(かの有名な桂浜水族館の「最終課金エリア」。あきねこ(@necoratta)さん、画像提供ありがとうございます!)
(桂浜水族館……学生時代に旅行で桂浜までは行ったのに入館せず。それ以来四国に行けていません。ごめんなさい、コロナが収束したら必ず遊びに行くから……。)
■水族館への個人寄付制度、意外なほど少ない……
新型コロナ感染拡大の影響で、あちこちの水族館で長期休館が続いています。前回はそんな水族館への「課金方法」として、個人サポーター・寄付制度を設けている水族館について調べてみました。
ところがこれが、意外なほど少ないのですね(記事中では6園館:当方調べ)。この点については「遠方の推し水族館に課金したい!」という前々からの個人的思いもあって、今後もっと普及すればいいなと考えています。
■ならば「水族館グッズの通販サイト」はどうだ??
推し水族館は休館中、サポーター制度もまだ整備されていない……ならば、「水族館グッズを通販で買う」というのはどうでしょう??水族館によく遊びに行く方なら誰しも、入場料とは別に売店でお土産(自分みやげ含む)を買って現地でお金を落とす、という経験があると思います。(水族館のおみやげ品には「現地まで足を運んだ記念として買って欲しい」という意図もあると思うのですが、「水族館に行きたくても行けない」というこの状況を鑑みての話とご理解ください)
というわけで、公式グッズの通販サイトを設けている水族館はどれくらいあるのか?調べてみました。
※「水族館に課金する」という視点から、大手通販サイトで売られている(例えばAmazonやヤフオクでグッズが二次販売されている)とか、グッズショップの委託外注先のサイトとかは除外しました。
※また、個人の作家さんのグッズ通販についても、今回は言及していません。(本当はそういった個人事業主の方こそ、今回の新型コロナの影響で大変な状況だとは思うのですが……)
※調べてみると「欲しい商品があったら連絡いただければ発送します」みたいな水族館も多いのですが、それも全部入れると収拾がつかないので、WEB上でグッズのラインナップ/価格くらいは分かるところだけを対象にしました。
▼ サンシャイン水族館「いきもーる」
言わずと知れた、いきものグッズ専門のネットショップ「いきもーる」。サンシャイン水族館・しながわ水族館の運営会社である、㈱サンシャインエンタプライズが運営元となっています。
※サンシャイン水族館・しながわ水族館オフィシャルグッズの通販はこちら。「ペンギン婚姻届」、いいですね!
▼ Tokyo Zoo Shop(葛西臨海水族園ほか、都立動物園・水族館)
都立動物園・水族館(上野、多摩、井の頭、葛西)の共同運営とはなりますが、オリジナルのネットショップを展開。ぬいぐるみ、お菓子から衣料品、ミニ図鑑、書籍に至るまで幅広いアイテムを取り扱っています。(比率としては動物園グッズが多め)
新型コロナによる臨時休館中のキャンペーンとして、通常は通販していない商品(おそらく普段は店頭でしか買えない商品)を期間限定で特別掲載しています。まさに当記事で書きたかった「自宅から、水族館に課金せよ!」を先んじて実施している形ですね。さすがです。
▼ すみだ水族館 / 京都水族館オンラインショップ
https://shopping.geocities.jp/sumida-aquarium/
運営母体が共通する、すみだ水と京都水。ショッピングサイトもYahoo!ショッピングで統一されています。
いずれもかなり豊富なラインナップで、ショップ店頭に並んでいるものはほぼ全てネットショップからも購入できるのではないでしょうか。京都水族館のネットショップではもちろん、あの「超特大オオサンショウウオ」も販売しています。
※新型コロナによる閉館の影響で、商品発送日を限定しての対応になっているようです。また、一部食品アイテムについては賞味期限が近い商品の大幅値下げを実施中です。
ここまで3つ、「水族館 通販」とかでググッて出てきた大手どころをいくつかご紹介。
ここからは全国の水族館の公式サイトを北から順番にチェックしてみました。(人力ですので、チェック漏れがありましたら教えてください)
▼ 標津サーモン科学館
http://s-salmon.com/shopping.html
「サケの仲間たち」というオリジナルポスターの通販を郵便振替で受け付けています。1枚700円(+梱包量・送料)。
非常にクオリティが高くて、サケマス好きなら部屋に飾りたくなる一枚!
▼ 青森県営 浅虫水族館
【4/15追記】
4/20よりキャラクターグッズ「すみっコぐらし」の水族館限定グッズの取扱いを始めるとのこと。ただし当面は臨時休館中なので、通販で対応されるそうです。
【4/26追記】
上記キャラクターグッズ以外の、水族館オリジナルグッズの通販も開始したそうです!(メール、電話での通販)
▼ 男鹿水族館GAO
【4/26追記】
4/21より臨時休館となったGAO。食品ロスを防ぐため、食品・お菓子類の詰め合わせセットの通販を開始しました!メール、FAXで申し込み可能とのことです。
水族館って水産資源保護やサステナビリティというメッセージを伝えるべき施設でもあると思うので、「食品ロスを防ぐため」という理由にもすごく納得します。
(B)5,000円(税込) *6,500円相当の商品、約12点。
(C)8,000円(税込) *11,000円相当の商品、約18点。
▼ 鶴岡市立加茂水族館
臨時休館中の対応として、オンラインショップ「海月灯りオンライン(仮)」をオープンしたようです。現在は、賞味期限が迫っている食品系グッズのみの販売。そしてオープン後すぐ即完売となっているようです。(4/15時点)
かもすいのグッズショップは美しいクラゲの写真を使ったグッズや書籍が豊富で、買い物していてとても楽しいので、ぜひ食品以外のオリジナルグッズも販売してほしいところです!
【4/26追記】
日曜日限定でグッズ通販「海月灯りオンラインSunday」を開始したそうです!
食品系以外のオリジナルグッズを、週替わりでセット販売するとのこと。
【5/5追記】
4/29より、「仮」がとれて「海月灯りオンライン」を正式オープン!食品系のおみやげセットをいつでも購入できるほか、日曜限定のグッズセット販売も継続するようです。
▼ アクアマリンふくしま
https://www.aquamarine.or.jp/guide/shop/
ポチるタイプの通販サイトではないですが、電話/お問合せフォームからの通販が可能。安部館長が描かれた魚の正面顔グッズや、カワウソグッズ、AMF公式キャラクター「シーラカンスの権兵衛」グッズ等、ラインナップがかなり豊富です!
【4/26追記】
4/23より、「お菓子詰め合わせセット」を期間限定で販売開始。こちらも食品ロス対策なのでしょうか。水産資源の持続利用、食育といったテーマに真剣に取り組むアクアマリンふくしまらしいな、と思います。
【ミュージアムショップ 通信販売のお知らせ】
通信販売は、休館中もお問い合わせフォームから受け付けています。
本日より「お菓子詰め合わせセット」が販売中!賞味期限が少し短いですが、合計8点も入ったお得なセットです。
詳細はこちらのページでご確認ください。https://t.co/ydjc2bVRdd pic.twitter.com/e50FuxUFDC— 【公式】アクアマリンふくしま (@aquamarinestaff) April 23, 2020
▼ アクアマリンいなわしろカワセミ水族館
https://www.aquamarine.or.jp/kawasemi/guide/shop/
こちらもAMF同様、問合せフォームから通販可能。「箱庭動物園」さんの缶バッジ他、かわいいイラスト系のいきものグッズが多いです。
▼ 京急油壷マリンパーク
こちらもポチるタイプではなくメール注文となりますが、オリジナルグッズの通信販売を展開。水族館グッズではないですが、京急の「赤い電車」を模したクッキーがかわいい。
【5/5追記】
5/5より、通販サイト開設。「売上は動物たちの維持に役立てていきます」とのことです。
賞味期限の近い食品系グッズや、「おうちで楽しめる」工作系のグッズをセット販売しています(一部、単品購入も可能)。
▼ あわしまマリンパーク「カエル通販Fever!!」
こちらはオフィシャルグッズの通販とはちょっと毛色が異なるのでここに載せるべきか迷ったのですが、運営母体は水族館と同一ということで……。
カエルほか両生類(生体)の通信販売ショップです。あわしまマリンパーク内には日本最大級のカエル館があり、別の事業部では生体販売も取り扱っている、ということのようです。(ちなみに水族館オフィシャルグッズの通販はなし)
【4/15追記】
4/10より水族館オリジナルグッズについても通販を開始したそうです!
新型コロナの影響で4/14~ 臨時休館となってしまったあわしま、通販で応援したいですね!
【4/26追記】
この日から、入園券を上記通販サイト(↑)で購入できるようになりました。1枚1,800円、購入枚数は制限なしとのこと。「コロナが収まったら遊びに行くぞ!」という気持ちをかきたてられますね!(個人的には、どの園館もグッズ通販以上にチケット類を通販してほしいな、と思います)
▼ iZoo
厳密には水族館施設というより動物園なのかもしれませんが。
iZooのオンラインショップもかなり充実しています。上記のあわしまマリンパーク(カエル館)といい、爬虫類・両生類業界はもともと生体も含め通販の盛んな業界でしたから、こういったグッズ通販も得意なのかもしれません。(生体販売の是非、という話はここではさておき。)
▼ 蒲郡市竹島水族館
【5/5追記】
Facebook上にて、賞味期限切れが近い食品類等のセット通販を開始!(5/5現在、幸いにしてほぼ全て売切れだそうです)
https://www.facebook.com/蒲郡市竹島水族館-163361183812505/
▼ 鳥羽水族館
ここまで調べた中で、水族館単体で直営するオンラインショップとしては最も充実しているな、と思ったのがこの鳥羽水族館。ショッピングカート式で、いわゆる「ポチれる」タイプの通販サイトです。
取り扱いアイテムも、ぬいぐるみやお菓子といったお土産品から書籍・絵本、果ては標本類(貝類とか深海生物とか)まで!「スナホリムシの一種」「クーマの一種」なんてアイテムが並ぶ通販サイト……狂ってやがるぜ……(いい意味で)。
▼ 海遊館 / 近畿百貨店ネットショップ
大阪を代表する水族館・海遊館のオンラインショップは、親会社でもある近鉄が運営(近鉄百貨店のネットショップを活用)。さすがのラインナップで、「海遊館オリジナルお好み焼きのコテ」なんてのまで売ってます。
但し、新型コロナによる海遊館の臨時休館を受け、ネットショップも一時休業中……。残念ですけど、従業員の方の健康を第一に考えた措置なのかもしれませんね。
※ 経営母体が同じ「ニフレル」については、通信販売が見つかりませんでした。
※ところで三重県の志摩マリンランドって、それこそ開業当時から近鉄直営の水族館じゃなかったっけ??と思ったりもしたことは内緒。
▼ 宮島水族館(みやじマリン)
電話で発注&代金引換で発送という方式で、オリジナルグッズの通販を行っています。
地元・広島カープとのコラボグッズも展開してるんですね。赤ヘル×スナメリTシャツ、かわいい。
▼ 四国水族館
【5/5追記】
本来ならこの春に新規オープン予定だった四国水族館。
「サポーターズパスポート」制度も目新しいものでしたが、さらに5/1から“応援グッズ”としてオリジナルグッズのセット通販を開始!
▼ 九十九島水族館 海きらら「パールシーオンラインショップ」
長崎県佐世保市にある海きらら。いまだ未訪なのですが、複数の方から激推しされていてずっと行ってみたい水族館になっています。
ショッピングカート方式のオンラインショップを展開。「和くらげTシャツ」が渋いデザインで好きです。
▼ いおワールドかごしま水族館
こちらも当方未訪のかごしま水族館。やはり行ってみたい水族館の1つです。
ショッピングカート方式、代金引換での通販を展開。サツマハオリムシをモチーフにしたハリセン「ハオリセン」が、ひときわ異彩を放っております。
■サポーター制度よりは多いけど、まだまだ少ない水族館通販。
全国の水族館のネットショップ有無について、ざっと調べてみました。昨日投稿した「寄付編」では個人サポーター制度のある水族館は6館だけでしたが、それよりは少し多い結果に。
とはいえ、全国に100カ所以上の水族館があることを考えると、まだまだ少ないような気がします。そして調べてみた限り、しっかりした通販サイトを設けている園館は大手の大規模水族館が多い傾向を感じます。
(逆に、いかにも商売上手そうな八景島系列がいっさいありませんでした。恐らくグッズショップの運営そのものを、外部業者に委託しているのでは?と思います)
長期化する臨時休館を受けてか、これまでグッズ通販をしていなかった園館も次々に通販サイトを立ち上げる流れになっています。
特に、食品系のグッズについては賞味期限切れの食品ロス対策という背景もあり、水族館という施設の意義を考えると素晴らしい取組みではないでしょうか。(運輸や梱包に伴う資源ロス、みたいな問題もあるのかもしれませんが)
冒頭にも書いた通り、水族館のおみやげ・オリジナルグッズについては「来館した記念に買って帰ってほしい(=現地まで足を運んでほしい)」という意向が強い水族館もあるのだと思います。ぼく自身もその考えは分かるような気がします。
一方で今回のように臨時休館が長期化している状況では、グッズ通販があれば「少しでも推し水族館を支援したい」という気持ちの受け皿にもなるのにな。とも思ったりします。もちろん水族館運営の本質はグッズ通販ではありませんし、判断の難しいところですけれど。
※ぼくのもう一つの趣味である音楽ライブや野外フェスも軒並み中止/延期になっておりまして、その晴れない気持ちは推しバンドの音源やグッズを買うことで解消を図っております。
※個人的に、水族館公式グッズでいちばん買いたいのは「本」です。各園館のグッズショップに置いてあるガイド本とか、その水族館に関する専門書とか。
家にいる時間が長くなって、いつもよりたくさん読書の時間が取れそうなので。Amazonで買ってもいいんだけど、どうせなら、さ。
※これまで行った水族館の中で「ここは通販して欲しい!」と思うのは鶴岡の加茂水族館。クラゲの写真を使ったグッズ類がとにかく綺麗なのと、クラゲの写真集や解説本が豊富。ついつい何かしら買ってしまいます。
⇒ 上記のとおり、かもすいは4/15にオンラインショップを開設したようです!
■「寄付」「通販」それ以外に考えること。
ここまで「水族館への個人寄付」「公式グッズの通販」という形で、自宅にいながら推し水族館を支援できないか?ということを調べてみました。
これ以外に思いつくのは、以下のようなことです。
・チケット/年パスの先行購入
・動画配信に対する課金、投げ銭
「展示物を見てもらう」という水族館の本来の趣旨に立ち返れば、この2つの方法は理に適っていると思います。
特にチケット販売に関しては、コロナ以前からWEBチケット販売を取り入れている園館もたくさんありますし、「コロナが収まったら必ず行くから待ってて!」という気持ちをいちばんストレートにぶつけることのできる方法かもしれませんね。
(一方、WEB購入したチケットの有効期限は園館によってさまざまですので、期限切れには注意が必要かもしれません)
動画配信に関しては、現在も多くの園館でSNS等での動画配信を実施されています。「無観客状態」が続く状況で少しでも水槽の様子や展示生物の姿を届けたい、という各園館の方々の努力に、本当に敬意と感謝しかありません。
動画配信で稼ぐというのはきっとこれまでの水族館運営にはないスキーム(仕組み)で、無料で始めたものを有料コンテンツ化するという点も含め、いろいろとハードルが高いのかもしれません。でも、この臨時休館が長期化してしまうのであれば、有料化もアリなんじゃないかな……と思います。
※追記!
北海道・北見市の「北の大地の水族館」では、ふるさと納税の返礼品として館長によるオンラインガイドツアーを開始しました!
グッズ通販でも嬉しいんですけれど、やっぱり「展示されている生き物たちの姿や展示解説を見て(知識や感動を得て)、それに対して対価を払う」というのが、水族館と水族館ファンの本来の姿なんじゃないかな、と思うので。