2018.09.30_東京タワー水族館・最終日。

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2018年9月30日。

東京タワーの1Fフロアにある観賞魚専門水族館・東京タワー水族館が、40年の歴史に幕を閉じました。

1年間のアルバイトという短い間だったけれど、たくさんの思い出がつまった特別な場所で、今回の閉館決定を知っていろんな思いがこみ上げてきます。いまでも自分があちこちの水族館に通って写真を撮ったりブログを書き続けているのは、当時のそんな気持ちを追いかけているからなんだと思います。

ぼくにとっては思い入れのある水族館で、もちろん閉館と聞いて思うこともいろいろありました。とはいえ最終的な心情は、シンプルに「1回でも多く遊びに行きたい!」だった気がします。(「閉館するらしい」と噂になりはじめた7月から9月は毎月2回ずつ、その前にも1回遊びに行っているので、今年に入って7回目の訪問です)

■もちろん最終日も行ってまいりました!

最終日・9月30日の朝。

「いよいよ今日なのか……」という気持ちで目を覚ましました。二度寝してしまえば無かったことにできるかな、とか思ってみたり、大混雑していると聞いていたのでなんだか気が進まなかったり。
本当は朝10時の開館に並ぼうかなと思っていたのだけど、そんなこんなで昼過ぎに現地へ到着。ちなみにこの日は台風24号が襲来していましたね(日中は大丈夫だったけど、夕方から大荒れの予想)。

入館は12時45分ごろ。
特に入場列ができるということもなく、すんなり入場できました。(オープン時間には長蛇の列ができていたようですね)

■館内はこんな感じ。

入館すぐ(昼過ぎくらい)の館内はこんな感じ。
極端に混雑している、という感じでもなかったですが、東京タワー水族館にしては混んでいるほうかな。だけど都内の他の水族館と比べたらぜんぜん空いているという、「辛そうで辛くない少し辛いラ●油」みたいな状況。

(※以下、館内の写真はプライバシーを考慮し一部画像加工しています)

「アメリカ」コーナー。

「アジア」コーナー。このベンチに何度座って、魚たちを眺めただろうか。

順路最後の、錦鯉の池。
全員が全員というわけではないのでしょうが、ベンチに座って池を眺めて思い出に耽るような人も結構いたように見えました。

ランチタイムを過ぎ、14時くらいが混雑のピークだったかな。

■エサやりタイムは大混雑!

14時半。
「アメリカ」コーナーのエサやりタイムが始まりました。飼育スタッフの方が台車を押しながらマイクでアナウンスをして、館内のお客さんも自然と集まってきます。

まずは、レッドテール・キャットとアリゲーター・ガーの迫力が楽しい大水槽。

続いてピラニア水槽へと移動していきますが、あまりの混雑ぶりに解説を聞くのを諦め、後ろから引きで撮ってます(笑)。

たくさんのスマホやビデオカメラで撮影&録画。記者会見会場みたいな、水族館とは思えない光景。

大迫力のジャウー。もはやジャウーが見えない。。

スタッフさんも脚立に上り、撮影していました。
改めて「今日が最後」なことに気付かされた瞬間。

■お気に入りの魚たちを、1匹でも多く。

「またきっとどこかで会える」
そう思いつつも、この場所で彼らを見ることができるのはこの日が本当に最後。
1枚1枚シャッターを切るたびに、その実感が強くこみ上げてきました。

※館内の生体たちは、多くが次の飼育・展示先へ貰われていったそうです。
本当に良かった。新天地で、また少し違った姿を見せてくれるでしょう!早く会いたいです。

本日11月5日、ずっと沈黙を保っていたTTA公式アカウントさんが、突如としてツイートを再開!飼育されていた生き物たちの行き先を公開してくれました!!

■夕方、ゲリラ的(?)エサやりタイム。

閉館も迫った17時過ぎ。

本来ならもう「エサやりタイム」はないはずなのですが、飼育スタッフさんがやってきてガーパイクたちにエサを与え始めました。

「最終日お疲れ様!」という宴的な感じかな。

毎度のことながら、水槽にポイポイとエサを投げ込むのではなく、1匹1匹魚を見ながらトングやピンセットを使って給餌していて、東京タワー水族館のエサやりタイムは見ていて楽しいです。

残念ながら1つ1つの水槽が決して大きくないので、餌を多めに与えればすぐに水が汚れてしまうし、かといって足らなければ痩せてしまう。そんな悩みを抱えた小さな水族館だからこその、このスタイルなのかな、とも思います。(「盆栽飼育」的ではあるけれど。)

■メッセージボード。

館内をグルグル回っていたら、こんな小さな魚たちにも給餌しているのを見かけました。

小さな魚たちにも手を抜かず給餌していて、つくづく、魚たちを大切にしているなぁとまた感動。だって、金額的なことだけ考えたら、カクレクマノミ(1匹数百円~千円くらい)なんてどこかへ譲渡するほうがはるかにカネがかかりますからね。可哀想だけれど、見殺しにされてしまってもおかしくない。なのに、当然のように丁寧に世話をされていて。

そして、水槽の下の「40th」の文字にご注目!

模造紙に、TTAの魚たちが描かれた寄せ書きが。
小さなお子さんも、大人の方も、たくさんの人がメッセージを寄せていました。

「閉館します」ではなく、あくまで「40周年ありがとう!」の寄せ書きなのが、良いですね。

最終的に、1枚では足りず急きょ2枚目も投入されたようです(左側)。

現役スタッフの方の、短いけどギュッと詰まったひとこと。
書いた後ベンチに座って、このメッセージボードをしばらく眺めている姿が記憶に残りました。しかもすごくいい笑顔で……。

■そして、閉館。

台風24号の接近もあって、17時過ぎくらいには館内の客足もまばらに。
(この日は19時閉館でしたが、電車の運休なんかも想定され18時45分くらいには閉館を促すアナウンスが。どうやら東京タワー自体が、19時で臨時休業の予定だったようです)

19時ちょうど。水槽の照明も落とされました。

最後まで館内には(自分も含めて)15人くらいの人が残っていたけれど、スタッフの方のアナウンスに促されて出口へと向かいます。

この出口を出たら、本当に最後なんだよな……。
名残惜しいけど、粘っていたら本当にスタッフさんに迷惑をかけてしまうので(電車止まりそうだし)、後ろ髪をウインチで引かれるような思いで出口の自動ドアをくぐりました。

魚たちにとっては、きっと明日も「なんだかお客さんが少ないけど、とりあえず普通の日」。
スタッフさんたちにとっては、「今日で終わり」ではなく、きっと明日から大変な撤収作業のスタート。

ぼくたち「ただの水族館好き」にとっては、この日が東京タワー水族館との最後の1日でした。最後に足を運び、そして魚たちの姿や館内の様子、魚たちとスタッフさんとの心温まる光景の数々を心に刻むことができました。

ありがとうございました。また、きっとどこかで。

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