【小笠原年越し2018/2019】6日目・1月3日

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(前日の日記はこちら)

小笠原旅行・第5日目。シュノーケリングして、水族館行って、防波堤から大きなシロワニも眺めて、魚まみれの1日でした!

小笠原・年越し旅行6日目(現地5日目)。いよいよ、おがさわら丸出港日。父島を去る日がやってきてしまいました。最後の最後まで、この島を満喫したいと思います!

■見る景色すべてが名残惜しい。

朝起きてホテルをチェックアウトし、ずっと借りてたレンタサイクルを返しがてら、大村の集落を散策。見る景色すべてが名残り惜しくなってきます。

今回泊まったホテル・ブーゲンも。

その前の、ティラピアのいる小川も。

4日間で2回も通った居酒屋CHARAさんも。

あー、、、帰りたくないなぁ。。。

■最後に、ドルフィン・ウォッチングへ!

おがさわら丸の父島出港は15時半。なので、まだお昼すぎまでは遊べます。
先代の2代目おがさわら丸は所要時間:片道25時間半。わずか1時間半ですが短縮されたことで、最終日にもめいっぱい遊べるようになって、嬉しい限り!(ちなみに初代おが丸だと東京まで28時間。確か午前中には父島を出港してたはずで、これだと最終日はほとんど何もできなかったんです)

というわけで、我々は海の半日ツアーに行くことにしました。実は、前日に町でみやげ物を物色しているときに、まだ空きのあるツアーを偶然見つけていたのです!

今回お世話になったのは、小笠原でのエコ・ツアーを手広く手掛ける竹ネイチャーアカデミーさん。二見港すぐの場所にホテル&カフェ&お土産屋さんも展開しています。HPを読んでいるだけで小笠原の自然の魅力が伝わり、実は今回の出発前から気になっていたのです。

あなたの小笠原旅行のすべてをプレミアムサポート!宿泊、ツアーガイド、カフェタイム、ギフトまで全てにおいてエコな活動を考えております。

大きな荷物はホテルで預かってくれていたので、海に出る準備(水着&シュノーケルセット&防寒着、あとカメラ)だけ持って乗船です!

左は、南島へ上陸するツアーの観光ボート。我々は右の少し小さなボートに乗りました。

■出港30分で、イルカの群れに遭遇!

乗船し、まずはガイドさんの説明を受けます。

この日の海況は、残念ながら少し荒れ模様とのこと。それでもなるべくイルカを探しながら、チャンスがあればドルフィンスイムしましょう、ということになりました。念のため、ウエットスーツを借りて着用して出港です。

ガイドさんは船を操りながら、ほかのウオッチング船と無線でやり取りして情報交換しています。どうやら、小港海岸の沖合でイルカが出ているそうで、まずはそこへ急行!

いました!
小笠原近海で見られるイルカは主にハシナガイルカとミナミハンドウイルカの2種類。ドルフィンスイムをできるのは、好奇心の強いミナミハンドウイルカ。
これはどうやらハシナガイルカの群れのようです。

この日は波が高く、あまり大きなジャンプは見せてくれませんでしたが、それでも時折、水面から全身を見せてくれました。

正確な数は分かりませんが、数十~百頭近い大きな群れでした。時にはボートの本当に間近までやってきます。なお、小笠原ではドルフィン・ウオッチングに自主ルールを定めていて、1つの群れに近づけるボートの数は4隻まで。

ずっとここでイルカを見ていたいのですが、そうするとほかの船がやってこれないので、我々の乗った船はいち早くこの群れから離れ、次なるポイントを目指します。

■この日も北風。波静かな島の南側へ!

天気は悪くないのですが、海上はやっぱり時化模様。滞在中ずっと続いていた北風がこの日も強く、風下になる島の南側を目指すことになりました。

南島近辺の海。晴れてきたし海は綺麗なんだけど、波がなぁ。これじゃ泳げない。。

ジニービーチ。父島のほぼ南端にある、陸路ではいけない砂浜!(波がなければカヤックで上陸できる)。いつか行ってみたい!

ハートロックを眺めながら、島の南側へ。ここまで来ると、さっきまでのうねりが嘘のように静かな海になりました。イルカやクジラを探しながら船を進めますが、残念ながら鯨類には出会えず。

島の南側をぐるっと回り、島の東側へ。さっきまで遮られていた北風がもろに吹き付けます……!残念ですが、イルカもクジラも発見できませんでした。これ以上の北上は断念して、再び島の南側を通って戻ることに。

■海ツアーで知る、山のこと。

帰り道、ガイドさんが急に陸地を指さし、「あの丘を見てください」とひと言。そこは、父島の南東の端に突き出した岬。

小笠原の生態系を象徴する固有種のカタマイマイ(カタツムリ)たちは、父島ではもうこの島の最奥地の一角にしか生息していないそうです。その最大の理由は以前にこのブログでも紹介した外来種の肉食プラナリア「ニューギニア・ヤリガタリクウズムシ」。レンジャーの方々がなんとか保全しようとしているそうですが、ここまで山の中を歩いてくるだけでも大変そうです(海側は、写真の通りほとんど垂直に切り立った崖なんです)。

こんな一見「未開の地」にすら見える場所にまで入り込んでしまう外来種の問題の深刻さを、改めて思い知ったような気がしました。

海のツアーなのに山の生態系のことについても解説してもらえるとは思っていませんでした。以前(13年前)小笠原を訪問した時は1カ月滞在していましたが、ガイドツアーでこういう話を聞く機会はなかったように記憶しています。世界自然遺産に指定されて、こういうエコツアーが相当充実したのだなぁ、とも感じました。(一方で外来種の侵略が当時以上に進んでしまっていることも、事実ではあるのですが)

■帰りはまるで、ジェットコースター

この日は結局、最初に見たハシナガイルカの群れ以降は何も出ず。個人的には、イルカよりも兄島瀬戸の海中公園で魚を見たいなと密かに思っていたのですが、父島の北側の海域ですので行くことすらままなりませんでした。自然相手の遊びですから、仕方ないですね!

ガイドさんはギリギリまでイルカを探し続けてくれたようで、帰りは荒波の中、二見港まで一直線!まるでジェットコースターでした。実はこういう揺れのほうが船酔いしないし、大好きな自分(笑)。

こんな揺れ!

■下船後は、最後の島ランチ。

お昼前に二見港に戻り、船を下船。波しぶきですっかり全身びしょ濡れになってしまいました(笑)。

宿に戻って濡れた衣類を着替えたあと、この日は島の知人(13年半前の滞在時にとてもお世話になった方)の自宅に招かれて、お昼ご飯をご一緒することに。期せずしてお正月のお雑煮と、極上の近海マグロをいただいてしまいました!

(ほぼ大トロ。最高に贅沢すぎる!)

おがさわら丸の時間ギリギリまで、ご自宅でゆっくり、懐かしい昔話に花を咲かせました。また必ず遊びに来ます!

■そしていよいよ、おがさわら丸出港。。。

お昼をご馳走になり、14時ごろ二見港に戻ってきました。いよいよもうすぐ、帰りのおがさわら丸に乗らなければなりません。

(観光ボートとおが丸。なんでボートが出港待機してるかは、後ほど。)

おが丸に乗り込む人々。まるで見送る側みたいな顔をして写真撮ってたけど、自分もその乗客の一人。

帰りのおが丸も超満員でした。乗船待合室の2階のテラスに登り、さも見送る側みたいな顔で写真を撮る自分(妻は既に乗船済みで「あのバカいつ乗ってくるんだろう」と思いながら見ていたらしい)。

竹ネイチャーアカデミーさんでお土産を買ったら、レシートに「また来いよ~!」の文字が。。。これは、ズルい。。。

乗船直前で小笠原海洋センターの方々とも再会し、ちゃっかり首からレイをかけてもらいました。出港時には再会を祈ってこのレイを海に投げるのがお約束なのです。
島民の方や島に残る人と仲良くならないとこのレイは貰えないので、自分がこの島に受け入れられた証のような気がして、ちょっと誇らしくそして寂しい気持ちになります。

出港時間ギリギリまで乗船タラップの前で名残を惜しみながらも、後ろ髪をウインチで引っ張られる思いで泣く泣く乗船。(そして既に乗船し、その一部始終を甲板から「あのバカ島に残るつもりじゃないだろうな」と思いながら眺めていた妻、ひと安心)

そして乗船タラップが外され、汽笛とともに、いよいよ出港です。

徐々に離れていく岸壁、そして父島の山々。
大村の町や、魚たちと遊んだ製氷海岸、ヤギのいた境浦、夕陽を見たウェザー・ステーションも、少しずつ少しずつ、遠ざかっていきます。

飛行機ではなく船旅だからこその、ゆっくりとした別れの時間です。

■でもこれで終わりじゃない!父島ならではの豪快な見送り!

二見港からは、観光ボートが一斉に飛び出してきます。これが、小笠原・父島ならではの、お別れの流儀。

まるでボートレースのように、どの船も全速力で追いかけてきます。さっきまで乗っていた「竹ネイチャーアカデミー」のボートが、いちばん手前を走っています!「また来いよ~~!」って叫ぶ声が、しっかりと聞こえます。

なぜか、ボートのいちばん上で三転倒立。

ギリギリまで追いかけてきて、これ以上はもう無理!ってところで船を停めて、海にダイブ!これが、小笠原名物「見送り船」の儀式!

ちなみに島民以外で「見送り船」に乗るには、
① おが丸1航海以上島に滞在する必要あり
② ツアーガイドさんや船長と仲良くなる必要あり

というわけで、実はちょっとしたステータスだったりします(笑)。ぼくは5回の渡島歴で、まだ1回も乗ったことがありません。

こちらの船は、本当に限界ぎりぎりまでおが丸についてきました。

それでも、ついに諦めたようです……。

ゆっくり、ゆっくりと遠ざかっていきます。これで本当に、楽しかった小笠原とのお別れです。この光景を見るたびに「絶対、また来るからな!」って胸に誓うんです。小笠原はリピーターが多いって言うけれど、実は最後のこのお別れがいちばんの理由なんじゃないかって思います。

ここから先は、再び24時間の船旅。明日の今ごろには、東京湾・竹芝桟橋に到着です。

海に沈む夕日も、しばらく見納めだなぁ…。

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