ステージの正面エリアにはそこそこ観客が入っていますが、両サイドはほぼ空席。
マジかよ、
(何度でも言うけど)今日って本当にGWだったよね??!!
自分が想像するGW中の水族館というのはですね、
ショースタジアムはほぼ満員、ベビーカーやビニールシートで場所取りする人のマナーが問題になり、中には三脚や脚立で場所取りをするモラルなき撮影勢の姿も見られ……みたいな地獄絵図だったわけですよ。
それがこの快適さ。
撮影場所だって、好みに合わせて選びたい放題ですよ。
普段の土日でも、もうちょっと混んでいることが多いんだけどなあ。
というか、館内も空いてるしショースタジアムも空いてるし、今日は本当に、いったいどうしちゃったの???
■セーラお母さんに、最大限のHappy Birthdayを。
冒頭でも書いたように、この日4/29はイロワケイルカ・セーラの誕生日。
(旧・マリンピア松島生まれのイルカなので、誕生年月日が正確に分かるのですね)
日本には6頭しか飼育されていないイロワケイルカ。
その中でダントツ最高齢のセーラお母さん(これまでに2頭の子どもを産んでいます)。
平均年齢は10年とも20年とも言われる(まだあまり解明されていない)イロワケイルカ。それを遥かに超えて長生きしているセーラ。
これからもできる限り、健やかに長生きしてほしいものです。
2年前に鳥羽水族館からやってきたオスの「ライト」と仲良く泳いでいます。
というかですね!!
このイロワケイルカ水槽前も、佇んでいたのは自分を含め3,4人ほど。
・GW中の祝日
・国内では2園館に6頭しかいないイロワケイルカというレア生体
・しかも今日は誕生日!!!
なんですよ!!もっと混んでると思うじゃん!!
ラッコ(国内2園館に3頭)とかシャチ(国内2園館に7頭)とかに匹敵するレアリティ、
そしてパンダのカラーリングとイルカの愛らしさを兼ね備えた、完璧で究極のアイドル性……。
誕生日だしGWだし、さぞかし水槽前はごった返してると思ったのに!!
いや、心ゆくまでゆっくり眺められたから俺はめっちゃ満足だけど!!!
でもなんか、なんか・・・びっくりした!!
■目当ての魚を求めて、土下座撮影だって思いのまま。
実は今回、「セーラさんの誕生日」ともう1つ目当てにしていたのが、こちらの水槽のこの魚たち。
イロワケイルカ水槽の隣、南米アマゾンゾーンの水槽です。
こちらに半月ほど前に、「セベラム」という魚が10匹弱ほど入りました。
この魚自体は熱帯魚としてもよく流通していて、珍しい魚でもないのですが。
特筆すべきは「ピラルクーその他の巨大魚と同じ水槽に入った」ということ。
だって、この体格差ですよ。
ピラルクーやレッドテールキャットがその気になれば、きっとひと呑みできちゃう。
ところがこのセベラムたち、どうやら水槽の隅の流木まわりでペアを作り、繁殖を目指しているようなのですね。(実際、繁殖力の強い魚ではある。ウチの実家ではメスしかいないのに産卵した。もちろん無精卵だけど)
見た感じ2~3ペアくらいは形成されてたかな。流木の木陰で縄張りを巡って、ときどき追いかけあっていました。
半月ほど前にこのセベラムたちが水槽デビューしたのを偶然見て、「ああ、、どうせすぐピラルクーに食べられちゃいそうだなあ」と内心思っていたのです。
それで、どうなったか気になって、この日はそれだけでも見たくって、うみの杜水族館を訪問した次第。(年パス勢なので、その気になれば目当ての水槽10分だけとかの訪問もします)
セベラムたちの無事を確認してひと安心。あとはぜひ繁殖シーンも見たいなあ。楽しみ。
なんかときどき、でっかいピラルクーに(じーーーっ)と見つめられていたのが気になったけど。
ところで、この水槽で、このアングルで、魚たちにしっかり寄って観察/撮影しようとすると、必然的にこうなります。
THE 土下座撮影!!
いや、これも空いている館内だからできること。(ついでに、同行した家族も同じエリアにいたのでやんわり見張ってもらって、他のお客様が来たらすぐに場所を空けるように気をつけています)
現地に行くまでは本当に、(まぁどうせGWで混んでるし、セベラムたちの安否だけチラッと確認できればいいや~)くらいに思ってたんですけどね。
まさか水槽独り占めでしっかりガッツリ観察できると思ってなかった。
ほんと、なんでこんなに空いてるの??
■GW中なのに!なんでこんなに空いてるの?!をちょっとだけ考察。
仙台うみの杜水族館、決してマイナーな水族館ではないです(と、自分は思います)。
東北エリアではアクアマリンふくしまに次ぐ規模の水族館。そしてイルカショーあり、大水槽あり、海獣エリアありの総合型水族館。
仙台という(東北では)大都市圏ですから、アクセスがそこまで悪いという訳でもありません。
それが、この日のこの時間帯はなぜ、GW中の祝日にも関わらず、こんなにも空いていたのか。
それはひとえに、「三連休最終日の17時過ぎ」という時間帯を狙ったゆえだったかな、とは思います。
うみの杜水族館、通常は平日でも土日でも、17時30分に閉館。
都内の水族館のように、20時や21時までなんて営業していません。
だから、我々仙台在住民にとっては、「17時過ぎに水族館に行く」という習慣が定着していないのですよね。(イベント日でもない限り)
あとは行き慣れた園館、年間パスポートを持っていて”実質タダ”の訪問だった、というハードルの低さ。
「もし混雑していても、まぁ目当ての水槽だけチラ見して帰ってくればいいや~~」くらいの気楽さで足を運べたので。
(これが普段は行けない初見の水族館だったら、絶対1時間じゃ満足できてないです 笑)
GWということで、普段なかなか足を運べない地方の園館まで遠征して、でも何時間もかけて遠征した挙句にめっちゃ混んでるし館内の民度も低いし激萎え……みたいな話も、毎年どこかで耳にします。
それすら覚悟で行くGW遠征旅行もそれはそれで楽しいのですが、もし、「混んでる水族館はやっぱり疲れちゃうよね……」と思う方は。
行き慣れた地元の園館に目を向けて、空いていそうなタイミングを見計らって足を運んでみるのも、案外快適で乙なものかもしれません。
GWもいよいよ後半戦。
それぞれの場所で、よき水族館ライフを~!!
※うみの杜水族館、GWでも空いてるよ~!
って声高に叫びたいんですけど、やっぱり日によって混雑状況は異なりますしお約束はできないので、そこは自己責任でお願いします(笑)。
あ、この時期はコンブの成長期なので、「海藻のうみ」の水槽が見応え抜群です!
まさに「海の森」。