【熱帯魚飼育】お手軽DIY!ブラインシュリンプ孵化器の作り方

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在宅勤務メインの生活もはや3か月経過。

すっかり自宅にいる時間が長くなり、そして土日も水族館に行けない生活が続き……。
結果として、自宅で飼っている熱帯魚たちと向き合う時間がちょっと増えました。これはこれでこのステイホーム生活の嬉しい副産物なのかなー、と思ってます。

そんなわけで。

ラミレジィ、産卵成功キターーーーー!!

半年ほど前に5匹まとめて購入し、結果的に1ペアお見合い成功。
その後、何度か産卵まではたどりつくものの食卵してしまったり、稚魚の給餌がうまくいかなかったり。

これまでは孵化したての稚魚たちの初期餌料として「殻を剥いたブラインシュリンプの耐久卵」を与えていたのだけれど、どうやら微妙に粒が大きくて稚魚の口には入らないらしく、2度ほど失敗(エサを食べてくれず全滅)。

エンゼルフィッシュの稚魚だとこの「殻剥きブライン」でもまぁまぁ食べてくれたんだけどなー。追いかけはするので、エサだと認識はしてるみたいなのですが。
ほんの0.数mmのサイズ差が原因なのかなぁ。魚って繊細。

■仕方ない、アレを湧かすかー。

(さっきと同じ写真です)

この写真は孵化したての稚魚の様子。
すぐ上の流木の上に産卵したのですが、親魚は水底を少し掘って窪みを作り、孵化した稚魚をそこに集めていました。この段階だと稚魚たちは卵黄の中の栄養を使って育つので、まだエサは与えなくて大丈夫です。

それにしても、今回はいままでよりなんだか多めに産んでくれたみたいだなー。せっかくだし今回こそちゃんと育成したい……。

よし、アレを使おう。

というわけで乾燥エサの「殻剥きブライン」ではなく、きちんとブラインシュリンプの耐久卵を孵化させて活エサとして与えることにしました。(「殻剥きブライン」は薬品で卵殻を溶かしてるので、塩水に入れてブクブクしても孵化しません)

ブラインシュリンプ(アルテミアとも呼ぶ)の孵化のさせ方については長くなるのでここでは書きません(「ブラインシュリンプ 湧かせ方」とかでググればOKだと思います)

とりあえず条件としては

① ちょうどいい塩水(2~3%くらい。500MLに食塩10gでOKです)
② 20~25℃くらいの水温
③ エアレーションして24時間(+α)待つ

の3つさえ満たせば基本的にOK。(真っ暗闇ではダメという説もある)
ざっとググッたところ、下記サイトあたりが分かりやすかったです。

金魚の稚魚に与える餌として最も良いのはブラインシュリンプです。 ブラインシュリンプは金魚の稚魚と同じように孵化…

■「ブラインシュリンプ孵化器」の作り方

「ブラインシュリンプの孵化のさせ方」については割愛しますけど、ぼくがなぜ最初「活ブライン」を湧かすのをサボろうとしたかというと、まぁちょっとだけめんどくさいからなんですね。

といっても基本的には「塩水にブラインエッグ入れてブクブクして24時間くらい待つ」だけなんですけどね。めんどくさいポイントとしては、

・塩水を作る
・孵化用の入れ物を用意する

の2点じゃないかなー、と思います。

まずは!塩水を作る!!

塩水は飛び散ると塩ダレでガビガビになっちゃうので、ご家庭だったらフタができる容器が便利です。今回はキッチンに転がってたこのペットボトルを利用。

※ペットボトル、お手軽ではあるんですが「毎日ブライン湧かすよ!」って人は使い捨てじゃないハッチャー(孵化器)を使ったほうがいいかなー、と思います。プラスチックゴミの問題とかを考えても。

500MLあたり10gの塩を入れます。漏斗を使うと周りにこぼれずに便利です。
人工海水があればいいけれど、普通の食塩(精製塩)でも大丈夫。逆にニガリとかいろいろ入ってる高級な塩は使わないほうが無難かもしれません。高くてもったいないし。

あと、海水魚を飼育していてまっさらな(なにも飼育してない)人工海水を用意できる人はそれをそのまま使えるみたいです。ウチは淡水魚オンリーだから食塩水作らなきゃいけないんだけど。

水(水道水でOK)を入れて、キャップをして振ります。

振ります!!!(塩が完全に溶ければOK)

塩水を作るのはコレだけでOKです。「500MLあたり食塩10g」っていう分量さえ間違えなければ、慣れちゃえば意外と簡単ではある。(10g測るのがめんどくさいくらいかなー。小さじ1杯ってなんで5gじゃなくて6gなのって毎回思う)

※田んぼとかにいる「ホウネンエビ」もブラインシュリンプと同じように耐久卵を産むので、こちらは塩水を使わずに真水で孵化させることができます。実は今回初めてホウネンエビの卵を入手して試してみたんだけど、あんまり上手くいかなかったので今回は割愛。

続いて!ペットボトルを加工する!!

はぁー。
実はこっからが今回の本題なんですけどね。長かった。

とりあえず「ペットボトル入りの塩水」はできたわけですが、ブラインシュリンプを湧かすにはコレに曝気(エアレーション)しなきゃいけないわけです。

ペットボトルにキャップをせずエアチューブをぶっこむだけでもいいんですが、やってみると分かるけど24時間ブクブクしてると塩水が飛び跳ねて周りがガビガビになります(笑)。

そんなわけでひと工夫。

まずペットボトルのキャップにアイスピック(or 千枚通し)で穴をあけます。
あ、サントリーさんのロゴの真ん中にアイスピックを突き立てるという呪いの儀式みたいな絵ヅラになっててすみません。ウーロン茶いつも美味しく飲んでおります。

※なお、炭酸飲料のペットボトルのキャップは肉厚なので穴を開けるのにちょっと力がいる。ボトル部分は丈夫でいいんだけど。逆にミネラルウォーターのボトルはフニャフニャしてて使いづらい。キャップの加工は楽なんだけど。

続いて、真ん中に開けた穴の周囲に小さめの穴をいくつか。
エアポンプから空気を送り込むので、その分の空気抜き用の穴です。まぁ開けなくてもペットボトルが破裂することはないので、そこまで心配しなくてOK。

さっきアイスピックで開けた真ん中の穴を、さらに大きくします。

アイスピック ⇒ プラスドライバーに得物を持ち替え、さらにグリグリ。
エアチューブが差せるちょうどいい大きさの穴を目指しましょう。

そしてエアチューブを差します。

こんなんができます。
(どうみてもガラクタですが、こういうのを大事にとっておくのがアクアリストの性。)

このエアチューブ付きキャップを、さっきの塩水ペットボトルに装着したところ。
※この方法のいいところは、ボトル本体が汚れたらキャップだけ残して新しいペットボトルに替えてしまえばいいところ。まぁ、さっきも書いた通りプラスチックゴミの問題なんかを考えると使い捨てもよくないのでしょうが……。

さて、最後にここに、ブラインシュリンプの卵を適量入れます。

使いたい量にもよるけど、こういう小さいスプーンで2,3杯くらい。
まぁ適量は各自見極めてください。あんまりたくさん入れると孵化したブラインシュリンプが酸欠になるし、あんまり少ないと肝心の稚魚たちに十分いきわたらなくなります。

※撮影のために水槽の上においてますが、もうちょい安定した場所に置きましょうね。

最後にこれをエアポンプに繋ぎ、ブクブクさせながら24時間待てばOK。水温が低いと孵化しないので、冬場は要注意です(熱帯魚を飼っている水槽の中で「湯せん」するって手もある)。

※「炭酸飲料のペットボトルが形状的にベストである」という、役に立つんだか立たないんだかなライフハック。炭酸の内圧に耐えられるよう、ボトルの肉厚が少し厚手なのもよいです。

翌日になれば、小さいミジンコみたいなブラインシュリンプの幼生が湧くはずです。小さな魚や稚魚たちのごちそうです。(ラミレジィの稚魚の場合、ブラインシュリンプの幼生はギリギリ口に入るかどうかのサイズみたいです。孵化してすぐの幼生を給餌したほうがよさそう)

ピコピコ動く小さな動物プランクトンをほんの数mmの稚魚たちが一生懸命追いかけてついばんでる姿を眺めていると、自宅のリビングに小さな生態系ができたような、なんとも言えない楽しい気持ちになれるのです。

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写真素材のピクスタ

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