※当記事は、旧ブログ(http://aquapicture.blog71.fc2.com/)に掲載したものを
加筆修正・移設したものです(掲載日:2017年11月26日)
■旅は2日目。
静岡から一路、豊橋へ。
前日の雨とは一変、朝はすっきりした秋晴れ。
8時35分、宿泊したホテルを出発し、豊橋駅へ。
このときはまだ、この後のドタバタ珍道中スケジュールなんて、想像もしていなかった……。
この日は旅の中日。
「スタート地点とゴール地点だけ決める」という自分の旅のスタイルからすると、いちばん、どこにでも行けてしまう自由な日。なので、幾つかのプランを脳内に描いていた。
■【案その1:三河湾まったり島旅プラン】
11/24(この日)
豊橋駅から渥美半島を通り、最先端の伊良湖岬へ。そこからフェリーで海を渡り、三河湾に浮かぶ篠島もしくは日間賀島へ。島内に宿泊、のんびりとした島時間を過ごす。
11/25(翌日)
フェリーで対岸の知多半島へ渡り、南知多ビーチランドを訪問→陸路移動し、同じく愛知県内の碧南水族館へ。
⇒どうやら、篠島・日間賀島とも宿が満室、もしくは食事つき1万円以上。。。素泊まりでも泊まれるが、「島内には飲食店があまりない」らしい。
ということで断念。。。
■【案その2:愛知県内乗り鉄プラン】
11/24
豊橋駅から陸路、碧南水族館、さらに南知多ビーチランドへ。
11/25(翌日)
名古屋港 or 東山動物園?
⇒なんとなく魅力を感じず(これはもう勘というしかない)
自分の中で却下案とする。
たぶん、市街地や工業地帯をずっと進まなきゃならないのが嫌だったんだろうなぁ。
■【案その3:三河湾強行突破プラン】
11/24
豊橋駅から渥美半島を通り、最先端の伊良湖岬へ。そこから海を渡り、対岸の知多半島へ行き、南知多ビーチランドへ。
11/25(翌日)
碧南水族館 or 名古屋港 or 東山動物園?
⇒渥美半島とか、行こうと思わないとなかなか行くこともないし、景色もなんだか綺麗そうだし、いいんじゃないかな!
で、案3を採用することとして、豊橋からまずは渥美半島・伊良湖岬を目指す。
途中、鉄道の終点・三河田原駅。
ここから、伊良湖岬へのバスは約1時間後。待合室は綺麗で、ゆっくり過ごさせてもらった。
しかし……思えばここで、もう少しきちんと情報収集すべきだった。。。
■伊良湖岬で路頭に迷います。
三河田原駅からバスに揺られること約50分。
伊良湖岬へ到着。
そこで見たものがコレ。
………。
伊良湖岬⇒知多半島(南知多/河和)に渡る船が、1日3便しかない。。。
このとき、時刻は11時40分。午前の便は、おおよそ30分ほど前に、港を出た後だった。。。(泳いで追いかけるわけにはいかないしなぁ)
一方、鳥羽に渡るフェリーはコンスタントに出ている模様。ううーどうするかー。
■心がしょっぱい。
とりあえず、しばし現実を忘れます。
綺麗な景色でも眺めます。
ザバーン。
波をかぶりました。
自分以上に、カメラが濡れたのがショックでした。
とりあえず、名物の大アサリを食べました。
大きなアサリの味がしました。
で、もう選択肢はないんです。
今さら豊橋に引き返す気はしないし。
夕方まで待って南知多に渡っても、泊まるところとかなさそうだし。
「鳥羽行きのフェリーに乗る」
消去法で、これしかないんです。
■まさかの三重県行き。
いやー、今回の旅で、まさか三重県に行くことは想定してなかった。
正確に言うと、想定は一度したんだけど、三重県って水族館が3つもあるし、鳥羽水族館は10年近く前だけど一度行ったことあるしで、なんとなく、自分の中で、可能性を消去していたんだ。(どちらかというとまず愛知県内の水族館を回って、時間が余ったら、アクアとと・ぎふにでも行こうかと思っていた)
まさかの消去法で、いまぼくはフェリーに乗っている。
海が綺麗だ……。
■ここから急にBGM:中島みゆき「縁」。
きっとこれは、なんかの縁なんだ。
「縁を大切に」とか「運命の出会い」とか、なんだかしゃらくせぇ、って普段は思ってるけど、偶然が重なってこうなったんだ。
思えば。
東京駅でタブレットを壊して、静岡の友人MがSIMフリーのスマホを貸してくれなければ。
たぶん自分は、通信手段のないまま冒険することを恐れて、安全策な陸路(今朝考えた案その2)を選んでいたと思う。
そして、今朝あと30分早くホテルを出発していれば。いや、そもそも、ちゃんと船の時間を調べていれば。たぶん自分はここにいない。
そんなことを考えているうちに、フェリーは鳥羽に到着した。
そして、船の甲板から鳥羽水族館が見えたとき、急に思い出した。ぼくが鳥羽水族館に来るのは、これが3度目だったんだ。
1度目は、大学3年の冬。
関西方面で実習があって、その帰り道。なんの気まぐれか、和歌山の白浜から紀伊半島を回って帰ろうと思い立った。鳥羽に着いたのは16時半で、当時はスマホもなくて、閉館時間を知らないまま鳥羽水族館まで走った。既に閉館時間だった…。
2度目は、社会人2年目の初夏(2010年)。
仙台から、学生時代の先輩と二人で遠征してきた。
ぼくはそのとき、先輩から借りた一眼レフを人生で初めて使って、鳥羽水族館で、魚を撮った。
そのときのシャッター音、ピントが合うときの感覚が忘れられなくて、ぼくは今でもこうやって、カメラを持って水族館を巡り歩いてる。(という話は、前にも書きましたね)
そんなことを思い出したら、ここまでやってきたことにもなんだか理由があるような、不思議な気持ちになった。
(当時、リアルタイムで書き込んだツイート↓)
鳥羽水族館に着いた。着いてしまった。昨日の今ごろは想像もしてなかった。
そういえば、水族館で一眼レフデビューしたのはここ鳥羽だったことを思い出した。なんだかいろんな気持ちが混じり合って、涙出てきた。 pic.twitter.com/tzGnWfSzuS
— RA'sAquaPicture (@RA_aquapicture) November 24, 2017
ぼくは、鳥羽に降り立った。
旅は続く。