■前回までのあらすじ
日本を飛び出して、真夜中にニューカレドニア到着。
深夜2時にホテルにチェックインして、翌朝の国内便に乗り、
「天国にいちばん近い島」こと、ウベア島へひとっ飛び!
果たしてそこは本当に「天国」なのか??
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■ニューカレドニア旅行記・2日目■
2017年2月27日(月)
天気:晴れ
場所:ヌーメア→ウベア島
ニューカレドニアの首都・ヌーメアを飛び立ってだいたい30分ちょっと。
眼下に、いよいよウベア島が見えてきた!
クロワッサンをさらに細長く伸ばしたみたいな形のウベア島。
よく見ると、島の右側と左側で海の色が違う。
・島の西側(写真右側):サンゴが隆起して出来た、穏やかで浅いラグーン(礁湖)。
・島の東側(写真左側):外洋に直面して、荒波が押し寄せる荒々しい海岸線。
写真の真ん中、2つの島を繋ぐのが「ムリの橋」。
橋の下だけは、藍色の絵の具を流したような濃いブルー。ここだけ流れが速いのだ。
そのムリ橋のすぐそばが、僕たちの泊まる「パラディ・ド・ウベア」だ。
着陸直前。
比較的、乾燥した地形が広がる本島(グランドテール島)と違って、
ここ、ウベア島は温暖湿潤な熱帯雨林が鬱蒼と広がっている。
綺麗な海と砂浜のイメージしかなかったけれど、
こりゃジャングルの中を、生き物探して歩くのも楽しそうだぞ、
と、余計なことを考えてしまった。
■ウベア島に到着!
飛行機を降りて、歩いて小さな発着所へ。
空港には売店も、観光案内所もない。
リゾートらしさもまったくない。最高だ。
実は、今回ウベア島行きを提案したのは、僕ではなく妻。
(僕は、より魚影が濃いというイル・デ・パン島に惹かれていた)
小説『天国にいちばん近い島』を読んだのか、それとも原田知世のファンなのか。
ふと気になって飛行機の中で尋ねると、違う、と言われた。
「海と空しかない、なにもない島で過ごしたい。
コンビニも洒落たレストランも、TVもインターネットも要らない。
朝は太陽とともに目覚めて、昼は海を眺めて、夜は日が沈んだら休む。
ハワイみたいな人工的なリゾート地じゃ、そんな時間は過ごせないと思うから。」
ウベア島の小さな空港に降り立ったときから、
ついにそんな時間が流れ始めた。
僕たちはホテルの送迎のワゴン車に揺られながら、
脳みその中の何かのスイッチを、プチッとOFFにした。
■「なにもしない」という生き方
空港からジャングルの間の道を抜けて、見えてきた風景。
こんな木陰があちこちにあって、
島の人たちがのんびり、木陰に座って談笑してる。
「なにもしない」という生き方が、確かにここにあった。
ムリの橋の上から。
言葉は不要。