1日で水族館5館を回った「#1日で水族館いくつ回れるか選手権」チャレンジ、
すみだ→ヨコハマおもしろと回り、時刻は早くも14時台。
3館目は京急線に乗って都内に戻り、しながわ水族館へ!
■あえて表現すると「安定のしながわ」。
1991年開館のしながわ水族館。
水族館のリニューアルブームが進む昨今、都内ではもはや老舗の部類に入る水族館かもしれませんね。
(都内だと、葛西が1989年開館。1978年開館のサンシャインがぐっと古いけど、2011年にフル・リニューアルしています)
やや設計に古さは感じるものの、個人的にはしなすいの「総合力」が、とても魅力。
トラディショナルな淡水水槽、ローカル感あふれる東京湾水槽に始まり、トンネル水槽あり、イルカショーあり、ペンギンもいるしアザラシもいる。魚類展示も、何気にマニアックなところを突いています。
ファミリーでも、カップルでも、おひとりさまでも。
まさに老若男女を問わず、誰にでも勧められる水族館だと思っています。
■老舗ならでは。「熟魚」たちの魅力がスゴい!
「しなすい」で個人的に大好きな魚は、このターポン(アトランティック・ターポン)。
ニシンを大きくしたようなメタリックのボディに、アロワナを彷彿とさせる独特のしゃくれ顔。
そして、とにかくデカい。いや、立派。
貫禄たっぷりです。何年ここで飼育されてるんだろう。
「世界の大河」の水槽にも、貫禄たっぷりのピラルクーが。
2mあるかどうかくらいかなぁ。しっかり飼いこまれた、立派な個体です。
「ド普通種」のピラニア・ナッテリーも、この貫禄!
大型種のピラニア・ピラヤと見間違えてしまいそうな、立派に成熟した個体。
まさに「熟魚」ですね。
こういう“どこででも見られる”魚をしっかり大切に育て上げている水族館というのは、本当に好感が持てます。
■季節感と天然光たっぷり!淡水魚水槽も見逃せない!
入場してすぐのところには、日本の河川を上流~中流~下流と再現した「トラディショナル」な淡水魚水槽が。
しかしここ、水槽の背景が吹き抜けになっていて、太陽光がたっぷりと降り注ぐのです!
ちょうど繁殖期を迎え、婚姻色をバッキバキに出したオイカワ。
つくづく、綺麗な魚だなぁ。
水槽飼育なのに太陽光をしっかり浴びて育っているのも、この発色の秘訣かな、とも思います。
■超個人的お気に入りスポット!共生ハゼの巣穴。
冒頭で絶賛した通り、イルカショーもあってペンギンもいて、見どころに困らない「しなすい」。
けれど、せっかくなら見逃さないでいただきたい展示がこちらです。
ありがちなカクレクマノミ水槽???
いいえ、それだけではないのです。
実は「共生する生き物たち」をテーマにしたこの水槽。
単なる「ニモ水槽」じゃないんです。
水槽の底をよーーーく探すと、あちこちで巣穴から顔を出す共生ハゼの姿が。
※共生ハゼ:
テッポウエビの仲間と共生生活を送るハゼの総称。
エビはそのハサミ脚で巣穴を掘り、視力の良いハゼはその巣穴に同居させてもらう代わりに見張り役となって、外敵が来ると巣の中のエビにそれを知らせる。
ところで今日もぼくはクマノミ・共生ハゼ水槽の片隅にそっと立ち、カクレクマノミを見てニモじゃニモじゃとはしゃぐ人々に優しく微笑みかけ、静かに共生ハゼを指さし、それからおもむろに「ハゼとテッポウエビの共生関係」について語り出すという妖怪おせっかいおじさんと化していた。#しながわ水族館 pic.twitter.com/pBuY2Bf5EU
— RA'sAquaPicture(アル) (@RA_aquapicture) June 2, 2018
とても分かりやすい共生関係で、そしてハゼもエビも美しく可愛らしい。
この水槽の前で共生ハゼの写真を撮っていると、クマノミ見て「あ、ニモだ!」「ニモー!ニモー!」とはしゃぐ人がたくさんやってくるんだけど、カメラのレンズの先にこのハゼとエビがいることをそっとお伝えすると、けっこうな確率で魅入ってしまうのですね。
それくらい、誰もが魅了される生きものたち。
「しなすい」に行ったら、ぜひとも足を止めてほしいな、と心から思います。