アクアマリンいなわしろカワセミ水族館がバードハウス化していた件。

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10月某日。

福島県・猪苗代町の「アクアマリンいなわしろカワセミ水族館」へ。

福島県猪苗代町にある観光施設、アクアマリンいなわしろカワセミ水族館。「ふくしまの湖沼郡をとおして人と地球の未来を考える。」をテーマに福島県内で見られる淡水生物(在来種)たちを本来の環境を再現し展示しています。

仙台からは意外と近く、ぼくにとって地元館以外では数少ない「毎年1回は足を運んでいる水族館」の1つ。(と言いながら、水族館の全貌が分かるような紹介記事を書いてなかったな、、、)

すみません、そのうち書きます。。

■劇的ビフォーアフター!!サケマス水槽が鳥類展示に!

今回、衝撃的だったのは順路中盤のこちらの展示。

水槽の上側に木枠が組まれ、謎の建造物が出来上がっています!
(プライバシーに配慮し、写真の一部を加工しています)

このエリア、以前訪れたときはこうなっていたんです。

2016年3月の訪問時。
段々畑のようになった水槽に、上流側からずらっとサケ・マス類が展示されています。
当時は「サケ・マス類のショーウインドー」というコーナー名だったように思います。

なんとなく水産試験場のような、殺風景とも思える水槽群。カタログ的な展示コンセプトだったと思うので、そのシンプルさがテーマに沿っていて良かったのですが。
(福島県の内水面試験場に隣接しているので、その影響なのかなー、とか勝手に思っていました)

昨年に訪問したときは一部が改修されていて、そのときも「おおっ?!」と思ったのです。

2019年9月訪問時。
下流側のいくつかの水槽にだけ木枠が組まれ、ガラス(アクリル?)がはめ込まれ、そして展示されているのは水辺にすむ鳥類たち。(右側にカワガラス、左側にカワセミが飼育されていました)

アクアマリンいなわしろカワセミ水族館、以前はカワセミは展示されていなくて、

「カワセミはいないけどカワウソはいるよ!」

という自虐的(?)なキャッチフレーズを自ら名乗っていたのです。

3月21日より年間パスポートのデザインをリニューアル致します。昨年カワセミやカワガラスの展示が始まり、当館のキャッチフレーズでもあった「カワセミはいないけどカワウソはいるよ」は新イラストへと変更になりました。くわえてカワセミのNEWキャラク

昨年このカワセミ展示を見たとき「ついに名実ともにカワセミ水族館になったんだなぁ」と思ったりしたのでした。

そして今回。

なんと、ついに上流側まですべての水槽が大改造されてました!
左側から、キセキレイ / カワセミ / カワガラスの3種類の鳥類を展示中。
(正確には、いちばん左側の水槽だけはまだ鳥が入っていない)

もはやこれは「水槽展示」というよりバードハウスだ……!

それにしても、この手作り感よ……。
白木の木材で枠を組み、そこにガラスをはめ込んだ、とてもシンプルなケージ。けれど、その素朴さがとても良いです。DIY最高。
ガラス面に葉っぱ型のシールが貼られているのは、鳥たちの衝突防止対策でしょうか。

肝心のカワセミはまだ馴化中なのかスダレで目隠しされていましたが、カワガラスのカッコよさに惚れ惚れしました。

だいぶ人馴れしているのか、間近で撮らせてくれました。

水を飲んだり、羽づくろいしたり。
行動をずっと見ていても飽きないです。
左右のケージに2羽飼育されていて、互いに鳴き交わしたりもしていました。見た目に似ず(?)よく通る綺麗な鳴き声です。

■魚もちゃんといます!(いまのところ)

さて。

鳥さんの展示もいいのですが、前までいたサケ科魚類たちはどこへいってしまったのでしょうか。(といういちおう「魚好き」としての疑問)

以前は「サケ科魚類のショーウインドー」という名前のコーナーで、サケマス類をたくさん展示していたのです。(この解説ボードは今でも残っていました)

キセキレイの展示エリアの水中部分を覗くと……

こちらはヤマメ。

こちらはニッコウイワナ。
解説ボードに書かれている通り「素性のしっかりした」ニッコウイワナでしょうか。とてもきれいな個体!!

以前のサケマス類展示も好きだったけど……(シナノユキマス/アイヅユキマスとかいたし)。
まぁ、サケマスが主役の水族館は他にも何ヶ所もあるしなー(主に北海道ですが)。

■館内を通して一貫した、素晴らしい水辺感。

こちらはカワガラス展示エリア。
水辺に生える植物がふんだんに植えられ、水中部分の石の苔むした感じもあり、水辺の情景がとてもよく再現されています。

アクアマリンいなわしろカワセミ水族館の展示って、この「水辺感」が素晴らしいのですよねー。

このエリア、1つ1つの水槽は決して大きくないのですが、その限られた空間を上手く使った植栽が神がかっている……。

アクアマリンいなわしろカワセミ水族館の水族館全体のテーマは

「ふくしまの湖沼群をとおして
 人と地球の未来を考える。」

魚や水生生物だけを展示するのではなく、水の中と陸上とが繋がる「水辺」を再現し展示したいのだろうなぁ、と。水辺に生える植物なんかも含めて。

サケマス展示から鳥類展示への転換も、その展示コンセプトの一環なんだろうなという意図がすごく伝わって、とてもよかったです。(鳥類以外では「カワネズミ」も以前から常設展示しています)

まだ未完成と思われるエリアもあり(というか、行くたびに変わり続けている水族館という印象)、これからどうなっていくのか、次回の訪問がとても楽しみです。

■「なぞの草」の展示も始まっていました!

余談。
2号館の入り口にある植物展示。

以前はワサビが植えられた滝があったのですが、「なぞの水草 ビャッコイ!」という展示に変わっていました。(というか昨年訪問した時から展示されていたらしい……そのときは解説ポスターがなくて気付いてなかった)

解説をよく読むと「北日本では福島県白河市にしか分布していない」って……。マジで「謎の草」すぎてちょっと笑いました。いったい何者なんだこの草……。

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